腕時計とモータースポーツは強い絆で結ばれている。20世紀初頭ともに黎明期を迎え、まるで競い合うかのように進化してきた。それはクルマの性能アップに合わせて、時計界は計時精度の向上で応える必要があったためでもある。勝利のために技術の向上に挑戦してきた両者の濃密な関係は数多くのエピソードを生み出し、その伝説は現在に続いているのだ。
腕時計とモータースポーツにスポットを当てる本連載の5回目は、【ベル&ロス(BELL & ROSS)】とルノーF1チーム(現・アルピーヌF1チーム)の繋がりについて解説する。
《ベル&ロス&ルノーF1チーム》
F1のスリルとスピードを切れ味鋭く腕時計で表現
ベル&ロスは1994年、自分達の理想とする時計を目指してブルーノ・ベラミッシュとカルロス・A・ロシロの旧友2人が立ち上げた、比較的に新しいウオッチブランドである。創業当初から“航空”をモチーフに、プロ仕様の機能とデザインを融合させた航空計器を範とするコレクションとして「BR 01」(2005年発表)や「BR 03」(2006年発表)などをリリースしてきた。
一方、ルノーF1チームの誘いを受けてパートナーシップを結んだのは2016年のこと。以来、高性能と技術力を追求する共通の価値観のもと、コラボレーションモデルを毎年発表してきた。コックピットが航空機からF1に変わっても、研ぎ澄まされた機能美とプロフェッショナルな世界観を時計の細部に落とし込む手腕は、さすがデザインの鬼才ブルーノ・ベラミッシュ。フレンチコンビらしいエスプリも利いている。なお、ルノーF1チームはコンストラクターの改変を行って「アルピーヌF1チーム」になったが、ベル&ロスは引き続き協力関係を継続している。
プロフェッショナルな世界観をディテールに!!
ベル&ロス「BR 03-94 R.S.20」Ref.BR0394-RS20/SRB 82万5000円
ルノーF1チームとのパートナーシップ5年目を記念した、世界限定999本の希少なクロノグラフ。着想の源泉となった2020年ルノーF1マシンと、コンセプトカーR.S.2027をブラック&イエローで表現した。チェッカーフラッグを模した秒目盛りがセンス抜群だ。自動巻き(BR-CAL.301.)。マットブラックセラミックケース、反射防止サファイアクリスタル風防、パーフォレイテッドブラックラバーストラップ、交換用ブラックヘビーデューティー仕様シンセティックファブリックストラップが付属。縦横42mm。100m防水。
問い合わせ先:ベル&ロス ジャパン TEL.03-5977-7759 https://www.bellross.com/ja/
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