手の出しやすい価格帯ながら、品質の高い機械式時計を得意とする「ルイ・エラール(LOUIS ERARD)」は、1929年にスイスで創業された歴史あるブランドである。一年前、同社は有名時計デザイナーのアラン・シルベスタインとのコラボレーションモデルを世に送り出し、時計ファンを驚かせた。その第2弾として、独立時計師ヴィアネイ・ハルターとのタッグを発表したのである。

1994年にムーブメント会社を興し、独立時計師のキャリアをスタート。ハリー・ウィンストン、ブレゲ、オーデマ ピゲなどの有名ブランドのデザインやムーブメントをいくつも手掛けてきた
デビュー作、「アンティコア パーペチュアルカレンダー」は“未来の遺産”との評価を受けて、AHCI(独立時計師アカデミー)会員へと進むきっかけをつくった。その後、2003年にはハリー・ウィンストンが独立時計師を起用して製作する「オーパス」シリーズの第3弾を担当し、名声を不動のものとした
万年筆のペン先のような青焼きの針をセット。個性的なフォントやダイアルのデザインは、彼の代表作である「アンティコア」をイメージさせる
リベットを打ったようなリューズのデザインは、ヴィアネイ・ハルターの代表作「クラシック」にも取り入れられている
シースルーバックより、自動巻きレギュレーターのキャリバーSW266-1を鑑賞可能
1998年から自身のコレクションを立ち上げ、時計産業に新たなトレンドを産み出してきたヴィアネイ・ハルター。彼の時計作りのエッセンスを継ぐ、ルイ・エラール発のリミテッドモデルが誕生した
アカデミー所属時計師の“意匠”を堪能する
ヴィアネイ・ハルターといえば、若くして独立時計師協会「AHCI(通称:アカデミー)」への参加が認められた現代を代表する天才時計師である。複雑機構を備えるユニークなタイムピースを数々製作してきたほか、メジャーブランドからの開発オーダーも受ける彼が、ルイ・エラールの新作のデザインを手掛けた。

ベースモデルは、リリースされたばかりのエクセレンス トリプティックコレクションの中、もっとも古典的な意匠のレギュレーターモデル。これにひと目見て「ヴィアネイ・ハルター」と判別がつくモダンなデザインを施している。
彼のコレクションといえば大変希少で、コアなファンが収集するコレクターズアイテムとして知られるが、ルイ・エラールとのコラボモデルは機械式時計の初心者にも興味を与える一本。ただし178ピースのみ製作される限定仕様となっており、日本では12月中旬に発売開始を予定している。
ルイ・エラール「エクセレンス トリプティック レギュレーター リミテッド エディション ルイ・エラール×ヴィアネイ・ハルター」Ref.LE85237AA51BVA35 49万5000円/自動巻き(Cal.SW266-1)。ステンレススチールケース(シースルーバック)、両面無反射コーティングしたサファイアガラス風防、カーフヌバックストラップ。直径42mm。5気圧防水。世界限定178本
問い合わせ先:大沢商会 時計部 TEL.03-3527-2682
https://www.josawa-watch.com/louis_erard.html
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