日本のビジネスマンにこそ伝えたい! 高級時計に宿る職人の「手仕事」の価値

世界が注目! 独自の発展を遂げる日本の時計開発

日本の時計製造の基盤を作ったのは、セイコーでした。同社は、置き時計や懐中時計の製造を経て1913年に国産初の腕時計「ローレル」を発表。1969年に発表した世界初の量産型クオーツ腕時計「アストロン」は、時計業界の主流を機械式時計からクオーツ時計に変えるほどの大発明となりました。

クオーツ腕時計がグローバルスタンダードになると、光発電時計や電波受信型といった発展型が主にシチズンから登場。その一方で、クオーツ腕時計は異業種の参入も加速させました。

カシオ計算機はその社名の通り計算機の発明で知られたメーカーですが、1974年に「カシオトロン」で時計市場にデビュー。後発でありながら、1983年に発表した「落としても壊れない」世界初の耐衝撃ウオッチ「G-SHOCK」が1990年代に全国で空前のブームを巻き起こすこととなったのです。

こうした日本の伝統技能と先進技術を組み合わせた3社のユニークな時計開発は、もちろんいまも続いています。以下の3本は、いずれもハイテク技術を伴った設計ですが、組み立て、針付け、外装仕上げなどはすべて職人の「手仕事」。オーナーの人生のステージが上がっても使い続けられる、最高峰の国産タイムピースとなっています。

グランドセイコー「ヘリテージコレクション スプリングドライブ」
58万3200円/Ref.SBGA373
グローバルブランドとなったグランドセイコーの1967年製「44GS」のデザインを現代的に解釈した最新作。機械式時計とクオーツ時計の構造を融合させたセイコー独自の駆動方式「スプリングドライブ」を搭載。特殊技術を用いた厚銀放射仕上げのダイアルとテンパー針の組み合わせが、ザラツ研磨による上品な輝きを放つケースと相まって特有の上質感を醸し出す。自動巻き。SSケース。直径40mm
シチズン「エコ・ドライブ ワン」
75万6000円/Ref.AR5044-03E
光発電「エコ・ドライブ」を軸に、自社の時計製造技術を結集させた厚さわずか1.00mmのムーブメントを搭載。ケースの厚みもわずか2.98mm(設計値)で、新感覚の着け心地が得られる。ケースにシルバー・サーメット、ベゼルにアルティック、裏蓋にバインダレス超硬合金という堅牢素材を使い、驚異の薄さに耐久性を持たせた。世界数量限定1000本。直径37mm
カシオ「G-SHOCK MR-G」
32万4000円/Ref.MRG-G1000B-1A4JR
「深層硬化処理 + DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)処理」の2重硬化処理を施したチタンケースに、比類なき耐衝撃構造を秘めた最高峰のフルメタルG-SHOCK。GPSハイブリッド電波ソーラー機能により、地球上のあらゆる場所で正確な時刻が把握可能。かつて武士が自軍の武勇を表すのに用いた“赤備え”をモチーフにした配色とザラツ研磨仕上げにより、気高く堅牢なデザインに仕上げた。縦54.7×横49.8mm

このような多くの職人の技術を結集させて作られる腕時計がある一方、人類の時計作りの原点というべき「一人で時計を作る」ことを実践し、スイスで認められた日本人がいます。

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