高級時計ブランド「チュチマ・グラスヒュッテ」は、1845年にグラスヒュッテ(旧東ドイツに属したチェコ国境に近い都市)で興された時計工場を起源とする。この地は古くから時計作りが盛んで、A.ランゲ&ゾーネやグラスヒュッテ・オリジナルも同地で生まれた。そんな歴史あるチュチマ・グラスヒュッテが日本市場に初めて投入するのが、「SAXON ONE(ザクセン・ワン)」だ。スポーティとエレガンスという矛盾の要素を巧みに融合させたデザインが特徴で、クロノグラフと3針式がラインナップされている。
レマニア5100をオマージュしたキャリバーを搭載「ザクセン・ワン・クロノグラフ」
チュチマの歴史を語る上で重要とされるムーブメント「レマニア5100」をオマージュし、既存のクロノグラフムーブメントに独自のモジュールを追加し、改良を加えた「チュチマ521」キャリバーを搭載。クロノグラフの計測を示す針が赤で統一されており、それぞれセンターセコンド(60秒計)、センターミニッツ(60分計)、6時位置インダイアルの12時間積算計となっている。裏蓋がスケルトン仕様になっているため、同ムーブメントの精緻な作りを鑑賞できる楽しみもある。
また、クッション型に近い個性的なケースに合わせたプッシュボタンを備えており、非ねじ込み式のボタンながら20気圧防水を確保。風防はクラシックなドーム型フォルムで、高い耐傷性を誇るサファイアクリスタルで製造されている。
回転ベゼル&デイデイト付きの「ザクセン・ワン・オートマティック」
日付&曜日表示付きの3針タイプ「ザクセン・ワン・オートマティック」は、クロノグラフと同じフォルムのまま42mmに縮小。そのケースから流れるような設計となっているブレスレットも同デザインで、H型の中ゴマがポリッシングされており、表面のヘアライン仕上げと美しいコントラストを成立させている。アリゲーターストラップも専用のため、個性豊かな意匠を崩すことなく、スーツからカジュアルまで幅広くマッチする。
経過分を簡易的に計測できる回転ベゼル、日常使用で不足を感じさせない20気圧防水、3時位置のデイトなど、「ザクセン・ワン」のクロノグラフ、3針モデルともに、ビジネスユースにも適応する実用派ウオッチと評価できる。さらにドイツ時計産業の中心地であるグラスヒュッテの流儀にならった職人こだわりの仕上げ、ドイツのプロダクトらしいミニマルデザインに高級感を与えている点も、価格以上のクオリティだ。かつてはミリタリーウオッチのイメージが強かったチュチマ・グラスヒュッテだが、同コレクションの展開によって日本国内で新たなファンを獲得することだろう。
問:モントレックス TEL.03-3668-8550
http://www.montrex.co.jp/tutima.html
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