世界最大の時計見本市「バーゼルワールド」。編集部が惚れた2019年、珠玉の8 本をご紹介します!【後編】
♯5 ゼニス:たった一つの部品で時間を刻む 革新技術オシレーターを量産化
3世紀以上も機械式時計の心臓部を担ってきたテンプが消滅。1秒を刻む調速機構は通常なら30個ほどの部品が必要でしたが、たった1ピースの単一結晶シリコン=オシレーターに置き換えられました。これで機械式の弱点だった部品の消耗がなくなり、温度変化や磁気の影響も受けにくくなりました。2年前に10本限定発売された試作品と違って、今回の量産モデルは12万9600振動へ20%高振動化。前衛的なオープンダイアルから鑑賞できるオシレーターがビートを刻む様子は、まさに機械式時計の革命であり、感動的な光景です。
問:LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ゼニス TEL.03-5677-2091
https://www.zenith-watches.com/jp_jp/
♯6 ウブロ:フェラーリの聖地 マラネッロで 外装をデザイン
2011年に始まったフェラーリとのパートナーシップが進化しています。今回初めて自社製ムーブメント“ウニコ”を採用したクラシック・フュージョンは、イタリア・マラネッロ のフェラーリチームが外装デザインを担当し、グランツーリスモの世界観を表現した限定モデル。ケース素材は、3次元繊維で作られた堅牢なポリマーマトリックスコンポジット=3Dカーボン(世界限定500本)の他、チタン(世界限定1000本)、キングゴールド(世界限定500 本)の3種類。流麗なケースデザインは、まさにフェラーリのGTカーを思わせる美しさです。
問:LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ TEL.03-5635-7055
https://www.hublot.com/ja/
♯7 パテック フィリップ:SSケースに手書き風フォント。意外性のあるカラトラバに複雑機構を搭載
年間予定として欧米でよく使う週番号表示は、目盛りが53週まであります。2020年のように何年かに一度、53週あるからです。文字盤フォントは手書き風で、ヴィンテージ調に表情を整えるのに一役買っています。また、歯車にバネ性を持たせることができるLIGAで3番車を成型し、センター秒針のブレを抑えた新開発キャリバーも特筆ものです。そしてもう一つ、SSケースの採用も同社としては珍しい。実に多くの“ユニーク”が詰まったカラトラバなのです。
問:パテック フィリップ ジャパン・インフォ メーションセンター TEL.03-3255-8109
https://www.patek.com/ja/
♯8 ロレックス:昨年の赤青ベゼルに続いて 青黒ベゼル仕様が進化
第2時間帯が読み取れるGMTマスターⅡに、高精度クロノメーターCal.3285を昨年初搭載。赤青ベゼルが話題となりましたが、今年は青黒ベ ゼル仕様に同ムーブメントを搭載してジュビリーブレスをセット。もちろんセラミックインサートは、2色を別々に作ってつなぎ合わせるのではなく、 1つの部品を焼結工程での化学反応により着色しているため、 堅牢性に優れています。24時間目盛りもPVD加工によるプラチナコーティングですから、経年変化で薄くなったりすることもありません。実にロレックスらしい高級実用時計に仕上がっています。
問:日本ロレックス TEL.03-3216-5671
https://www.rolex.com/ja
【あなたにオススメ!】バーゼルワールド2019関連の記事はコチラから!