スパイ・ムービーの金字塔『007』の主人公、ジェームズ・ボンドがオメガを着けているのは有名な話。映画の中で“秘密道具”と化したシーマスターは、幾度もボンドを助けている。その濃密な関係から生まれるボンド限定モデルはリリースの度に完売御礼だ。今回、2019年9月に発売開始されたボンド限定モデルをベースとするステンレススチールモデルとイエローゴールドバージョンをセットにした、スペシャルな限定が発表された。
グローブ・トロッター製スーツケースに2本を収納
ジェームズ・ボンドとアンバサダー契約を結んでいるオメガは、定期的に『007』のコラボレーションウオッチを製作している。その新作「シーマスター ダイバー300M “ジェームズ・ボンド” リミテッドエディション」は、『女王陛下の007』の公開50周年記念として7007本限定で発売され、好評を得ている。本作をベースとするステンレススチールモデルとそのケース素材違いとをセット化したのが、紹介する最新作である。
まず、ステンレススチールモデルについて解説しよう。2018年に晴れてマスター クロノメーター化を果たした「シーマスター ダイバー 300M マスター クロノメーター」をベースに、ガンバレルを模した文字盤やボンド家の紋章にインスパイアされたロゴを採用。ケースバックのサファイアクリスタル面にも、ゴールドとブラックでボンド家の紋章を印している。ケース左側面にネジで固定した18Kイエローゴールドプレートにはシリアルナンバーを刻印。逆回転防止式のブラックセラミックベゼルのダイビングスケールはホワイトエナメルという、特別かつハイグレードな一本に仕立てられている。
もうひとつが、さらに高級仕様とした18Kイエローゴールドバージョン。スペックはほぼ共通だが、オメガ独自のセラゴールド技術を使ったブラックセラミックベゼルによって、トレンドの“黒×金”を見事なまでに調和させたデザインで、ダイバーズの分野から脱してラグジュアリースポーツへと進化した佇まいを持つ。こちらのプレートは18Kホワイトゴールド製となっている。
両モデルとも、ブラックPVDを施したスパイラルブラッシュ仕上げのブラックセラミック製ダイアル。18Kイエローゴールド製の針やインデックスにはスーパールミノバ蓄光塗料が塗布されていて暗闇に入ると青白く光るが、10時のドットインデックスには“50”の数字が浮き上がる。これは9月に発表されたボンド限定モデルにも採用された隠しディテールで、『女王陛下の007』から50周年の節目を称えたもの。また、7時のドットインデックスの外側に007ロゴをさり気なく配した。
またムーブメントは、ステンレススチールモデルがキャリバーオメガ8806を、イエローゴールドモデルがキャリバーオメガ8807を搭載。8807の方は、ローターとブリッジに18Kセドナゴールドを使っている。両機ともコーアクシャル エスケープメント装備の自動巻きムーブメントで、METAS認定マスター クロノメーターを取得。シリコン製のフリースプラングテンプも備え、業界最高値1万5000ガウス以上の耐磁スペックを実現させた。そして裏がサファイアクリスタル製のシースルーになっているため、美しいアラベスク調ジュネーブウェーブを施した両方向巻き上げ式のローターなどを眺めることができる。
ボンド限定モデル2本が収められているのが、グローブ・トロッター製スーツケース。1897年の創業時からハンドメイドにこだわる老舗スーツケースブランドである。アストンマーティン、ターンブル&アッサーなどと並び、グローブ・トロッターも英国発祥で『007』の劇中にも登場してきた。そしてオメガは古くからイギリス軍に納入していたなど、英国と関係が深い。ボンドのチョイスは、まさに英国クラシックを体現しているといえるのだ。
問:オメガお客様センター TEL.03-5952-4400
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