スイス高級時計の伝統文法に則ったミニマリズムを体現するパルミジャーニ・フルリエが、人気モデルに新色を追加。「トンダ PF マイクロローター」のステンレススチールと18Kローズゴールドのモデルにアガベ・ブルー、「トンダ PF オートマティック」の直径36mmにアルタ・ローサの文字盤を与え、新たな魅力を獲得した。
2針だから余すところなく堪能できるニュアンスカラーダイアル
2025年より独自のカラーパレットを展開しているパルミジャーニ・フルリエは、それら自然に着想を得たニュアンスカラーの文字盤により時計表現の幅を広げている。光との共演によって豊かに表情を変える色彩は、メゾンのミニマリスティックなデザインによって十分な面積を持って魅力を増す。最新作となる「トンダ PF マイクロローター」と「トンダ PF オートマティック」もまた、ともに極小のインデックスと格調高きPFロゴ、中抜きされたデルタ型スケルトン針を持つ2針ウオッチの設計により、文字盤のカラーを最大限に際立たせている。

これら新色について見てみよう。リュウゼツラン属に属するアガベの名を冠した「トンダ PF マイクロローター アガベ・ブルー」は、鉱石のブルーや植物のグリーン、柔らかなグレーの中間に位置する色彩が特徴。そしてイタリア語で高いバラを意味するモデル名が与えられた「トンダ PF オートマティック アルタ・ローサ」もまた、“鉱物的な色彩の領域”として考案されたローズカラーのトーンを持つ。どちらもバーリコーンギヨシェのパターンが落とす繊細な影とのバランス、光の移ろいによる変化まで考慮されているため、長く時間をかけて愛用することで新たな表情を知ることができるのだ。


確かに機能自体は時分表示のみと極めてシンプル。しかしながら先述のバーリコーンギヨシェ装飾や緻密なローレット刻みが施されたベゼルからだけでも卓越した職人技が体感できる。時計を裏返せば、メゾンが傘下に持つヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエ製の自動巻きキャリバーの動作が確認可能。コート・ド・ジュネーブやペルラージュ、徹底した面取りなどの仕上げは見応えがあり、ともに9mmを切るスリムな設計とは思えないほどリッチな奥行きを持ってオーナーに存在感を主張する。

なお、パルミジャーニ・フルリエの「トンダ PF」ステンレススチールモデルはベゼルにプラチナを採用。ムーブメントに使用しているローターもプラチナ製、あるいは22Kゴールド製であるほか、アプライドインデックスもまた、ロジウムプレート加工を施した18Kゴールドを使用するなど、高品位な素材使いに抜かりはない。こうした素材使いからも、控えめながらスイス高級時計作りの本質を突いている。


パルミジャーニ・フルリエは、2021年の「トンダ PF」コレクション発表時に“プライベート・ラグジュアリー”というビジョンを打ち出した。そしてその通りに控えめながら洗練された佇まいを持つデザインは、オーナーだけに特別な表情を見せてくれる。これみよがしの贅沢さとは一線を画し、自分だけが密やかにいくつもの卓越技術を愛でる愉悦。メゾンが追求するミニマリズムの深淵を新たなカラーとともに触れてみてはいかがだろう。