創業150周年を迎えたスイスのオートオルロジュリー・マニュファクチュール【オーデマ ピゲ（AUDEMARS PIGUET）】は、ブラックセラミックと18Kピンクゴールドを組み合わせた新作2モデルを発表した。ひとつは、41mm径の「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ スターホイール」。もうひとつは、コレクション初となるオープンワークとトゥールビヨンを融合させた「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ フライング トゥールビヨン オープンワーク」である。
歴史ある複雑機構を彩る現代的なデザイン
「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ スターホイール」の特徴的なアベンチュリンダイアルによって際立つ印象的なツートーンのデザインは、創業150周年を迎えたマニュファクチュールが受け継いできた伝統と職人技へのオマージュである。「スターホイール」は、時刻表示用ディスクを支える星型のネジにちなんで名付けられ、1991年から2003年にかけて、約30種類のモデルが製作された。2022年には「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」コレクションに初登場し、ヴァガボンドアワーを搭載した自動巻きムーブメント、キャリバー4310が初めて採用された。本モデルでは、18Kピンクゴールド製のベゼルとケースバックに、ブラックセラミックのミドルケースを組み合わせることで、CODE 11.59の立体的なケース構造を際立たせている。素材と色のコントラストはダイアルにも及び、ブラックアベンチュリンのプレートがヴァガボンドアワー表示に幻想的な輝きを添える。
オーデマ ピゲ「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ スターホイール」 Ref.15212NR.OO.A002KB.01-AB 858万円／自動巻き（Cal.4310）、毎時2万8800振動、約70時間パワーリザーブ。18Kピンクゴールドケース（シースルーバック）、ラバー加工ストラップ。直径41mm、厚さ10.7mm。3気圧防水。
新時代に向けた新型キャリバー2980を搭載
「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ フライング トゥールビヨン オープンワーク」には、新開発の自動巻きキャリバー2980を搭載し、現代のライフスタイルにふさわしい快適で直感的な使い心地を実現している。オープンワークとトゥールビヨンという、マニュファクチュールの両技術を結集したムーブメントは、構造的な美しさと革新性をさらに高めた。ブラックセラミックと18Kピンクゴールドが織りなす大胆なツートーンのコントラストは、スケルトンムーブメントにも反映され、奥行きと造形美を際立たせている。
本作は、機械工学と伝統技術が融合した、現代オートオルロジュリーを象徴するタイムピースであり、オーデマ ピゲの妥協なき時計製作哲学を体現する一本である。
オーデマ ピゲ「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ フライング トゥールビヨン オープンワーク」 Ref.26601NR.OO.D002KB.01 価格要問い合わせ／自動巻き（Cal.2980）、毎時2万1600振動、約65時間パワーリザーブ。18Kピンクゴールドケース（シースルーバック）、ラバー加工ストラップ。直径41mm、厚さ11.8mm。3気圧防水。
時計作りの伝統と職人を讃える書籍を発表
オーデマ ピゲは、創業150周年を記念し、時計の歴史と構造に焦点を当てた書籍『The Watch – Stories and Savoir Faire（時計 ― 物語と匠の技術）』を発表した。フランスの出版社フラマリオン社から刊行される本書は、全600ページにわたり、技術解説や歴史的洞察、多彩な逸話を織り交ぜながら、時計愛好家から専門家までを魅了する内容となっている。時計製作の豊かな伝統と、150年にわたりマニュファクチュールを支えてきた職人たちへの敬意を込めた一冊である。本書は、オートオルロジュリーの舞台裏に読者を誘い、ダイアルやケース、ムーブメント、複雑機構など時計を構成する要素を教育的かつ魅力的に紹介する。インタビュー、写真、イラスト、アーカイブ資料を通じて、時計製作の核心へと迫る構成だ。
本プロジェクトには、12人の著述家と40人以上のエキスパートが参加しており、時計産業の根幹にあるチームワークの精神を体現している。フラマリオン社の卓越した編集技術によって、専門的なスキルが時計に命を吹き込む様子が精緻かつ美しく描かれている点が特徴だ。また、オーデマ ピゲが関わってきた職人、技術者、デザイナー、エンジニアなど多様な声も紹介。ブランドを形づくり、オートオルロジュリーの限界を押し広げてきた人々の情熱と創造性を讃える内容となっている。
問い合わせ先：オーデマ ピゲ ジャパン TEL.03-6830-0000 https://www.audemarspiguet.com/ja ※価格は記事公開時点の税込価格です。
Text／平野翔太
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