時計ブランドの肖像「ボール ウォッチ」――あらゆる過酷な環境の下で正確に時を告げる究極の機械式時計【後編】

2019/12/17 17:30
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ウオッチナビ連載企画『時計ブランドの肖像』は、一流ブランド1社にスポットを当て、その歴史や技術、ニューモデルについて掘り下げて解説する。今回ピックアップしているボール ウォッチ【前編】では、業界随一のタフ&ディペンダブルな機械式時計である証明を、この【後編】では革新的な独自機能についてフィーチャーする。

Portrait 10 「BALL WATCH (ボール ウォッチ)

ボール ウォッチはときに私たちの想像を超える革新技術を披露してくれる。その狙いの多くは、もちろん堅牢性の向上。ボール ウォッチのテクノロジーを全部乗せした最新作、エンジニアハイドロカーボン オリジナルを例に見ていこう。

 

KeyWord_6

INNOVATIVE[ 革新機構 ]

「エンジニア ハイドロカーボン オリジナルRef.DM2118B-S1CJ-BK 30万8000円/エンジニア ハイドロカーボン誕生15周年を飾る一本。満載された独自技術にクロノメーター仕様の自動巻きムーブを搭載した集大成である。ステンレススチールケース&ブレスレット。直径40mm。200m防水

 

「セーフティロック・クラウンシステム」

開閉式の強固なプロタクターがケース内部の気密性を高めつつ、リューズを外的な衝撃から保護。締め忘れによる人為的な故障も防ぐ。

 

「シート型マイクロ・ガスライト」

インデックスの形に抜かれたサンレイ仕上げのブラック文字盤から見える夜光は、自発光「マイクロ・ガスライト」。昼夜を問わず時計の視認性を高める。

 

「暗闇における圧倒的な視認性」

自発光のマイクロ・ガスライトは蓄光や電池など一切必要とせず、10年以上にわたり発光し続ける。ベゼル上のスケールには、スーパールミノバ夜光を使用。

 

「スプリングロック&シール」

写真の赤いパーツが激しい衝撃で生じるひげゼンマイのズレや歪みを防ぐスプリングロック。ハイライトされているのは衝撃によって緩急針が動かないよう固定し、精度を維持するスプリングシールだ。

 

「ミューメタル耐磁構造」

特殊な研究機関の外壁などにも使われる高透磁素材「ミューメタル」を、腕時計内に収まる極小サイズに加工。一般的な構造よりも厚みを抑えながら、8万A/m耐磁性能を実現。

 

「アモータイザー衝撃吸収リング」

ムーブメントを覆うホルダーの内側に、衝撃を吸収する白色のエラストマーをセット。弱点であるショックから機械式ムーブメントを保護するよう設計されている。

 

「スイスCOSC認定クロノメーター」

搭載ムーブメントは、スイスのクロノメーター検定機関による厳しい精度テストに合格。テストは15日間にも及び、様々な気温や姿勢において正確さが求められる。

 

Key Personに聞け!

「メンテナンスにもこだわりを持って設計しています」

パトリック・ラボ部門長 Huy Van Tran(フィ・ヴァン・トラン)氏/ベトナムで生まれ、5歳よりスイスに定住。グルーベル・フォルセイでひげゼンマイ分野を担当後、ペキニエにて自社製ムーブメントの開発に貢献。2015年5月より現職に就任するなり、デブグルやマニュファクチュールキャリバーの開発で話題に

誰もが安心して長く使えるタイムピース開発への情熱

現在のブランドのクリエイティビティの源泉は、R&D部門「パトリック・ラボ」にある。ここの部門長を務めるのが、フィ・ヴァン・トラン氏。彼のボール ウォッチにかける思いを聞いた。

「とてもユニークな歴史を持つブランドで、そこから開発のインスピレーションを得ることも多いです。デブグルのときは、あえてセーフティロック・クラウンシステムを大きく変えました。これは、かつてのボール ウォッチが、調整を終えた時計をリューズ操作できないようロウ付けした、というエピソードが発想の元になったのです」

徐々に自社製ムーブメント搭載モデルが増えているが、ヴァン氏ならもっとテクニカルなこともできただろう。だが、あえてその道は選ばなかったという。「ベースムーブは今後も使います。すでにあるものの信頼性は重要ですし、費用もかさむ。新開発には、ボール ウォッチらしい価格を維持することも不可欠なのです。最新作も、あらゆるメカニズムを駆使しましたが、決して高額にはしない。私たちの願いは、安心して長く使える時計を作ることなのです」。

 

問:ボール ウォッチ・ジャパン TEL.03-3221-7807
http://www.ballwatch.com/global/jp/home.html

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