再起された自社ムーブメントの記念すべき10機目はハイスペックな手巻き【オリス】ビッグクラウン キャリバー473が誕生

120年近い歴史を持つスイスの時計ブランド【オリス(ORIS)】が、革新的なマニュファクチュールキャリバー(自社製造ムーブメント)の最新機を発表した。同時に、同社シンボルといえるビッグクラウンにこれを搭載する「ビッグクラウン キャリバー473」のリリースもアナウンス。価格は63万8000円(税込)で、入荷次第の発売開始となっている。

120時間パワーリザーブ・高耐磁・10年保証の手巻きムーブメント

 

2014年のオリス創業110周年を機に、1970年代の“クォーツショック”(クォーツ時計の登場により、機械式時計が窮地に陥った出来事)の影響から廃止していたムーブメントの内製化に再び着手し、革新的な手巻き「キャリバー110」シリーズの開発に成功した。その後、2020年には現代のニーズに合わせた自動巻き仕様となる「キャリバー400」を発表。こちらもシリーズ化され、搭載モデルの「アクイスデイト キャリバー400」や「プロパイロット キャリバー400」などが登場し、人気を博している。270もの自社ムーブメントを手掛けてきたその技術力は、いまもなお受け継がれ、魅力的なコレクションを生み出す源泉となっているのだ。

今回発表された新開発の自社ムーブメント「キャリバー473」もまた、明確な開発プログラムのもとに作り上げられたメカである。実用性や見た目、メンテナンスのしやすさを含めて研究が重ねられ、さらにユニークな機能や常識的なプライスにするための工夫も凝らされている。まさしくオリスの精神が形となったような「キャリバー473」は、自社ムーブメントの再起から10年目と10機目という節目に相応しい出来といえる。

「キャリバー473」は手巻きだが、基本スペックは自動巻きのキャリバー400を踏襲するもので、120時間(5日間)パワーリザーブを同じく備えている。手巻きの場合、定期的な巻き上げを実施しないと時計が停止してしまうため、駆動時間の残量表示があると便利。そこで本機は、ケースバック側の面に120時間ぶんのインジケーターを備えている。搭載モデル「ビッグクラウン キャリバー473」はシースルーバック(サファイアクリスタル製)のため、リューズで主ゼンマイを巻き上げることで専用針や歯車類が可動する様子を眺めて楽しむことができる。なお同ムーブメントは、キャリバー403と同じ基盤を使っており、そのシンプルな構造によって高い耐久性を確保しているうえ、優れた耐磁機能、日差-3~+5秒の精度(COSC認定クロノメーター検定の基準内)、10年間もの長期メンテナンス不要、メーカー10年保証の付与(MyOris登録が条件)など、同価格帯では群を抜いたコストパフォーマンスを誇っている。

この「キャリバー400」シリーズの最新機を搭載する新作「ビッグクラウン キャリバー473」は、1938年以来、アイコニックな意匠を受け継ぐ伝統的なパイロットウオッチのコレクションに属し、スモールセコンド(6時位置)とポインターデイト(日付針)が特徴。ダイアルはややレトロな風合いのブルーで、パートナー企業であるスイスに本社を構えるサステナブルレザーの製造企業、チェルボボランテのオリーブブラウンの鹿革ストラップを組み合わせている。また、オリスが開発したステンレススチール製のバタフライクラスプには、長さを微調整できる便利なアジャストメントシステムが付いているなど、細部にまでこだわりが貫かれている。

 

オリス「ビッグクラウン キャリバー473」 Ref.01 473 7786 4065-07 5 19 22FC 63万8000円/自動巻き(自社製Cal.473)、毎時2万8800振動、120時間パワーリザーブ。マルチピースステンレススチールケース(シースルーバック)、チェルボボランテ製オリーブブラウン鹿レザーストラップ、両面ドーム型サファイア風防(内面無反射コーティング)。直径38mm。5気圧防水。

 

問い合わせ先:オリスジャパン TEL:03-6260-6876 https://www.oris.ch/jp/ ※価格はすべて記事公開時点の税込価格です。

Text/WATCHNAVINAVI編集部

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