ルミノール マリーナの最新作はカーボテック™ケース【パネライ】

イタリアを代表する名門ウオッチブランド【パネライ(PANERAI)】が最新作を発表。人気コレクション「ルミノール マリーナ」より、カーボテック™をケース素材に用いた「ルミノール マリーナ カーボテック」が発売となり、価格は233万2000円。

伝統のデザインコードと先進素材の融合

1860年にフィレンツェで時計店として創業したパネライは、工房や時計製造学校を併設することで高精度な精密技術と専門知識を着実に蓄積していった。その優れた技術力に着目したイタリア海軍から1910年代に精密機器の設計を依頼されたことを機に、両者の深いパートナーシップが本格的に始動。1935年には夜光塗料を施したラジオミールダイアル搭載のプロトタイプを開発し、ダイバーズウオッチの歴史に大きな足跡を刻んだ。以降、数十年間にわたり過酷な任務に耐えうる軍事機密のツールウオッチを極秘裏に供給し続けた同社であったが、1993年に初の民生用モデルを発表したことでその存在は世界中に衝撃を与えた。独自のリュウズプロテクターをはじめとする圧倒的なスタイルと実用性は国際的な注目を浴び、現在はスイス・ヌーシャテルのマニュファクチュールにて、イタリアならではの造形美とスイスの精密技術を高次元で兼ね備えた時計製造を続けている。

この伝統あるメゾンが新たに送り出す「ルミノール  マリーナカーボテック」は、先進的な素材研究と1960年代の象徴的なデザインコードを一体化させた注目作だ。クッション型ケースやリュウズプロテクター、夜光アラビア数字、サンドイッチダイヤルといった「ルミノール」伝統の造形美を踏襲しつつ、ケース素材に先進のカーボテック™を投入することで、ヘリテージの尊重とイノベーションの融合を見事に体現している。カーボテック™は、炭素繊維シートをPEEK(ポリエーテル・エーテル・ケトン)と呼ばれる強化ポリマーとともに高圧・加熱環境下で圧縮形成したハイテク複合材料である。チタンより64%、スチールより80%も軽量でありながら極めて高い強度対重量比を保持し、優れた耐腐食性と機械的特性によって過酷な水中環境でも真価を発揮。切断時に生じる独特の筋目模様は個体ごとに異なり、所有者に唯一無二の表情をもたらす点も見逃せない。

精悍なブラックダイアルとこだわりのディテール

外観は直径44mm、厚さ14.5mmのカーボテック™製ケースに、同素材のベゼルとシックなブラックのマットサンドイッチダイアルをセッティング。文字盤からはあえて日付け表示が取り払われ、初期の海軍向けモデルを彷彿とさせる純粋かつクリーンなレイアウトに仕上げられた。インデックスや数字には暗闇でグリーンに光るベージュのスーパールミノバ®が塗布され、視認性の確保とともに味わい深いコントラストを生み出している。9時位置のスモールセコンドは、極限状態の潜水部隊が時計の稼働をひと目で認識できるように配された伝統のディテール。ねじ込み式のクローズドケースバックと台形バックルにはDLCコーティングを施したチタンを採用し、総重量を約100gという軽量さに抑えている。

本機の心臓部には、厚さ6.mm、200個のパーツで構成される自社製の自動巻きムーブメント「キャリバーP.9010」だを搭載。インカブロック®耐震装置やグリュシデュール®テンプを採用し、直列に繋がれた2つの香箱(2バレル)によって約3日間のパワーリザーブを蓄え、双方向回転する2つの逆回転車を通じて効率的な巻き上げを行う。時刻合わせ時にリュウズを引くと秒針が停止するストップセコンド機構は、正確な秒単位の調整を求めてきた海軍への供給の歴史に直結する仕様である。さらに、分針の動きやムーブメントの駆動を止めることなく時針のみを1時間単位で前後に動かせるクイックタイムチェンジ機構を備え、旅先やタイムゾーンの移動時にも抜群の操作性を発揮する。

パネライ独自の品質検証をクリアした30気圧防水

また、本機は30気圧というハイレベルな防水性能を保証するため、シビアな品質検証も徹底。ケース組み立て前の部材チェックに始まり、10年相当の経年変化シミュレーション、初期の気密テスト、さらには25%の安全加重をかけた加圧水中テストを実施。最終的には加熱したケースのサファイアガラスに冷水を垂らし、内部の湿気混入を視認確認する徹底ぶりだ。ストラップは、ベージュステッチ入りのブラウンヴィンテージカーフレザーが標準装着され、暗色のケースに温かみを添える。付属ドライバーで簡単に換装可能なスペアのブラックラバーストラップも用意されており、マリンアクティビティにも即座に対応できる仕様となっている。

チーフマーケティング&ヘリテージオフィサーのアレッサンドロ・フィカレリ氏は、本機について次のように語る。「この新しいルミノール マリーナでは、私たちの象徴的で堅牢なデザインと高性能なカーボテック™を組み合わせています。強化された耐腐食性で知られるこの先進素材により、多用途なラバー製スペアストラップと組み合わせることで、日常使いから過酷な水中探査まで、あらゆる場面に完璧に適した時計となっています。スモールセコンド、ストップセコンド機能、クイックタイムチェンジを含む包括的な機構は、優れた機能性と操作性を保証します」。

パネライが、イタリア海軍の潜水部隊とともに歩んできた過酷な軍用時計としてのルーツ。その質実剛健な設計思想は、半世紀以上の時を経た現代においても揺るぐことなく息づいている。最新作「ルミノール マリーナ カーボテック」は、そうした歴史の重みを失うことなく、最先端の素材工学を取り入れることで「ルミノール マリーナ」の新たな可能性を提示する力作だ。ブランドのファンにとっては、まさに垂涎の一本と言えるだろう。

パネライ「ルミノール マリーナ カーボテック」 Ref.PAM01707 233万2000円/自動巻き(Cal.P.9010)、毎時2万8800振動、約72時間パワーリザーブ。カーボテック™ケース、ヴィンテージカーフレザーストラップ(ブラックラバーストラップ付属)。直径44mm、厚さ14.5mm。300m防水。

 

問い合わせ先:オフィチーネ パネライ TEL.0120-18-7110 https://www.panerai.com/jp/ja/home.html ※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。

Text/三宅裕丈

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