正規時計店oomiyaグループの店長4名が正直座談会【後編】 “自慢のブランドや売り場で気付いたトレンドとは!?”

和歌山本店を拠点に大阪、京都、鹿児島に出店するoomiyaグループは、国内最大規模を誇る正規時計販売店として知られた存在です。それぞれ店舗ごとで扱っているブラントは異なりますが、いずれも安心のサービスを提供する地域密着店といえます。その4店舗のリーダーに集まってもらった座談会【前編】は、2019年新作について議論いただきました。続く【後編】では、各店ごとでとくに力を入れているブランドや実際に店頭で感じた人気時計の傾向について、語っていただきました。

 

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——各店ごとで自慢のブランドが異なると思います。それぞれお答えいただけますか?

「最終のステップアップとしてA.ランゲ&ゾーネをご紹介」

大阪心斎橋店 上村店長:では、大阪心斎橋店から。時計にこだわりを持っている方は、いつかはステップアップしたくなるものですよね? そこで心斎橋店では、oomiyaで唯一扱っているA.ランゲ&ゾーネを重宝しています。品のある佇まいで、知らない人が見ると普通の時計に見えてしまう。しかしその中に納まるメカやディテールの仕上げは圧倒的です。A.ランゲ&ゾーネを目当てに来店されるお客様は、そういった知識をすでにお持ちの方が非常に多い。ですから、お客様を上回る情報量を持ってご対応することが必要になります。それがお客様にとって心斎橋店をご利用いただくメリットになるわけですから、A.ランゲ&ゾーネに対する思い入れは強くなります。

——どういった方がA.ランゲ&ゾーネを見に来ますか?

大阪心斎橋店 上村店長:ほぼ半分の方が、心斎橋店でご購入いただいたことのある顧客様です。たとえば、IWCのようなクラシカルでシンプルな時計がお好きなお客様にA.ランゲ&ゾーネをご紹介すると、いつか欲しいとおっしゃる方が多いですね。まさにステップアップです。とくに「サクソニア」はバリエーションが増え、ブラックダイアルのモデルが登場したことで、お堅い職種の方に選んでいただいたことがありました。

大阪心斎橋店 上村店長が例に挙げた時計
A.ランゲ&ゾーネ サクソニア・アウトサイズデイト Ref.381.029 306万7200円
18Kホワイトゴールドケース。直径38.5mm。3気圧防水。自動巻き

 

——総本山である和歌山本店は、いかがでしょうか?

「ウブロは国内屈指、常時100本以上をラインナップ」

和歌山本店 出水店長:和歌山本店では引き続きウブロが好評なこともあってブースを大きく構え、展示と在庫を合わせて100本以上の品揃えです。他の高級ブランドと比べてバリエーションが豊富なことが理由のひとつですが、お客様にとってはズバリ好みに合った一本に出会える可能性が高い、というメリットでもあります。

——やはり、ウブロ躍進を引っ張ったビッグ・バンが断トツの人気でしょうか?

和歌山本店 出水店長:けっして「ビッグ・バン」に人気が偏っているということもないですね。もちろん「ビッグ・バン」によってウブロは知名度を上げ、自社キャリバーのウニコ搭載で人気は不動のものになりました。これを目的にご来店される方が多いのですが、実際に見たときに隣に並んでいる「クラシック・フュージョン」を選ばれる方も少なくないです。良くも悪くも「ビッグ・バン」は主張が強いですから、最初の一本としては「クラシック・フュージョン」が堅実ともいえます。ウブロ固有のデザインも押さえていてコストパフォーマンスも高いので、スタッフとしてもお薦めしやすいですね。

和歌山本店 出水店長が例に挙げた時計
ウブロ クラシック・フュージョン チタニウム ブルー Ref.511.NX.7170.LR 88万5600円
チタンケース。直径45mm。5気圧防水。自動巻き

 

——京都でもとくに賑わう中心街にある京都店は、いかがでしょう?

「ターゲット層に刺さるブライトリングでは負けません」

京都店 岡本店長:京都店にご来店いただくお客様の年齢層は比較的に若く、20代の方も多いです。そのお客様が頑張れば買えるという範囲に、ブライトリングがあります。スピリット・オブ・ブライトリング 京都 by OOMIYAを併設していますので、多彩なコレクションをはじめ、その世界観を味わっていただくことが可能ですし、ブライトリング好きな若いスタッフも多い。お客様と年齢が近いことで考え方や好みを共有させていただきやすく、ブライトリングを進んで提案できる環境にあります。

——とくにお薦めしているモデルはどちらでしょうか?

京都店 岡本店長:機械式時計が初めての方やアクティブな方には「スーパーオーシャン」を、もっとクオリティの高さを求める方には王道の「ナビタイマー」や「クロノマット」をご提案しています。ドレスウオッチのような美しさをご希望の方には「プレミエ」をお薦めしています。そのなかでも反響をいただいているのが、日本限定モデルです。とくに「クロノマット JSP ローマン インデックス リミテッド」は、裏がシースルーになっていてキャリバー01が見えますし、シリアルナンバーも入っています。“自分だけの”という特別感が、やはり決め手になっています。

京都店 岡本店長が例に挙げた時計
ブライトリング クロノマット JSP ローマン インデックス リミテッド Ref.S001B-RPA 97万2000円
SSケース。直径44mm。200m防水。自動巻き。日本限定500本

 

——南九州を代表する繁華街にある鹿児島店は、いかがでしょうか?

「ブルガリは県内唯一の取り扱いという自負があります」

鹿児島店 浅山店長:ブルガリですね。県内でブルガリウオッチを正規販売しているのは、鹿児島店だけです。時計ブランドとしてもっと評価されるべきポジションにありますが、「オクト フィニッシモ」の登場以降、着々と人気を上げています。とりわけ、すでに時計を複数本所有している方に好評です。それは驚きに満ちた薄さと軽さ、従来になかった時計として好意的に受け取られているということでしょう。今後は素晴らしい技術力を持つウオッチメーカーであることを、我々が伝えていく使命があると考えています。

——今年も「オクト フィニッシモ」に新作が登場しました。

鹿児島店 浅山店長:そうですね、早くもお問い合わせをいただいております。GMTとクロノグラフを搭載する「オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT オートマティック」は、6.9mmという薄さもさることながら第2時間帯表示(短針)を調整するための独立ボタンを備えています。ビジネスユースを狙った実用的なメカニズムといえます。また7-8時の間にスモールセコンドを備えるオクト フィニッシモの定番作、ケースからブレスレットまですべてサンドブラスト加工を施したセラミック製のバリエーションも新規ラインナップします。今後の展開も期待しています!!

鹿児島店 浅山店長が例に挙げた時計
ブルガリ オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT オートマティック Ref.103068 207万3600円
チタンケース。直径42mm。3気圧防水。自動巻き

 

——ありがとうございました。続きまして、売り場で感じ取れることについて質問します。現在の時計市場におけるトレンドとしては、どんなジャンルが挙がりますか?

和歌山本店 出水店長:ブランドによって差があるものの、ブレスレットよりもレザーやラバーのストラップが付いたモデルが増えている印象です。先ほど紹介したウブロのように、レザーにラバーのコーティングをした防水性や耐久性に優れるストラップの登場が、その理由として挙げられます。

大阪心斎橋店 上村店長:ストラップを含めたトータルデザインで開発されるモデルが、スタンダードになりつつあるということでしょう。

京都店 岡本店長:また、ベル&ロスのBRシリーズが仕掛けたように、標準で替えストラップが付いているモデルも増加していますね。実際、そのお得感がお客様にとって購入の後押しになることがありますし。

鹿児島店 浅山店長:カジュアルの要素を取り入れたビジネスファッションが、一般化してきた背景もあると思いますよ。以前だったら、スーツにラバーストラップの時計という組み合わせは考え難かった。

大阪心斎橋店 上村店長:そんなストラップの多様化のなかで、お客様自らがストラップまでコーディネートされる例もあります。これもトレンドのひとつだと思いますが、ブロンズケースの時計が各社からリリースされていますよね。IWCのパイロット・ウォッチのブロンズモデルをご購入のあるお客様は、経年変化したブロンズケースに合わせてダメージ加工した特注ストラップをオーダーされました。今年発表されたブロンズケースの「パイロット・ウォッチ・オートマティック・スピットファイア」でも、同じような楽しみ方を考えている時計好きがいらっしゃると思います。

ブロンズケース×オリーブグリーンダイアルの航空時計

大阪心斎橋店 上村店長が例に挙げた時計
IWC パイロット・ウォッチ・オートマティック・スピットファイア Ref.IW326802 64万2600円(予価)
ブロンズケース。直径39mm。6気圧防水。自動巻き

京都店 岡本店長:オリジナリティを求める動きは年々増えています。ブロンズケースはその急先鋒といえますね。このグリーンダイアルの色合いも特徴的で、ヒトと違った時計が欲しい方にご案内しています。

和歌山本店 出水店長:経年変化ではありませんが、こういったダイアルの多様化も進行中です。目新しいところではグラデーションダイアルが増え、とくにブルーやグリーンの階調が散見されますね。シンボリックなのがタグ・ホイヤーから今年リリースされた「オーヴィア」の3針モデル。こういったミドルゾーンの価格帯のモデルにも、グラデーションダイアルが登場しているのです。

外周に向かうにつれてブラックへと階調するブルーダイアル

和歌山本店 出水店長が例に挙げた時計
タグ・ホイヤー オータヴィア ウォッチ アイソグラフ Ref.WBE5112.FC8266 41万5800円
SSケース。直径42mm。100m防水。自動巻き

大阪心斎橋店 上村店長:これまでは採用を控えていたハイブランドも、定番のブラックやホワイト、シルバー以外のカラーダイアルを積極的に投入している印象です。

鹿児島店 浅山店長:それがはっきり見えたのが、パネライかもしれません。軍用ダイバーズとして誕生した背景から定番のブラックか、あってもホワイトが常連でしたが、CEOの交代によっていままでにないカラーを取り入れています。

——なるほど。格式高い高級ブランドだとしても、新たなユーザーを獲得するべく、日進月歩の改革を進めている過渡期なのかもしれませんね。今日は大変参考になりました。ありがとうございました。

 

前編と後編に分けてお送りした、oomiyaグループの店長4名による座談会。各店のリーダーとして店頭に立ち、接客する店長たちの話しから見えてきたのは、新作を中心とした時計の細部に宿る魅力、リアルなユーザーの反応、そして売り場スタッフの本当に良い時計であることを伝えたいという気持ちでした。あらゆる時計が乱立する現在においては、スタッフに熱意を感じ、信頼の置けるショップを選ぶことが、後悔のない時計選びの第一歩になるのではないでしょうか。

 

<取材・撮影協力>
oomiya 大阪心斎橋店

大阪ミナミのラグジュアリーブランド街、心斎橋の御堂筋から西に1本入った南船場エリアに位置。広々とした店内は、エントランス近くにエントリークラスのブランドが並び、A.ランゲ&ゾーネやロジェ・デュブイといった至高のブランドも数多く揃える

TEL:06-6251-0077
住所:大阪府大阪市中央区南船場4-7-6
営業:11:00~20:00
定休日:水曜
https://www.jw-oomiya.co.jp

※各店の取り扱いブランドは、オフィシャルサイトで確認できます

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