【G-SHOCK パーフェクトバイブル】ストリートが熱狂し、空前のG-SHOCKブームへ(1990年代)

2018/9/1 12:00
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ファッションアイテムとして国内のエッジィな人々が注目

G-SHOCKの認知度が低かった日本だが、1990年に海外で発売されたDW-5900Cが転機となる。斬新な丸型スタイルが米国西海岸のスケーターを中心に、初めてファッションとして取り入れられたのだ。その動きに日本でいち早く気づいたのが、ミュージシャンや業界人だった。

さらに、G-SHOCKを着けた金髪のスケーターたちが日本のファッション雑誌で紹介されると、一気にブレイク。91年に勃発した湾岸戦争の米軍兵士や、ミュージシャンのスティングが装着していたエピソードが紹介されると、人気はさらに拡大していく。国内出荷数は、90年が約1万本(3モデル)、91年が約3万本(5モデル)、そして92年には15万本(11モデル)を超えた。

DW-5600C-9B(1992発売)/海外仕様の発売から2年、ファンの要望に応えて日本では冬季限定モデルとして発売されたイエロー。同時にリリースされたマーブルバンドのブルー限定より、明らかに人気が高かった

 

空前のGブームのなか5600系は着実に進化

1992年に温度センサーを初 搭載たDW-6100を皮切り、 高機能化が進み、多様なストリー トカルチャーを取り込んでデザイ ンの幅も広がった。イルクジ、ラバコレなどの限定モデルはファンの激しい争奪戦が繰り広げられた。

空前のGブームのなか5600も「スピードモデル」の愛称で人気を博しつつ、独自進化を続けた。そもそも5600系は 耐衝撃構造に必要な最低限の肉厚 であり、新技術の搭載には不向き。 1994年に開発されたELバックライトも、5600への搭載は 2年遅れだ。人気を博したプロテクターの装備は5600系のデザイン的な逆襲でもある。

DW-5600E-1(1996年発売)/ELバックライトの小型化が進み、初めて初期角型デザインにも搭載可能になった。それまではミクロランプと呼ばれる豆電球のようなライトシステムだったため輝度が低かった

DW-5600ED-8(1996年発売)/プロテクターをグレーボディに合わせた精悍なスタイルがストリートで絶賛された。ファンの要望に応えて2014年にグレー、ホワイト、ブラックのプロテクター付きDW-D5600Pが復活

1990年代のリミテッド

DW-5000Cの復刻版が1993年に1983本限定で発売された。生産の関係で2000本作る必要があったため、あえて17本を壊したという逸話が残る。購入するには事前に抽選申込みが必要だった
愛をテーマにしたG-SHOCK&BABY-Gのペア「Gプレゼンツ フェアリーズ チャーム」DW-5600VTは1999年発売。各色ともプロテクター付きだった

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