2023年新作時計を振り返る【ユリス・ナルダン】類い稀な先見の明が生み出した“シリコンのセレブレーション”

昨年、スイスで開催された「ジュネーブ・ウオッチ・デイズ」(世界最大の時計見本市である「ウォッチズ&ワンダーズ」に継ぐ規模で開催)を、ウオッチナビは現在取材を行った。これをもとに、本エキシビションで特に印象に残った【ユリス・ナルダン(ULYSSE NARDIN)】に焦点を当て、2023年ニューモデルを振り返る。

従来にないアプローチでシリコンの特性を活かす

2001年発表の初代「フリーク」で、ユリス・ナルダンは業界初のシリシウム(シリコン)採用ブランドとなった。その先見力と技術力は知られたところだが、「ジュネーブ・ウオッチ・デイズ」ではそのイメージを超えるシリコンのコンプリケーションウオッチを発表したのだ。

 

シリコンを駆使した2023年ニューモデル「ブラスト フリーホイール マルケトリ」は、サテンとポリッシュで仕上げ分けしたホワイトゴールドとボックスドーム型サファイアガラスから構成される大胆なケースに、マルケトリ模様のシリコン製文字盤をセット。芸術的かつ鮮烈なブルーの上に、重力に抗うトゥールビヨンや各歯車が直接配置されている。開発を指揮したサバティエ氏の言う、“シリコンのセレブレーション”も納得の逸品だ。


↑ユリス・ナルダン チーフ・プロダクト・オフィサー/ジャン=クリストフ・サバティエ氏「シリコンへの“賛辞”として誰も思いつかなかった時計を目指しました。トゥールビヨンも4時位置のパワーリザーブインジケーターも、駆動する姿をずっと見ていたくなるユニークな作りにご注目!!」

 

マルケトリのユニークさにシリコン技術の最先端を表現


ユリス・ナルダン「ブラスト フリーホイール マルケトリ」 Ref.1760-401-3A/3A 価格要問い合わせ

シリコンの先駆者であるユリス・ナルダンが、さらなる革新を求めてマルケトリ(寄木細工)にインスパイアされた103枚のシリコンタイルから成る文字盤を製作。2018年発表の「トゥールビヨン フリーホイール」を、ベースとなるブラストに取り入れた。ユリス・アンカー・コンスタント・エスケープメントを備えるフライングトゥールビヨンムーブメントを搭載。

スペック:自動巻き(自社製Cal.UN-176)、毎時1万8000振動、170時間パワーリザーブ。18Kホワイトゴールド+サファイアガラスケース(シースルーバック)、ベルベット調防水ラバーストラップ。直径45mm、厚さ12mm。3気圧防水。

 

問い合わせ先:ソーウインド ジャパン TEL.03-5211-1791 https://www.ulysse-nardin.com/jp_jp/ ※本記事は『ウオッチナビ Vol.92』より抜粋・編集しています。

Text/山口祐也(WATCHNAVI編集部)

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