グラビティマスターとしての実用性も追求
橋本さん:外装開発チームには、とても頑張ってもらいました。例えば、このカーボンG-SHOCKは「グラビティマスター」なので、パイロットがグローブを着けたままでもボタンを押しやすいようにしたかったんですね。それで、ベゼルやボタンのサイズや凸量を変えたデザインを3Dプリンタで何度も作って検証を重ねました。その結果、導き出したのが操作性を損なわずG-SHOCKとしての適正なサイズでした。
櫃本さん:当たり前のことですが、時間、コスト、難易度など、あらゆることを考えると加工する部分は少ないほど良いんです。ただ、カーボンモノコックケースという「全く新しいG-SHOCK」にかける意気込みは商品企画もデザイナーも、もちろん私も同じ。難易度は劇的に上がりますが、ボタンを少しだけかわすような絶妙なカーブをカーボンベゼルに加工するなど、随所にこだわりがあります。
牛山さん:ベゼルには、「G-SHOCK」やその他の機能表示の部分に色を乗せるのも特殊な手法となっています。カーボンに乗せる塗料ひとつとっても、従来とは違った工夫があるんですよ。
ところで、このG-SHOCKをひと通り見ていただいて、モノコックケースと並ぶG-SHOCK初のデザインがあるのですが、それが何かわかりますか?
残念ながら筆者は、違和感というか目新しさを感じながらもカーボンボディに気を取られてしまい答えられず(皆さんはわかりました?)。果たして、36年目のG-SHOCKに起こったもうひとつの外装の進化とは?