知的な雰囲気を漂わせるヴィンテージライクデザインで存在感を放つ
ユリス・ナルダンは19世紀にスイスで創業した老舗の時計ブランド。当初から航海用のマリンクロノメーター(船の揺れや温度変化に影響されない、高精度な携帯用のゼンマイ時計)で名を馳せ、確固たる地位を築いた。海を知り尽くした同社のノウハウは、時を経てダイバーズウオッチにも継承され、今回取り上げる新作「ダイバー 42mm」もそのひとつである。300m防水や逆回転防止ベゼル、視認性の高い夜光付き文字盤といった本格機能を満載する一方で、デザインは深みのあるネイビー文字盤、繊細なミラネーゼブレスレットといったクラシカルなテイストを採用。スーツの腕元にも映えるドレッシィな貫禄は、もはや“ダイバーズ”の枠を超えた美しさがある。
ドレスアップシーンに映える美しきダイバーズウオッチ
ダイバーズの身上は、危険を伴う潜水において常に正確な時間を伝えるための機能性や耐久性。ゆえにその佇まいは一般的にヘビーデューティで屈強なものとなりがちで、たとえば上品なファッションとの親和性は必ずしも最高とは言い難い。ダイバーズとしての高性能を保ちながら、デザインも洗練されていてスーツスタイルとの相性もよい。そんな理想を叶えているのが、「ダイバー 42mm」といえる。
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クラシックデザインに隠れた最新鋭の機能
「ダイバー 42mm」の洗練されたデザインは、サメからインスピレーションを得てヨシキリザメをモチーフにしたものだ。その美しさについては解説の通りだが、機能についても見逃せないポイントがいくつもある。深海での視認性を確保するため、バーインデックス、針、ベゼルの“0”にスーパールミノバを塗布。ムーブメントには、ユリス・ナルダンが時計界に持ち込んだシリシウム素材の脱進機を備えるCal.UN-816を採用し、スマートフォンやパソコンなど磁気を発する機器を使う現代人にとって欠かせない、高レベルの耐磁スペックを実現している。20世紀半ばのダイバーズに散見されるクラシックデザインながら、中身は最先端そのもの。スイスの伝統を重んじつつ、革新を止めぬユリス・ナルダンらしさ全開の一本となっている。
≪試着レビュー≫
ダイバーズの創成期を彷彿とさせる様式美
クラシカルかつスタイリッシュなその外観からイメージが沸く直径42mm、厚さ約12mmという理想的なケースサイズで、筆者の約17.5cmの手首(周り)にもジャストフィットした。もう少し腕が細い人でも、十分に装着できる大きさだろう。とくに気に入ったのがユリス・ナルダン初のステンレススチール製ミラネーゼ・メッシュブレスレット。ヴィンテージルックにひと役買っているほか、厚みがあって高級な仕様とわかる。しかも、ブランドによっては切断が必要なメッシュブレスレットも、本機の場合は長さの調節が可能なため、サイズの自由度が高くなっている。
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ユリス・ナルダン「ダイバー 42mm」
従来の44mmサイズに加えて発表された42mmの最新作。ユリス・ナルダンが1964年に発表した「ダイバー・ル・ロックル」に着想を得た懐古調の意匠に、磁気の影響を受けないシリシウム製のエスケープメントを用いたCal.UN-816を搭載。文字盤にはブランドロゴとともに、同社の本拠地であるスイスはル・ロックルのGPS座標が記されている
問:ソーウインド ジャパン TEL.03-5211-1791
https://www.ulysse-nardin.com/jp
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