ドイツの高級時計ブランド、「ヴェンペ(WEMPE)」をご存知だろうか? ドイツを代表する時計宝飾店としても知られる同社は、ムーブメントも自社で製造できるほど高度な技術を有している。このジャーマンブランドが、まったく新しいコレクションとなる「アイアンウォーカー」を10月14日にリリースすることを発表した。またこれに伴い、国内の取り扱い店舗にて受注会を開催する。
ドイツのクロノメーターと伝説的な天文台を復興させた立役者
もう少しヴェンペについて解説しよう。1878年にドイツ北部、ブレーメンに近いエルスフレートで設立され、現在では世界27都市に展開するショップとして名高い。その一方で、創業当初からドイツ時計の聖地とされるグラスヒュッテに工房を構え、航海用の高精度なマリンクロノメーターなどを製造。同時にグラスヒュッテ天文台共同研究会の発足にも参加した時計の名門なのである。
現在、再び“聖地”に時計製造の拠点を構え、ドイツ東部に伝わるトラディショナルな時計作りを実践。そして天文台(かつて、スイスやドイツでは天文台の主催で精度コンクールが行われていた。天体や天文現象の観測には、高精度な時計が不可欠だったことに関係する)を改修し、グラスヒュッテの公的機関と協力関係を結んで36年振りにドイツクロノメーターを再建させた。その強みを生かし、ヴェンペのコレクションはすべてスイスクロノメーターと同等の厳格な精度基準によって保証されている。
新作「アイアンウォーカー」は、大きく3タイプに分かれる。いずれもスイス最大のムーブメントメーカー、ETA社製の自動巻きムーブメントが搭載されており、スタンダードな3針(サイズ違いで2型)、ダイバーズ、そしてクロノグラフの構成。すべてドイツクロノメーター規格をパスした高精度仕様である。
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