80万円のG-SHOCKが完売する新たな市場価値
得意のデジタル分野で培った強みを、圧倒的に市場規模の大きいアナログ分野で発揮すべく、2008年からバーゼルワールドに復帰したカシオの戦略は、着実に成果を出していた。バーゼル限定として毎年のように発表したMRGのハイエンドモデルは、50万円80万円のG-SHOCKが完売する新たな市場価値〜80万円台と、従来モデルとは桁違いの高額プライスでも、市場では極めて高い評価を得た。
一方、2009年から始まった「SHOCK THE WORLD TOUR」が、世界の主要都市で開催され、G-SHOCKを愛するビッグアーティストがこぞって参加。ヨーロッパ、そして特に米国で勢いを増した。その中核を、5600系が再び担っている。
偉大なるレガシーの継続と次世代スタンダードの育成
2012年に製品化されたスマホリンクをはじめ、その後も構造、機能、素材など、あらゆる面でカシオ技術陣の挑戦は続いた。2017年にはG-SHOCK出荷1億個を突破し、1983年から続く「偉大なるレガシー」の存在感をあらためて発揮。その一方で、次世代のスタンダードと目されるG-STEELラインが充実するなど、35周年の〝先〟も期待させる。
今後、どう進化しようと、初代モデルの〝オールマイティ・タフ〟という基本コンセプトは継承されるはずだ。それが1983年に時計界に革命を起こした、G-SHOCKのアイデンティティなのだ。
スマートフォンの音楽もG-SHOCKでコントロール
2012年、近距離無線技術BluetoothⓇ V4.0に対応したG-SHOCKが登場。翌年には時計とスマホをつないで双方向操作を可能にする新たな通信機能の搭載により、ミュージックコントロールや時間設定など、ユーザビリティがバージョンアップ。電話着信やメール受信を時計が知らせる機能の他、携帯電話検索、リンク切れ警告、自動時刻修正など最先端技術を駆使した多彩な機能を継承している。
2010年代のリミテッド
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