フランスのラグジュアリーメゾン【ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)】が、ウオッチコレクションのニューモデルを発表した。文字盤およびケース素材の一部にタイガーズアイを用いた「エスカル タイガーズアイ」を30本限定でリリース。価格は836万円。
「エスカル」史上初めて18Kイエローゴールドを採用
ルイ・ヴィトンの時計製作における象徴「エスカル」コレクションから、世界限定わずか30本という極めて希少な新作「エスカル タイガーズアイ」が登場した。2025年に時計界を驚かせたプラチナ製のターコイズおよびマラカイトモデルの系譜を継ぐ本機は、天然石が持つ根源的なエネルギーと伝統的な貴金属の輝きをかつてない次元で融合させたタイムピースとなっている。
特筆すべきは、厳選されたタイガーズアイと、コレクション史上初めて採用された18Kイエローゴールドが織りなす圧倒的な調和だ。古来より邪気を払い、持ち主に勇気と直感を与える守護石として尊ばれてきたタイガーズアイは、その名の通り“虎の眼”を彷彿とさせる光彩を放つ。この鉱物が持つ黄土色や赤褐色の繊細な縞模様は、悠久の時を経て形成された自然の芸術品であり、一つとして同じ表情を見せることはない。ルイ・ヴィトンの職人たちは、石の中に流れるキャッツアイ効果が美しく現れる部位を見極め、文字盤だけでなくケースリングにまでこの硬質な素材を落とし込んだ。これにより、時計全体が一つの貴石の塊のような、唯一無二の重厚感を纏っている。
タイガーズアイ製リングを組み込んだケース構造
技術的な側面に目を向ければ、本機はメゾンのアトリエである「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」の卓越したクラフツマンシップを雄弁に物語る。一般的に天然石の加工は、その脆さと特有の結晶構造ゆえに困難を極めるが、本機は40mmのケースに一体型のタイガーズアイ製リングを組み込むという大胆な試みに挑んだ。メゾンを象徴するトランクの金具に着想を得た18Kイエローゴールド製のラグやベゼルがタイガーズアイを包み込む構造は、堅牢さとエレガンスという相反する要素を完璧なバランスで両立。指先で触れれば、鉱物独特の質感と、ポリッシュされたゴールドの温かみを交互に感じることができる。
細部へのこだわりはストラップにも及ぶ。アフリカの大地を連想させる深みあるサバンナブラウンのサフィアーノレザーが選ばれ、その繊細なグレイン仕上げはタイガーズアイの直線的な繊維構造と見事に調和。直径40mm、厚さ約10mmという絶妙なプロポーションを誇る本機の内部には、ジュネーブのクロノメーター検定機関の認定を受けた自社製ムーブメント「キャリバー LFT023」を搭載する。サファイアクリスタルのケースバック越しに鑑賞できる同ムーブメントは、22Kローズゴールド製のマイクロローターを備え、約50時間のパワーリザーブを確保。サンドブラスト仕上げの表面と鏡面仕上げの面取りが配されたブリッジは、文字盤側の複雑な色彩の変化に呼応しており、裏表どちらから見てもメゾンの徹底した美意識を堪能することができる。
ルイ・ヴィトンが腕時計の世界で見せる歩みは、フランスに根付くサヴォアフェールと時計製造の技術を、“旅”という哲学で結びつける壮大な試みに他ならない。地球が数億年をかけて育んだ鉱物の歴史を宿す「エスカル タイガーズアイ」は、まさにルイ・ヴィトンにしか生み出せない珠玉の一本といえるだろう。
ルイ・ヴィトン「エスカル タイガーズアイ」 Ref.W3YG21 836万円/自動巻き(Cal. LFT023)、毎時2万8800振動、50時間パワーリザーブ。18Kイエローゴールド&タイガーズアイ製ケース(シースルーバック)、サフィアーノレザーストラップ。直径40mm、厚さ10.34mm。30m防水。世界限定30本。
問い合わせ先:ルイ・ヴィトン カスタマーサービス TEL.0120-00-1854 https://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/homepage ※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。
Text/三宅裕丈
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