後世に語り継がれる定番時計「ジン EZM3」――プロ御用達のドイツ製ダイバーズウオッチ

正式名称を「ジン特殊時計会社」とするドイツのウオッチメーカー「SINN(ジン)」は、第二次世界大戦で空軍パイロットとして活躍したヘルムート・ジンが創業した。彼は2018年に逝去するまで、時計師としても経営者としても第一線で活躍し、ジン時代にはいくつもの優れたタイムピースをプロデュース。その道のプロが使用することを想定した質実剛健な時計作りは、現在もジンの要として引き継がれている。

究極の実用機器を目指したミッションタイマーとして

ジンの第1号モデルは戦闘機のコックピットクロックで、そのコンセプトや機能を受け継ぐのが「インストゥルメント ウオッチ」と「インストゥルメント クロノグラフ」となっている。さらに「ドライバー/ナビゲーションウオッチ」、「ダイバーズウオッチ」、1999年に誕生した金融ビジネスマン向けの「フランクフルト・ファイナンシャル・ウオッチ」、芸術性を志向する「クラシックモデル」などがジンコレクションとしてカテゴリー分けされている。

そのうち「インストゥルメント」系と「ダイバーズ」の3種において横断的にラインナップしているのが、EZM(アインザッツ・ツァイト・メッサー)シリーズである。アインザッツは、危険を冒す出撃・出動を意味し、ツァイトは時刻、メッサーは計測機器、つまり“出撃用計測器”。精巧な機器としての時計を標榜するジンを代表するミッションタイマーの位置付けになっている。

最初のEZM1は、1997年にドイツ警察と関税局の特殊部隊のために開発された。以後、プロフェッショナルユーザーたちの信頼を獲得していく。今回取り上げた「EZM3」はドイツ警察特殊部隊用に発明されたもので、シリーズの原点ともいえる2001年初出のダイバーズウオッチ。ダイアル上でダイビングに直接関係のない要素は赤くして潜水時に目立たないデザインとし、ジン独自のテクノロジーも満載されている。手に取れば、他社とは一線を画す、研ぎ澄まされた機能美を実感できるはずだ。

 

ドイツ警察用に開発された高性能ダイバーズ

ジン「EZM3」36万3000円/自動巻き(Cal.ETA2824-2)、毎時2万8800振動、38時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース&ブレスレット。直径41mm(厚さ12.3mm)。50気圧防水

ドイツ警察特殊部隊用に開発された屈強なダイバーズ。8万A/mの耐磁性、ドライテクノロジーによる除湿機構、-45℃~+80℃の精度保証など、EZMウオッチの原点ともいえるプロスペックを誇る。公的機関「DNV GL」により耐水性能や耐圧性能は検定済み。

 

問:ホッタ TEL.03-6226-4715
https://sinn-japan.jp/

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