時計の正規販売店【TOMIYA(トミヤ)】は、西日本随一の規模を誇る有名店だ。創業の地であり、現在も拠点を置く岡山市の表町商店街だけでも、高級時計からジュエリー、オーディオ、ライフスタイル雑貨まで、コンセプトの異なるショップを計11店舗も展開している。今回は、高級時計を扱う3店のスタッフに、最近とくに問い合わせが多く、注目されているモデルについて話をうかがった。

グランドセイコー人気と「サロン限定モデル」の価値

近年、トミヤ タイムアート店で熱を帯びているのがグランドセイコーだ。専用什器が設置されたコーナーは、メーカー認定の特別店「グランドセイコー サロン」であり、通常の取扱店よりも充実したラインナップが特徴だ。
(トミヤ タイムアート店スタッフ・仙石さん)「すでに有名海外ブランドの時計を所有されているお客様が、グランドセイコーを2本目、3本目のコレクションとして選ばれるケースが非常に増えています。また、若年層が“初めての高級時計”として指名買いされることもあり、ご友人同士のコミュニティの中でその魅力が波及しているのを感じます」
グランドセイコー サロンならではの限定モデルの存在も、時計ファンを惹きつける大きな理由となっていると語る。
「とくに注目を集めているのが、オレンジがかった温かみのある文字盤に放射状パターンを施した限定のクロノグラフです。ベゼルやロゴのゴールド仕様が特別感を際立たせており、世界に300本のみという限定の希少性も相まって、多くのお問い合わせをいただいております」

本機はベゼルやリューズ、プッシャーにあしらわれたゴールドパーツが価格以上の高級感を演出。また、ステンレススチールよりも約30%軽く、肌に優しく、傷や腐食に強いブライトチタンの優秀さに加え、その加工難易度が高いことこそがグランドセイコーの品質の高さを証明している。
さらに、グランドセイコーといえば「結納返し」や「堅実なビジネスウオッチ」というイメージが先行していたが、現在はそれらに加えて「日本ブランドへの絶対的な信頼感」や「完成されたデザイン」のシンボルとして定着しているとのこと。

「同価格帯のスイスブランドと比較しても、仕上げの美しさは群を抜いています。店頭で実際に触れていただくと、その違いは一目瞭然です。また、日本の四季(二十四節気)や伝統技法を解釈した文字盤の繊細な色調も魅力。例えば薄いピンク(桜色系)の文字盤は、肌に乗せると白からシルバーのように馴染み、男性のお客様にも大変好評です」
機械式、クオーツ、そして独自のスプリングドライブと、いずれのムーブメントも申し分ない評価を獲得し、国産ならではの機能美を追求するグランドセイコー。近年は公式のレザーストラップの選択肢も増え、オン・オフ問わず使える汎用性の高い高級時計として定番化しつつある。
トミヤ タイムアート店スタッフ・仙石さんレコメンドモデル

グランドセイコー「エボリューション9 コレクション テンタグラフ」 Ref.SLGC006 302万5000円/自動巻き(Cal.9SC5)、毎時3万6000振動、約72時間パワーリザーブ。ブライトチタンケース(シースルーバック。一部にセラミックと18Kピンクゴールドを使用)&ブレスレット。直径43.2mm、厚さ15.4mm。10気圧防水。世界限定300本(うち国内200本)。
航空クロノグラフの王道「ナビタイマー」の新たな魅力を発見

奥深い時計の世界において、空のプロフェッショナルに愛され続ける航空クロノグラフの傑作「ナビタイマー」が放つ存在感は大きい。WATCHNAVI Salonの読者にも、その虜となっている人は多いに違いない。そんなブライトリングのアイコンは現在、過去に例がないほどゴールドケースモデルのラインナップが豊富で、人気も上々とのことだ。
(トミヤ メカミュージアム店スタッフ・木村さん)「金相場が高値で推移する昨今、あえてゴールドケースモデルを選択される方が増えている印象です。ナビタイマーも例外ではなく、43mm径のローズゴールドモデルに関するお問い合わせはかなりの数をいただいております。落ち着いた印象のサテン仕上げがもたらす、洗練されたブラック×ゴールドの格調高いデザインが支持されている理由です」

クラシカルな計器としての意匠が、ゴールドケースとの組み合わせによってエレガントに昇華される。フォールディングバックルに至るまで、無垢のゴールドを使用する徹底ぶりも、さすがブライトリングだ。
「ゴールドモデルを腕に着けたときの高揚感や優越感は、この上ない魅力となります。多くのお客様の心を掴んで離さない理由といえるでしょう。ゴールドの高騰によって時計の資産的な価値が注目される一方で、やはり時計は趣味や好みを反映するモノ。自分が本当に欲しいモノを腕にできたとき、心が豊かになるのだと思います。トミヤは約30ブランドを取り揃えており、お客様のご希望やご予算に合わせた最高の一本をご案内できます」
トミヤ メカミュージアム店スタッフ・木村さんレコメンドモデル

ブライトリング「ナビタイマー B01 クロノグラフ 43」 Ref.RB0138211B1P1 321万2000円/自動巻き(Cal.ブライトリング01)、毎時2万8800振動、約70時間パワーリザーブ。18Kレッドゴールドケース(シースルーバック)、アリゲーターストラップ。直径43mm、厚さ13.69mm。3気圧防水。
2つのフェイスを持つ「レベルソ・トリビュート デュオ」の汎用性

ブライトリングよりも約半世紀早く創業したジャガー・ルクルトは、日本に“マニュファクチュール”の価値を浸透させた老舗メゾンといえる。端正なレクタンギュラーケースと反転ギミックで、世界中の紳士を魅了し続ける「レベルソ」は、その代表的なコレクションだ。1931年の誕生当時、ポロ競技を行う際にガラスを守るために考案された反転ケースの機能は、今も脈々と受け継がれている。
(トミヤ ユーロサロン店スタッフ・水嶋さん)「レベルソを語る上で欠かせないのが、インデックスの意匠です。現行コレクションを大きく分けると、アラビア数字を配した『クラシック』と、アプライドのバーインデックスを採用した『トリビュート』があります」

文字盤の造り込みや立体感より、メゾンの技術に対する自信のほどが感じ取れる。近年はカラーバリエーションも増えてきたと話す。
「レベルソにおいて定番色であるブラックとホワイトに加え、近年ではブルーもスーツからカジュアルまでカバーする万能カラーとして人気です。また、表と裏に搭載している機能が異なるデュオ仕様のモデルなら、シチュエーションや当日のスタイルに合わせての使い分けも可能です。海外への渡航が多い方でしたら、表側を現地の時間に、裏側を日本時間にしておけば、瞬時に両国の時間帯を把握できます」
表はシックなブルー、裏はクリーンなホワイトといった具合に、1本で2本分の役割を果たす。この圧倒的な汎用性と二面性こそ、レベルソ・トリビュート デュオがエグゼクティブな時計好きから絶大な支持を得ている理由といえるだろう。

ジャガー・ルクルト「レベルソ・トリビュート デュオ・スモールセコンド」 Ref.Q3982590 448万8000円/手巻き(Cal.854)、毎時2万1600振動、約42時間パワーリザーブ。ピンクゴールドケース、カーフストラップ。縦47×横28.3mm、厚さ9.613mm。3気圧防水。
【取材後記】
今回、異なる店舗で活躍するトミヤスタッフ3名に、要注目のピックアップモデルを挙げてもらった。それぞれに個性を持つ3本が揃ったが、このようにブランドを多数展開する地域密着型のショップは全国的に見ると減少傾向にある。実際に店舗へと足を運び、ブランドの垣根を越えて時計を熟知したプロのスタッフに相談できる。そして、憧れの実機をその手に取ってじっくりと見比べる――。この時計選びにおける最大のワクワク感を体験できるのが、ずばり「トミヤ」。ぜひご自身の肌で、その高揚感を体感していただきたい。
〈時計をマルチブランドで展開するトミヤ各店〉
◆トミヤ タイムアート店
TEL:086-235-1038
◆トミヤ ユーロサロン店
TEL:086-232-1038
◆トミヤ メカミュージアム店
TEL:086-226-1038
◆トミヤ クロノファクトリー店
TEL:086-223-1038
◆トミヤ 倉敷店
TEL:086-430-1038
◆トミヤ 広島店
TEL:082-236-6690 |
トミヤ公式サイト https://www.tomiya.co.jp/
※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。
Text/山口祐也(WATCHNAVI編集部) Photo/鈴木謙介





