初の素材と構造で驚異の「クアッドレジスト」を実現
櫃本さん:タフソーラーも新しくなっていて、文字盤にある2か所インダイアル部分だけで十分なエネルギーをまかなえるようになりました。文字盤の広範囲を黒くできるので、これまでよりもさらに見やすくなっていると思います。
橋本さん:あと「グラビティマスター」なので、耐衝撃、耐振動、耐遠心重力の「トリプルGレジスト」構造となっています。
牛山さん:ラストレジスト、いわゆる防錆仕様ということを加えれば、「クワッドレジスト」とも言えますね。ちなみに針もカーボン製。本当にカーボン尽くしです。
G-SHOCKに求められる進化には、「構造」「デザイン」「素材」という3つのポイントがあります。そのすべてで進化を果たした新型グラビティマスターにより、「全く新しいG-SHOCKを作る」という目的を達成できたと思います。
新しいネジから、それを締める工具まで開発するということは、当然、組み立てに人の手作業が必要になってきます。人件費がかかればそれだけコストもかさむものですが、そうした手間を惜しむことなくG-SHOCKの進化を優先し、カーボンモノコックケース、ボタンガードレスデザイン、進化型タフソーラーなど、多角的な進化さえ遂げた新型グラビティマスター。
これだけの新規開発コストをかけてなお9万円という本体価格に抑えた点こそが、この時計にかけるクレイジーなほどの意気込みの表れと言えるかもしれませんね。
最後に、なぜ文字盤までカーボンで徹底しなかったのか聞いてみましたが、「その理由は3月のバーゼルワールドで改めて(笑)」(牛山さん)とのことでした!