時計の評論家やジャーナリストに、2021年に発表された新作時計で特に気に入ったモデルを5本、セレクトしてもらった。トレンドを追い続けている彼らの意見からは、新たな発見や深い知識が得られるはずである。
今回は、時計&宝飾ジャーナリスト・野上亜紀さんが選んだベストウオッチを紹介する。
【時計&宝飾ジャーナリスト・野上亜紀さん】
「時計界・宝飾界を問わず、サイズもデザインもジェンダーレスがトレンドに」
●新作時計BEST5の選択基準
「時計界もさることながら、宝飾界でも話題の“ジェンダーレス”という視点から選んでみました。サイズはもちろん、デザインもその傾向を強めています」
●2021年の総括
「引き続きコロナ禍ということもあり、高価格帯のピースが動いたようですが、その逆を突いた手堅いブランドの動きもあり、立ち位置が明確化されたようにも思います。レディスモデルに関しては、昨年まで続いていたブームも今年は比較的落ち着いた印象。ゆえに『手にするべき良品が、きちんと存在感を示すようになった年』と言えるではないでしょうか」
<私的ベストウオッチ No.5> ブライトリング「クロノマット 32」
ブライトリング「クロノマット 32」Ref.A77310101L1A1 49万9400円
「2021年のメンズウオッチ新作はグリーンダイアルが人気でしたが、レディスモデルにも波及。クロノマット 32は、メンズウオッチを小型化したベストバランス。夏に登場したニューカラーを選んでみました」
スペック:クオーツ(Cal.77)。ステンレススチールケース&ブレスレット。直径32mm(厚さ8.5mm)。100m防水。
問い合わせ先:ブライトリング・ジャパン TEL.0120-105-707 https://www.breitling.com/jp-ja/
<私的ベストウオッチ No.4> ヴァシュロン・コンスタンタン「ヒストリーク・アメリカン 1921」
ヴァシュロン・コンスタンタン「ヒストリーク・アメリカン 1921」Ref.1100S/000G-B734 360万8000円
「往年の名品の再来。1921年のモデルをベースにしたデザインで、ユニセックスな36.5mmサイズは、女性にはマニッシュな印象。ほかに40mmケースもある2サイズ展開なのでペアウオッチにも適しています」
スペック:手巻き(自社製Cal.4400 AS)、毎時2万8800振動、約65時間パワーリザーブ。18Kホワイトゴールドケース(シースルーバック)、カーフストラップ。直径36.5mm(厚さ7.41mm)。3気圧防水。
問い合わせ先:ヴァシュロン・コンスタンタン TEL.0120-63-1755 https://www.vacheron-constantin.com/jp/