スイスの高級機械式時計ブランド「ルイ・エラール」が、昨年末、重大な発表を行うとのことでウオッチナビは会場へと足を運んだ。その場にはなんと、かつて高級時計にモダンデザインの新風を吹き込んだレジェンド、アラン・シルベスタインの姿があったのだ! 今回ルイ・エラールとコラボレーションするとのことで、もう一人のアランであるブランドCEOに経緯を尋ねた。
時計界を熟知した強力なトリオでブランドをリブート
ルイ・エラールCEOのアラン・スピネディ氏は、今回のコラボレーションの経緯をこう語った。
「私たちは、クラシックなデザインが持ち味。それで満足している部分がある一方、どこかくすぶる気持ちもあったんです。それで、高級時計界の知識と経験に長けたエムシュにコンサルティングを依頼し、このようなコラボレーションウオッチが誕生しました」
続けて、エムシュ氏は言う。
「アラン・シルベスタインは、好みがはっきり分かれる独自のスタイルを持っています。ブランドのチャレンジ精神を表明するうえで、彼のデザインが持つパワーは絶大。今後もルイ・エラールは、クラシックとスポーツという2つの軸に加えて、それぞれの分野で異業種との協力体制を構築し、刺激的なプロダクトを展開する予定です」
エムシュ氏にとって旧知の仲であるアラン・シルベスタイン氏は、最初に話を聞いたとき、どのような印象を持ったのか。
「初めてレギュレーターウオッチをデザインしましたが、視認性に配慮する以外に気を使った点はありません。なぜなら、私が時計をデザインするのではなく、時計が私にデザインされるのだから。とはいえ、ルイ・エラールの価格帯の時計を手がけることは私にとってもチャレンジングで刺激的でした」
高級時計を知る強力なパートナーを迎えて、ブランドの再出発を華々しく宣言したルイ・エラール。同社は、今後どのような歴史を作っていくのか、その動向に注目していきたい。
問:大沢商会 時計部 TEL.03-3527-2682
http://www.louiserard.jp/
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