シン・国産時計【カシオ(CASIO)】編 vol.3 ―― オシアナスの美を高める仕上げ技術 日本が誇る4大ウオッチメーカーの重要人物をルポ

 

硬質なサファイアガラスだけに、使用による傷が付きにくく美しさを保つ

(佐藤さん)「美観と同様に、強度の担保も、実用時計を自認するブランドとしては外せないポイント。日常使いで割れや欠けが生まれないような当社の基準をクリアしています」

結果的にベゼルの厚みは、3.1mmとなっているが、そのボリューム感は、ビジュアル上も奏功しているように見える。

(佐藤さん)「デザイナーの表現したい世界観を、強度を保ちながらいかにして実現できるかが、開発のポイント。開発者泣かせでもあるんです(笑)。ただし、それは、ブランドの価値と表裏一体。デザイナーが考える“面白い”を実現することが原動力にもなっています」

カラー表現についても質問した。このベゼルリングにも、オシアナスを象徴するブルーの着色が施されているが、ひと筋縄ではいかなかったという。

(佐藤さん)「透明なサファイアにブルーブラック蒸着を施していますが、サイドから見ると透明に抜けてしまったんです」

これを特許出願中の技術によって解消。ブルーの表現にこだわってきたオシアナスの技術の賜物といえよう。

全3回にわたり、“CMFデザイン”の三要素について取材内容を伝えたが、いずれも、カシオが築いてきたブランドとしての個性をさらに伸ばすための礎として機能しているように映る。G-SHOCKもオシアナスも、軸足があるおかげで、より個性的なチャレンジが可能になっている。SDGsに適応することが求められる時代だからこそ、培ってきた技術革新がモノをいう。カシオの未来は明るいに違いない。

オシアナス「マンタ OCW-S6000-1AJF」27万5000円

自慢のサファイアベゼルを宝石に見立て、それを支える台座のような仕上げが、ザラツ研磨によって施されたチタンケース。マンタシリーズ最薄で着用感も優れる。ダイアル外周から垂直に伸びる円筒状のリングにもブルーのIP加工を施し、リングの美しさを強調している。

スペック:クオーツ(Bluetooth搭載電波ソーラー)。チタンケース&ブレスレット(チタンカーバイト処理)、サファイアガラスベゼル、両面反射防止コーティングサファイアガラス風防。縦47.1×横42.5mm(厚さ8.7mm)。質量86g。10気圧防水。

OCW-S6000シリーズ/搭載機能一覧
●タフソーラー(ソーラー充電システム)
●標準電波受信機能
●モバイルリンク機能(対応携帯電話とのBluetooth通信による機能連動)
●アプリ「CASIO WATCHES」対応
●ワールドタイム
●デュアルタイム
●ストップウオッチ
●時刻アラーム
●フルオートカレンダー
●日付・曜日表示
●パワーセービング機能
●ネオブライト

 

《取材協力者》
カシオ計算機株式会社 技術本部 開発推進統轄部 プロデュース部 第一企画室 リーダー/佐藤貴康さん

2009年入社。システム事業の営業職を経て、2016年には、一般モデルのメタルアナログ企画を担当。2018年より、オシアナスの商品企画を担当。多彩なコラボレーションなどを含む、現在の同モデル躍進の一翼を担っている。

 

問い合わせ先:カシオ計算機 お客様相談室 TEL.03-5334-4869 https://oceanus.casio.jp/

Text/高村将司 Photo/唐澤光也(RED POINT)

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