スイスウオッチの最高峰【オーデマ ピゲ】の国内でのホスピタリティを支える裏側にフォーカス

世界最高峰の時計ブランドと謳われる【オーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)】は、取り扱う製品のみならずホスピタリティに関してもトップクラスと評されている。そしてその卓越したサービスを支えるスタッフたちは、一体どのような意識を持ち、いかなる環境で働いているのか? 知られざるブランドの内側を特別にリポートする。

オーデマ ピゲ ブティック 銀座(東京都中央区銀座6-5-13)の2階にあるカスタマーサービスセンターの受付。奥にはストラップサロンも併設

 

末長く愛機と付き合うために不可欠なカスタマーサービス

オーデマ ピゲとユーザーを結ぶ大切な接点のひとつが、同社のカスタマーサービスである。全国の主要都市にてオーデマ ピゲ製品は販売されているが、専用のカウンターを持つカスタマーサービスは、ここブティック 銀座にしか存在しない。そのサービスの概要を、レセプショニストに聞いてみた。

「オーデマ ピゲ製品に関するオーバーホール、電池交換や故障等、弊社時計に関する各種相談を受け付けています。歴史あるブランドを担うスタッフの一人として、まずお客様から信頼をいただくことが第一。そのため弊社の製品ラインナップを把握しておくことはもちろん、時計全般の会話に対応すべく、トレンドや他社モデルの傾向なども知るように心掛けています。また、修理等のご案内に付随し、時計操作に関してご質問を受けることもあります。そういったときにも的確に対応できるよう体制を整えています」

カスタマーサービスカウンターでは、オーデマ ピゲウォッチの簡単なチェックやクリーニングサービス、電池交換を無償にて受け付けている。ユーザーなら、ぜひとも活用したいところだ。さらにこのカスタマーサービスの奥には、ストラップ専用サロンも併設されている。

ブティック 銀座の2階に位置するサービスカウンター。その脇に併設される形でストラップ専用サロンがある。定番のアリゲーターの他、カーフやラバーなどを中心に、豊富なバリエーションを揃えているところが特徴。随時約300種類、800本のストラップがストックされている。ソファに座りながら寛ぎつつ選び出すことが可能だ

 

「約800本ほどのストラップを常時ストックしています。ベルト自体に触れられるだけでなく、お手持ちの時計にサンプルストラップを替え着け、フィット感などを体感できるのも当サロンならではだと思います」

 

<オーデマ ピゲ技術者インタビュー>

カスタマーサービスウオッチメーカー/中林 涼さん
結婚を機にウオッチメーカーへの転属を希望し、海外研修プログラムを志願。会社の福利厚生を利用して約1年間かけて必要な英語力を身につけたのち、1年にわたりシンガポールで研修に参加。4月に帰国し、ウオッチメーカーの道を歩み始めた。

「1年間の海外研修で価値観が変わりました」

オーナーに向けた対外的サービスと同時に、社内のマンパワー増強に関しても、ユニークな取り組みが行われている。とりわけ品質維持に大きく関わる時計師の育成においてオーデマ ピゲは手厚い。。今季は、スイス本国の直轄施設であるシンガポールトレーニングセンターでの長期研修を経て、見事時計師へとジョブチェンジを果した男性がいるという。

「僕が入社した時のポジションは受け付け業務のスタッフでした。しかし勤続2年目の時点で時計師への異動という希望が出てきました。オファーを出したところ会社からも推薦が得られ、時計師育成プログラムを受けることができました。海外での研修ということもあり、研修前には外国語(英語)の習得が必須。長期の研修費用に加え英会話レッスンの授業料なども会社からのバックアップがあり、非常に助かりました。実にスムーズに時計師へと異動できたと感じています」(中林 涼さん)

現在、オーデマピゲ ジャパンが雇用する時計師は十数名。習熟度に応じてランクが定められ、扱えるキャリバーの種類も変わるという。同社で働いて7年目の時計師はこう語る。

「自分が担当しているのは、基本的に3針式全般と定番のクロノグラフ機械です。職場では若手なので馴れない作業のときには戸惑うこともありますが、先輩の時計師が色々とアドバイスをくれるので、行き詰まるようなことはありません。また、フレックス制なので朝早めに出社し、午後4時前には帰宅するなど、自分スタイルで働けるところが良いと感じています」(秋山直樹さん)

その他にも働きやすい体制が、オーデマ ピゲ ジャパンではすでに確立している。

「私は3人目の子供が生まれたときに育休を取りました。こういった技術職で育休が取りやすいというのは素晴らしいこと。3か月しっかり休めたので妻も助かったと話しています(笑)。職場に復帰した当初は、確かに作業の勘を取り戻すため時間を要しました。しかし周囲の仲間や先輩たちが色々とバックアップしてくれたので、特にストレスを感じることなく以前のように職場の流れに乗れました」(熊倉 翼さん)

何時の時代であれブランドを支えるのはやはり“人”。各スタッフが心地よく働き続けられる環境こそが、理想のクオリティに繋がっているに違いない。ハイエンドな時計とそのシーンを作りだすため、オーデマ ピゲ ジャパンでは内外に向けて時流に適した取り組みを行っているのだ。

自然光がたっぷり射し込む作業フロアでは、勤続十数年以上のベテランやスイス人ウオッチメーカーを含む10名以上がリペアなどの作業にあたる。数多くの工具のほぼすべてが会社支給とのこと。納品前の検査やデータ管理もここで行われる。

 

カスタマーサービスの専用LINEなら、すぐに相談できる


2021年より、オーデマ ピゲ ジャパンが常駐のカスタマーサービススタッフとオンライン上で直接コミュニケーションを可能とするLINE公式アカウントを開設した。これを活用すれば都合に合わせて愛機についての相談ができるほか、ストラップ、ブレス、カフリンクスの在庫状況なども確認できる。トーク画面上で1対1のチャット対話やビデオ通話を行えば、来店せずとも詳しく伝えることが可能。ユーザーならぜひ登録しておきたい。

■LINE友達追加用URL https://lin.ee/mctXlQf
■LINE応対時間 11:30-19:30

 

問い合わせ先:オーデマ ピゲ ジャパン TEL:03-6830-0789 (10:00-19:30)
公式サイト:https://www.audemarspiguet.com/com/ja/
日本特別コンテンツ:https://borninlebrassus.audemarspiguet.com/

現在オーデマ ピゲ ジャパンでは、経験豊富なウオッチメーカーを募集中です。ご興味ある方はご連絡ください。
人事・採用担当 APJP.HR@audemarspiguet.com

 

Text/長谷川 剛(TRS) Photo/高橋敬大(TRS)

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