クロノメーターを超える平均日差-3〜+5秒の精度
1918年の尚工舎時計研究所(前身会社)設立時から舶来高級時計と同等のクオリティを目標とし、初号機「16型懐中時計」を発明するなど、シチズンは当時から高度な技術を誇り、常にチャレンジの姿勢を貫いていた。そのDNAは社風として受け継がれており、キャリバー0200の開発にも確実に生かされている。その証拠に、COSC(スイスクロノメーター検定協会)が定めるクロノメーター(ISO 3159)以上に厳格な精度を求め、平均日差-3〜+5秒を実現している。
その他、直径も厚みも持たせた耐久性が期待できる設計なうえ、キャリバー0100でも使われたLIGA工法(微細構造物形成技術)によって成型された精密な脱進機を備えるなど、あらゆる面で高級機械式ウオッチの標準装備を超える仕様となっている。
興味深い採用パーツに、シチズンでは例が少ないフリースプラングが挙げられる。このテンプを用いることで等時性や耐衝撃性、ヒゲゼンマイの耐久性でもメリットがある。そしてこのテンワ自体がシチズンの自社製造であることも注目に値するし、これまで調整装置には緩急針を使ってきただけに新たな試みとなっている。
そして磨き上げもキャリバー0200の見どころだ。各所のサティナージュ(ヘアライン)仕上げ、地板のペルラージュ仕上げ、パーツエッジの面取りまで、熟練職人による技巧を感じさせる美しいものとなっている。このあたりにもラ・ジュー・ペレ社のエッセンスが垣間見れる。
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