【ルイ・ヴィトン】カリ・ヴティライネンとのコラボレーションで誕生した「エスカル」のスペシャルエディションを世界5本の限定リリース

2025/4/24 21:15

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世界的な知名度と人気を誇るラグジュアリーメゾン【ルイ・ヴィトン（LOUIS VUITTON）】が最新作を発表。独立系ウオッチメーカーとのコラボレーションシリーズの第二弾で、カリ・ヴティライネンと共同開発となる「LVKV-02 GMR 6」が世界限定5本で発売。

「エスカル」をベースとした「LVKV-02 GMR 6」

ヴティライネンのアトリエ内で組み立てられる手巻きムーブメント、キャリバーGMR6　©Piotr Stoklosa

カリ・ヴティライネンは、2002年から独立して活動するマニュファクチュールだ。伝統的な時計製造と現代的デザインを融合させる独自の哲学を掲げ、職人と時計師が手作りするそのタイムピースは、自社製の洗練されたムーブメントや個性的なケース、手作業によるギヨシェ装飾のダイアルを特徴とする。今回、ルイ・ヴィトンとカリ・ヴティライネンの共同開発から生まれた「LVKV-02 GMR 6」は2024年発表の「エスカル」を基に設計されたモデルとなり、タンタル製の40.5mm径ケースを採用。本機の核心となるのは4つのパートで構成されたゴールド製ダイアルで、アワーサークルはダイヤモンドで磨き上げられ、「ラ・ファブリク・デュ・タンルイ・ヴィトン」のアトリエ「ラ・ファブリク・デ・ザール」に所属する職人マリナ・ボシーが、28色を用いた32時間のペインティングと8時間の焼成で仕上げた細密画が際立つ。ダイアル中央にはヴティライネンのアトリエが施したギヨシェ装飾が輝きを放ち、ダミエ・モチーフを想起させるこの模様は18世紀の機械で削り出されたものとなる。さらにホワイトゴールド製ローマ数字の下には、「ラ・ファブリク・デ・ザール」の職人によって描かれた古代のステンドグラスを彷彿とさせる華やかな細密画を見ることができる。

両メゾンの伝統と技術が融合したダイアルデザイン

ヴティライネンのアトリエはセカンドタイムゾーンのサブダイアルを担当し、手彫りの太陽と月のモチーフは昼夜インジケーターとして機能。ルイ・ヴィトンの象徴カラーであるサフランとブルーで彩られており、さりげなくアイコニックなモノグラム・フラワーがデザインされている点にも注目したい。メインダイアルではヴティライネンの手組み文字が特徴的で、「LV」ロゴが「Voutilainen」と結びつき、「V」が双方の頭文字を表現。このように「LVKV-02 GMR 6」のダイアルは両メゾンの伝統と技術が緻密に織り込まれ、まるでモダンな芸術品のように特別な魅力を湛えている。

12時位置にはパワーリザーブ表示をレイアウト

モデル名に含まれる「GMR 6」は、ルイ・ヴィトンが大胆な旅行者のためのトランクメーカーとして築いた歴史的伝統へのトリビュートであり、本機のセカンドタイムゾーン機能にちなんだもの。「R」はパワーリザーブ表示を意味し、「6」はセカンドタイムゾーンのサブダイアルの位置を表している。GMTディスクは24時間で1周し、ホーム時間を示すが、中央の時針はリューズを押すだけで滞在国の現地時間に手軽に調整可能。また、12時位置にはゼンマイの巻き上げ状態を確認できるパワーリザーブ表示が設けられる。

ルイ・ヴィトンのトランクを模したラグ

本機はタンタル製の40.5mm径ケースを採用し、ベゼル、バック、ラグ、リューズ、ストラップバックルにはすべてプラチナが使用されている。ラグはルイ・ヴィトンのトランクを補強する真鍮製ブラケットやコーナーの角度ある形状、リベット留めの外観をモチーフとし、ポリッシュとサテン仕上げはすべて手作業によるもの。精密なヤスリ棒で角度を付け、その後、プラチナのポリッシングとシャープニングで完璧な仕上げを実現した。ケース製造で最も厳しい工程のひとつであるタンタル製ケース側面のサテン仕上げもすべて手作業で行い、ひとつ仕上げるのに約4時間を要するが、この丁寧なプロセスによってタンタルの自然な輝きが際立ち、ポリッシュ仕上げのプラチナ製部品と印象的なコントラストを生み出している。さらに、ケースバックにはコラボレーションの証として「Louis cruises with Kari」のエングレービングを約12時間かけて施し、本機ならではの特別感を演出する。

自社製の手巻きムーブメントを搭載

本機を裏返せば、オープン仕様のケースバックから手巻きムーブメント、キャリバーGMR6が鑑賞可能。ヴティライネンのアトリエ内で設計、製造、加工、仕上げ、組み立てが行われる同ムーブメントは254個の部品で構成され、超大型テンプ搭載により厳しい許容誤差内で完璧に日差を調整する。特に目を引くのは、2つのガンギ車が石を通じてテンプにダイレクトインパルスを与える構造だ。この革新的な仕組みは、スイスレバー脱進機よりも少ないエネルギーで効率を高め、寿命や安定性、長時間のパワーリザーブといった実用性を大きく向上させている。さらにルイ・ヴィトンとヴティライネンのアトリエが誇る精巧な職人技の証として、コート・ド・ジュネーブ装飾やペルラージュといった伝統的な仕上げが各パーツに施されており、両ウオッチメーカーの技術力を示すだけでなく、このタイムピースにさらなる優雅さと洗練をもたらした印象だ。

特注のオリジナルトランクとセットでの納品

「LVKV-02 GMR 6」は、世界でわずか5本のみの限定モデルとなる。すべてのウオッチは、アニエールの歴史あるルイ・ヴィトンのアトリエで、伝統的な技法と徹底したこだわりをもって製作された特注のルイ・ヴィトントラベルトランクに納められて納品される。さらに各トランクには5本の「LVKV-02 GMR 6」に割り当てられた個別の番号が記されるため、オーナーは世界に唯一の特別なセットを手に入れることになる。