1926年創業のスイスの高級時計ブランド【チューダー(TUDOR)】が最新作を発表。フランス海軍航空隊のニーズに応え、ズールー時間の表示を可能とした「ペラゴス FXD GMT」が発売となり、価格は65万1200円(税込)。
フランス海軍航空隊の要望に応えたGMT
チューダーには1950年代以来、フランス海軍(Marine Nationale)にダイバーズウオッチを公式に提供し、海軍部隊の厳しい任務を支えてきた歴史がある。新たに発表された「ペラゴス FXD GMT」もフランス海軍航空隊のニーズに応えたもので、軍事用語でズールー時間(Zulu Time)と呼ばれる協定世界時間(UTC)を含む最大3つのタイムゾーンの同時表示を可能としている。ズールー時間とは、世界各国の軍隊や航空業界などで使用されており、一般的に知られるグリニッジ標準時(GMT)に相当。このズールー(Zulu)」という名称は、航空業界で使われるフォネティックコードの「Z」と「ゼロ(zero)」の頭文字が由来となっている。
本機は、軽量かつ頑丈なグレード2チタニウム製ケースを採用し、ブラック文字盤と24時間目盛りの入った両方向回転ベゼルを備えている。ズールー時間は、視認性の高いオレンジの24時間針で表示され、常に航空基準時間(UTC)を正確に把握することができる。「スノーフレーク」の愛称で親しまれるユニークな時針はローカルタイムを表示し、1時間単位でジャンプする設計のため、タイムゾーンの変更もスムーズ。また、24時間両方向回転ベゼルとオレンジの24時間針を組み合わせることで、第3タイムゾーンの表示も可能となる。暗所での視認性も考慮されており、時針、分針、秒針、アワーマーカーにはブルーに発光する夜光塗料が塗布されている。一方、オレンジの24時間針と両方向回転ベゼルの24時間目盛りにはグリーンに発光する夜光塗料が施されており、暗い環境や夜間でも優れた視認性を誇る。
「ペラゴス FXD GMT」に搭載される自社製キャリバー MT5652-Uは、ケーシングされた状態で日差5秒以内で動作するテストをクリアしており、高い精度の証となるマスタークロノメーターを取得している。また、15000ガウスの耐磁性、約65時間のパワーリザーブも備えており、日常生活におけるあらゆるシーンで信頼でき、抜群の安定性を誇るムーブメントといえる。
本機の信頼性を物語るケースバックのディテール
カーキグリーン系のファブリックストラップは、フランス海軍航空隊の飛行士が着用するフライトスーツの配色にマッチ。このストラップは、フランスのサン・テティエンヌで150年以上にわたり家族経営を続ける老舗リボンメーカー、ジュリアン・フォール社が、19世紀製の織機を用いて制作している。また、グレード5チタニウム製ケースバックには、Aéronautique Navale(フランス海軍航空隊)のロゴと、各時計の製造年を示す「Marine Nationale 2024」の略称“M.N.24”がデザインされている。これらは、フランス海軍に正式採用されていることを示すだけでなく、プロフェッショナルを支える信頼性の高いツールであることを物語るディテールといえる。
チューダー「ペラゴス FXD GMT」 Ref.M2542g247NU-0002 65万1200円/自動巻き(Cal.MT5652-U)、毎時2万8800振動、約65時間パワーリザーブ。グレード2 チタニウムケース、ファブリックストラップ。サファイアクリスタル風防。直径42mm、厚さ12.7mm。20気圧防水。
問い合わせ先:日本ロレックス / チューダー TEL.0120-929-570 https://www.tudorwatch.com/ja
Text/三宅裕丈
- TAG