ドイツが生んだ正常進化の実用腕時計【SINN(ジン)「556」シリーズ】―― 永久不変のシンプルデザインがメモリアルな時を刻む

正式名を「ジン特殊時計会社」とするドイツウオッチブランド【ジン(SINN)】は、クオリティと実用性を兼ね備えたコレクションで世界的に評価を得ている。とりわけ傑出したコストパフォーマンスを誇る「556」は、無駄な装飾を省いたジンの代表的ロングセラーとして知られる。初めての機械式時計にも選ばれる定番は今、新たな個性を与えられ、魅力が倍増。注目を集めるこのシリーズの進化を解き明かす。

質実剛健な機能美と煌めくブラックシェルの“共演”

腕時計を選ぶうえで重視されるのがデザイン、スペック、そしてプライス。すべてで高い満足感を得るのは困難だが、ジンの556シリーズはこの難問の回答になるバランスの良さが魅力だ。

 

「556」は時刻表示(モデルによっては日付表示を付加)に特化したシンプルさが特徴。これは航空機のコックピットクロックに由来した意匠で、読み取りをスムーズに行うためのものだ。「556.I.Perlmutt.S」はこれをベースにブラックマザーオブパールの文字盤を採用。日中や明るい場では煌びやかに、夜や落ち着いた照明のもとではシックな表情を見せ、ワンランク上のステータスを放つ。

一方、スペックの実力はいかほどか。サテン仕上げをメインとするステンレススチールケースは、ねじ込み式の裏蓋とリューズを組み合わせて20気圧防水を確保。傷に強いサファイアクリスタル風防を備え、信頼性の高いスイス製ムーブメントを搭載する。デイリーユースならば必要十分の構成だ。

肝心のプライスは、こだわりのデザインとスペックながらアンダー30万円に止めており、極めて優秀。高騰し続ける時計市場において、ジンは誠実さを貫いている。


ジン「556.I.Perlmutt.S」 26万4000円

サテン仕上げによるソリッドなラウンドケースに、セリタ社製のキャリバーSW200-1を搭載。光の加減で異なる雰囲気を醸し出すブラックマザーオブパールの文字盤を採用し、シリーズ随一のエレガントなデザインを成立させた。

スペック:自動巻き(Cal.SW200-1)、毎時2万8800振動、38時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)、サファイアクリスタル風防(両面無反射加工)、アルカンターラ(スエード調合成皮革)ストラップ。直径38.5mm、厚さ11mm。20気圧防水。

 

<556シリーズが婚約記念や昇進祝いに選ばれる理由>

高級時計は婚礼や昇進、誕生日など大切な節目を祝う記念品として選ばれている。近年はとくに結婚指輪の代わりや婚約指輪のお返しとして購入されるケースが増えており、「556」は予算面でも候補にしやすく、プレゼント時計としても重宝されている。


収納ボックスを包む水引き付き婚礼用のジンの外箱。エンゲージリングのお返しの品として選ばれることが多い「556」にぴったりなサービスだ

 

どうして556シリーズが人気なのかと言えば、ジンの哲学と無関係ではないだろう。妥協なきクラフトマンシップから生み出されるコレクションは、その外観からも律儀な性格が伝わってくるし、着用者のイメージも湧きやすい。愛情や感謝の気持ちが込められるギフトだからこそ、「556」のピュアなスタイルが受け入れられている。

そしてジンの時計には、アニバーサリーウオッチに相応しい特典が用意されていることも見逃せない。ローターの刻印サービスや婚礼用ラッピングを利用すれば、サプライズをさらに盛り上げることができるのだ。


ジン・デポまたはジンの正規販売店で購入すると、無料でムーブメントのローターに文字を刻める。このサービスを利用し、結婚記念日やイニシャルなどを刻む人が増加中! “一生モノ”の価値を高められる!!


ジン「556.I.RS」 26万4000円

ジンのルーツと言える航空クロノグラフと同デザインのブレスレットは、堅牢かつホールド性においても卓越した作り。光の反射を抑えるブラック文字盤に、コントラストが際立つインデックスと時分針を配し、秒針を同社ではめずらしいレッドとした。

スペック:自動巻き(Cal.SW200-1)、毎時2万8800振動、38時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)&ブレスレット、サファイアクリスタル風防(両面無反射加工)。直径38.5mm、厚さ11mm。20気圧防水。

 

<メタリック仕上げのカラーダイアルも登場>

556シリーズの最新作は、宝石の色にインスピレーションを得たカラーダイアルモデル。メタリック仕上げによって深みのあるオレンジやグリーンを実現し、同時に粒感のあるユニークな表面とした。共通でバタフライバックル付きのキャンバスストラップを標準で備える。


ジン「556.CR カーネリアンレッド」 27万5000円

スペック:自動巻き(Cal.SW200-1)、毎時2万8800振動、38時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)、サファイアクリスタル風防(両面無反射加工)、バタフライバックル付きキャンバスストラップ。直径38.5mm、厚さ11mm。20気圧防水。世界限定400本。


ジン「556.EG エメラルドグリーン」 27万5000円

スペック:自動巻き(Cal.SW200-1)、毎時2万8800振動、38時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)、サファイアクリスタル風防(両面無反射加工)、バタフライバックル付きキャンバスストラップ。直径38.5mm、厚さ11mm。20気圧防水。世界限定400本。

 

希少な2モデルを見られるのはジン・デポのみ

ジンは職人によるドイツメイドを厳守しており、大量生産を行っていない。そのため日本未展開のコレクションも存在する。しかし「ジン・デポ」では、通常は店頭に置かれていないレアモデルも販売している例がある。


ジン・デポのみに実機が置いてある「356.SA.FLIEGER」 56万1000円

スペック:自動巻き(Cal.SW500)、毎時2万8800振動、46時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)&ブレスレット、サファイアクリスタル風防(両面無反射加工)。直径38.5mm、厚さ15mm。10気圧防水。


ジン・デポのみに実機が置いてある「356.SA.FLIEGER.Ⅱ」 52万8000円

スペック:自動巻き(Cal.SW500)、毎時2万8800振動、46時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)、サファイアクリスタル風防(両面無反射加工)、クロコダイルストラップ。直径38.5mm、厚さ15mm。10気圧防水。

 

1996年に日本限定として生まれ、後に世界展開された自動巻きクロノグラフの356シリーズは、文字盤や素材違いで複数のバリエーションが存在する。サファイアクリスタル風防が採用されたブラックダイアルモデル「356.SA.FLIEGER」&コパーダイアルモデル「356.SA.FLIEGER.Ⅱ」に至っては、日本国内で実機に触れられるのはジン・デポのみ。

 

◆Sinn DEPOT(ジン・デポ)


渋谷店
TEL:03-6416-0020
住所:東京都渋谷区神南1-20-10 神南興業ビルB1
営業時間:(月~土)11:00~19:30、(日)11:00~18:30
定休日:水曜及び年末年始

 


心斎橋店
TEL:06-6243-6868
住所:大阪府大阪市中央区東心斎橋1-20-9 1F(ケルエ大阪心斎橋店内)
営業時間:11:00~20:00
定休日:水曜

 


福岡店
TEL:092-741-0045
住所:福岡県福岡市中央区天神2-11-2 ソラリアステージ M2F(岩田時計店内)
営業時間:11:00 ~ 20:00
定休日:ソラリアステージに準ずる

https://sinn-depot.jp/

 

問い合わせ先:ホッタ TEL:03-5148-2174 https://sinn-japan.jp/

Text/山口祐也(WN編集部) Photo/吉江正倫

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