世界に誇る日本の時計技術が、この冬も進化を見せている。【G-SHOCK】は、人とAIの共創によって生まれた新構造を採用したフルメタルモデルで、タフネスの次なるステージへ。【CAMPANOLA(カンパノラ)】は、伝統工芸と機械技術を融合させた「星響」で、漆黒の宇宙を腕元に描く。そして【グランドセイコー(GRAND SEIKO)】は、年差±20秒の高精度ムーブメントを搭載したモデルがグッドデザイン賞を受賞し、日本の精密技術の真価を示した。異なるアプローチで進化を続ける3ブランドが、日本のものづくりの底力を改めて感じさせる。
人とAIの共創により生まれた新たな外装デザインにMIP液晶を搭載
耐衝撃ウオッチG-SHOCKの新製品として、初号機のフォルムを継承する「5000」シリーズから、広視野角かつ高精細・高コントラストなMIP(メモリインピクセル)液晶を搭載したフルメタルモデル「GMW-BZ5000」を、2025年11月14日(金)に発売する。
カシオは「驚きを身近にする力で、ひとりひとりに今日を超える歓びを。」というパーパスのもと、常識を覆す製品を次々と世に送り出してきた。G-SHOCKは「タフネス」の思想を体現するブランドとして、構造・機能・素材の進化を重ね、人々に驚きと感動を提供し続けている。今回発表する「GMW-BZ5000」は、G-SHOCKのフルメタルモデルとして初めて、直射日光下や斜めの角度からでも高い視認性を確保できるMIP液晶を採用した耐衝撃ウオッチである。
高精細MIP液晶による自在なフェイス表現
MIP液晶は高精細表示を特長とし、数字や文字を自在にレイアウトできるため、フェイスデザインの自由度を飛躍的に高めている。日付・曜日表示、デュアルタイム表示など、4種類のフェイスデザインをボタン操作で切り替えることができる。また、スマートフォンとの連携機能により、専用アプリ上で2種類のフォントを選択可能である。標準フォント「STANDARD」に加え、初代G-SHOCKのDNAを受け継ぐ7セグメント表示フォント「CLASSIC」にも対応し、使用者の好みに合わせた時間表示を楽しむことができる。「GMW-BZ5000」は、新開発のソーラー充電専用MIP液晶を搭載し、外光による駆動を実現している。さらに、標準電波受信機能に加え、Bluetooth通信によるスマートフォンリンク機能を搭載。時刻修正を自動で行い、常に正確な時間表示を可能としている。
人とAIの共創による新構造デザイン
外装設計には、人とAIの協働による開発手法を採用した。約40年にわたり蓄積してきた耐衝撃データをもとに、生成AIによる荷重シミュレーションを重ね、より快適な装着感を実現している。従来のセンターケースをベゼルが覆う構造から刷新し、ベゼルとセンターケースが互いに挟み込むように結合する新構造を開発。この設計により、装着時の安定感と腕への自然なフィット感を両立した。側面には各パーツの境界線が織りなす複雑で立体的なラインが現れ、フルメタル「5000」シリーズに新たな造形美をもたらしている。
これらの機能と新構造の融合により、耐衝撃性能・デザイン性・実用性を兼ね備えた、G-SHOCKの新たな進化形として誕生したのがGMW-BZ5000である。「GMW-BZ5000」は、G-SHOCKの原点である「タフネス」に、AI技術による新たな構造美と先進の表示技術を融合させたモデルである。フルメタルの重厚感と最新テクノロジーの融合により、耐衝撃ウオッチの新たなスタンダードを提示する1本となっている。
G-SHOCK「GMW-BZ5000-1JF」 9万3500円/クオーツ。ステンレススチールケース&ブレスレット、無機ガラス。縦49.3×横43.6、厚さ13mm。質量172g。20気圧防水。
問い合わせ先:カシオ計算機 お客様相談室 TEL.0120-088925 https://gshock.casio.com/jp/
漆黒の宙で響きあう星を表現したカンパノラ25周年記念限定モデル
雄大な宙に想いを馳せ、今という時を愉しむためのウオッチブランド【CAMPANOLA(カンパノラ)】から、ブランドとして初めてケースおよびバンドのすべてにデュラテクトDLCを施した「星響」3モデルを、数量限定で2025年11月13日(AH4084-51EおよびAH7064-52Eは12月4日)に発売する。価格は45万1000円(税込)~となる。
「カンパノラ」ブランド誕生25周年を記念し、宙と時、そしてカンパノラが共鳴する新製品『星響』を数量限定で発売する。夜空に輝く星々が互いに響きあい、絶妙な調和を保つように、時の流れと宇宙の調和を表現した特別なモデルである。ブランドとして初めてデュラテクトDLCを施した漆黒の宇宙を思わせるオールブラックのケースとバンドに、星の輝きを象徴するゴールドカラーが映える限定仕様となっている。
ラ・ジュー・ペレ社(スイス)のムーブメントを搭載するメカニカルモデル。会津塗の伝統工芸士・儀同哲夫(ぎどうてつお)氏の手により、煌めく螺鈿細工の漆塗りダイアルを備える。一枚一枚が手作業で仕上げられたダイアルは、ひとつとして同じものがなく、宇宙に瞬く星々のような輝きを放つ。
ミニッツリピーターモデル。針やダイアルを飾るリングパーツのゴールドカラーが、ケースとバンドの艶やかなブラックと美しいコントラストを描く。ミニッツリピーターを操作する2時位置のプッシュボタンもゴールドカラーとし、音の広がりを視覚的に表現した。音の振動を模した電鋳パターンがダイアルに施されており、聴覚と視覚の両面で「響き」を感じさせる仕上がりである。
ミニッツリピーター、ムーンフェイズ、パーペチュアルカレンダー、クロノグラフの四大複雑機構を備えるグランドコンプリケーションモデル。ミニッツリピーターの高低二音の響きを見返しリングのグラデーションで表現。2時位置のプッシュボタンをはじめ、各パーツをゴールドカラーとすることで、漆黒のケースとバンドが織りなす美しいハーモニーを生み出している。
カンパノラ「星響メカニカル」 Ref.NZ0004-57E 132万円/自動巻き(Cal.Y513)、毎時2万8800振動、42時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)&ブレスレット(デュラテクトDLC)、デュアル球面サファイアクリスタル風防。直径42mm、厚さ14mm。世界限定150本。
エボリューション9 コレクション SLGB003が2025年度グッドデザイン賞を受賞
セイコーは、公益財団法人日本デザイン振興会より、2025年度グッドデザイン賞を受賞した。対象モデルは、「グランドセイコー」エボリューション9 コレクション SLGB003である。グッドデザイン賞は、日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨制度であり、60年以上にわたり「Gマーク」とともに広く親しまれてきた。デザインを通じて暮らしや社会をより良くしていくことを目的としている。
審査委員による評価コメント
「日本はかつて、優れた製品をリーズナブルな価格で提供することに強みを持っていた。その時代における製品価値は相対的なものであっただろう。しかし、時計技術の粋を極めたグランドセイコーは、その価値を自ら決定する段階にある。時計としての精緻な構造、37mm化を実現するためのスプリングドライブ開発へのアプローチは、機能面のみならず情緒面にも効果をもたらし、審美性へと結実している。その技術は、総重量わずか100gという軽量構造の中に快適な装着感をもたらし、分解・研磨・再組み立てを可能とする構造設計などとともに、「長く使うこと」を当然の前提とした妥協なきモノづくりの姿勢を伝えている」
担当デザイナーのコメント
「スプリングドライブは、ぜんまいによる動力で発生した微弱な電流を用い、水晶振動子とICを介して精度を制御する機構である。高精度化を図るためには通常より多くの電力を要するが、エネルギーロスを抑える精巧な歯車や回路の開発により、年差基準の高精度を達成した。さらに、ムーブメント構造の見直しにより小型化も実現している。また、新開発の微調整機構付き中留は、専用工具を使わずに簡単な調整が可能であり、日常のわずかな違和感を解消する。デザインコードである低重心ケースには、独自開発の軽量かつ高光沢のブライトチタンを採用。これにより総重量わずか100gという快適な着け心地と、グランドセイコーにふさわしい美しさを両立させた。製造地・長野県の自然から着想を得た樹氷モチーフのダイアルは、金型職人との協働によって開発された。着用者の感情に訴えかける、グランドセイコーならではのダイアル表現を目指したものである」
2025年に発表されたSLGB003は、年差±20秒の高精度を誇る「キャリバー9RB2」を搭載したモデルである。ダイアルには、製造地と同じ長野県の霧ヶ峰高原で見られる幻想的な樹氷の美を、精緻な型打模様で表現した。革新的なムーブメントと、自然から着想を得た造形美の融合により、グランドセイコーのブランドフィロソフィー「THE NATURE OF TIME」を体現する1本となっている。
「グランドセイコー エボリューション9 コレクション スプリングドライブ U.F.A.」 Ref.SLGB003 151万8000円/自動巻き(Cal.9RB2)、約72時間パワーリザーブ。エバーブリリアントスチールケース(シースルーバック)&ブレスレット、ボックス型サファイアクリスタル風防(内面無反射加工)。直径37mm、厚さ11.4mm。10気圧防水。
問い合わせ先:セイコーウオッチ お客様相談室 TEL.0120-061-012 https://www.grand-seiko.com/jp-ja ※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。
Text/平野翔太(WN編集部)



















