注目が集まる高級時計ブランド、「タグ・ホイヤー(TAG HEUER)」。その快進撃の一翼を担っているのが、2019年発売のコレクションからタグ・ホイヤーで辣腕を振るうギィ・ボヴェ氏の存在といえる。人気ダイバーズウオッチ「アクアレーサー」の最新作も、彼が手掛けた。CEOのフレデリック・アルノー氏とは、どのようにプロジェクトを進めているのだろうか。本誌・ウオッチナビのインタビュー内容をお届けする。
「ベゼルを回すと気持ちのイイ音が出るよう内部構造を変えました」
(ギィ・ボヴェ氏)「製品開発チームは全員が社内スタッフです。アルノーCEOとも頻繁に会っていますが、製品の細かなディテールについては我々に任せてくれます。彼は、もっと広い視野に立ってリテール/マーケティング戦略を考える。新しいことにチャレンジするのが好きな人だから、いろんな意味で良いインスピレーションを与えてくれますね」
―― 新しいアクアレーサーが早くも人気を呼んでいる。その開発に際して心がけたことは?
「まずツールウオッチとしての長い歴史を正しく理解すること。これまでタグ・ホイヤーは“1000シリーズ”や“2000シリーズ”など様々なツールウオッチを生み出し、2004年に登場した現代のアクアレーサーに続いています。これら全てのベースは“1000”にあって、そのルーツが1978年のRef.844。このDNAを大切に受け継ぐためにRef.844のトリビュートモデルを作り、新アクアレーサーにもRef.844のクラシックな要素を加えました。新旧モデルを比較すると、従来は大きくアグレッシブな雰囲気でしたが、新作はエレガントな感じ。ラグが短くなり、ケースのエッジは面取りしてポリッシュに仕上げ、より洗練された印象です。装着時の“エルゴノミクス”と“心地良さ”も重視しました。たとえばベゼルを回してみてください。回転が滑らかで静かで、気持ちいい操作音が出るよう内部のメカニズムも設計し直しました」
―― 確かにベゼルを回すと、小気味いい感触が手に伝わってくる。
「私が1989年に購入した“2000シリーズ”は、30年以上経っても魅力的で、いまも愛用しています。読者のみなさんにも、そんな運命の時計との出会いがあるよう願っています」
海の鮮やかなブルーを纏ったエレガントなデザイン
タグ・ホイヤー「アクアレーサー プロフェッショナル300」Ref.WBP201B.BA0632 35万7500円
存在感のある43mm径サイズながら、薄く、軽く、ラグも短くなって腕へのフィット感を高めた新アクアレーサー。12面カットのセラミックベゼルや八角形インデックスなど、各所にファセットを導入してモダンな印象に仕上げた。自動巻き(Cal.5)、毎時2万8800振動、38時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース&ブレスレット。直径43mm。300m防水。
クラシカルなスタイルが魅力のリミテッドモデル
タグ・ホイヤー「アクアレーサー プロフェッショナル300 Ref.844 トリビュート」Ref.WBP208C.FT6201 51万7000円(予価)
経年による変化を表現したベージュカラーの夜光や、内周の赤い24時間目盛りなど、1978年製Ref.844のデザインを踏襲した世界844本限定(ブティックおよびギャラリー店で販売)のレアピース。レギュラーモデルと同じく300m防水やセラミックベゼルを備える一方、ケースは軽量で耐腐性や装着性に優れるチタン製となっている。自動巻き(Cal.5)、毎時2万8800振動、38時間パワーリザーブ。ラバーストラップ。直径43mm。2021年9月発売予定。
問い合わせ先:LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー TEL.03-5635-7054 https://www.tagheuer.com/jp/ja/
Text/WATCHNAVI編集部
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