「エンジニア アウトライアー」&「トレインマスター ヘリテージ 36」が体現する実用時計の現在地【ボール ウォッチ】

1891年創業のウオッチブランド【ボール ウォッチ(BALL WATCH)】から、ターコイズブルー文字盤を新たに採用した「エンジニア アウトライアー」と、創業135周年を祝う「トレインマスター ヘリテージ 36」が登場。どちらも新たなアプローチを試みながら、ブランドの本質である実用性と信頼性を兼ね備えたモデルとなっている。

ターコイズブルーで彩られた「エンジニア アウトライアー」

アメリカ鉄道時計をルーツに持ち、実用性と堅牢性を軸とした時計作りを続けてきたボール ウォッチ。その哲学は、単なる耐久性能の誇示にとどまらず、現代の使用環境を見据えた機構設計や素材選択へ昇華されている。今回発表された「エンジニア アウトライアー」と「トレインマスター ヘリテージ 36」は、その現在地を異なる方向性から示す2本であり、いずれも実用時計という概念を改めて定義し直す存在だ。

「エンジニア アウトライアー」は、「エンジニア」コレクションの中でも独自性を前面に押し出したGMTモデルとして位置づけられている。今回、新たに加わったターコイズブルー文字盤モデルは、彩度を抑えた落ち着きのある色調によって、機能時計としての視認性を損なうことなく、従来のラインアップにはなかったスタイリッシュな個性をもたらしている。針とインデックスには計29個の自発光マイクロ・ガスライトを配置し、暗所や夜間はもちろん、急激な明暗差のある環境下でも安定した判読性を確保している点は、ブランドの得意領域と言える。

実用性を大きく高める独自のGMT機構

デザイン性だけでなく機能性にも優れ、なかでもGMT機構の使い勝手の良さは特筆ものだ。リューズを一段引くことで短針を1時間単位で独立して操作できる構造を採用し、移動先のローカルタイムを直感的かつ確実に反映できる点が、実用性を大きく高めている。短針操作に日付表示が連動するため、日付変更線を跨ぐ移動においても追加調整を必要とせず、操作手順は終始シンプルだ。さらに回転ベゼルを組み合わせることで複数の時間帯を把握することが可能となり、必要な情報を過不足なく読み取ることができる。

内蔵する自社製自動巻きムーブメント「キャリバーRRM7337-C」は、スイスC.O.S.C.認定クロノメーターであることに加え、日差−2〜+4秒という独自の基準をクリアしており、日常使いにおける信頼性は抜群。ケースには904Lステンレススチールを採用し、直径40mm、厚さ13.8mmというサイズにまとめられている。ミューメタル製インナーケースによる80000A/mの耐磁性能、5000Gsの耐衝撃性、200m防水といったスペックは、過酷な使用環境を想定した結果と言えるだろう。

ボール ウォッチ「エンジニア アウトライアー」 Ref.DG9000B-S2CJ-TQ 59万4000円/自動巻き(Cal.RRM7337-C)、毎時2万8800振動。904Lステンレススチールケース&ブレスレット。直径40mm、厚さ13.8mm。200m防水。世界1000本限定。2026年7月発売予定。

 

ブランド創業135周年を祝う「トレインマスター ヘリテージ 36」

↑ボール ウォッチ「トレインマスター ヘリテージ 36」 Ref. NL3688C-S1CJ-WH 46万2000円/自動巻き(Cal.RRM1103-C)、毎時2万8800振動。904Lステンレススチールケース&ブレスレット。直径36mm、厚さ11.2mm。100m防水。世界1000本限定。2026年6月発売予定。

一方、「トレインマスター ヘリテージ 36」は、ブランド創業135周年という節目に合わせて開発され、歴史への敬意と現代的な実用性を高い次元で両立させたモデルとなる。1950〜60年代の鉄道時計をモチーフとしたケースデザインは、当時のプロポーションや意匠を忠実に再現し、過度な装飾や現代的アレンジを控えた端正な佇まいが特徴。文字盤外周には、1から60までの数字がすべて12時方向を向くモンゴメリー・デザインを採用。瞬時に分単位の時刻を読み取るための合理的な配置であり、鉄道時計をルーツに持つことを視覚的にも強く伝えている。文字盤素材にはコールドエナメルを用い、伝統的なエナメルの奥行きある質感と日常使用に耐える耐久性を兼備。均質で透明感のあるホワイトは、長期使用においても飽きのこない表情を保つ。

耐磁構造についても、当時用いられていた軟鉄から、より透磁率の高いミューメタルへと進化させ、こちらも80000A/mの耐磁性能を確保。心臓部にはスイスC.O.S.C.認定クロノメーターの自動巻きムーブメント「キャリバーRRM1103-C」を搭載する。100m防水、5,000Gsの耐衝撃性といった基本性能も確保されており、クラシックな外観の裏に、現代の使用環境を想定した実用性がしっかりと組み込まれている。ケース径36mm、厚さ11.2mmというコンパクトなサイズ感も、本機の特徴のひとつだ。

両モデルに共通するのは、ただスペックを追求するのでなく、使用シーンを前提とした意味ある性能として提示している点だろう。「エンジニア アウトライアー」がグローバルな使用を見据えた機能時計であるのに対し、「トレインマスター ヘリテージ 36」はブランドの原点を現代技術で再構築した回答だ。方向性は異なれど、いずれもボール ウォッチの実用主義を明確に体現するタイムピースに仕上げられている。

 

問い合わせ先:ボール ウォッチ・ジャパン TEL:03-3221-7807 https://www.ballwatch.co.jp/ ※価格は記事公開時点の税込価格です。

Text/三宅裕丈

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