日常に溶け込むプレミアムな腕時計「ブレゲ クラシック 5327」―― TOKYOタイムピース

2021/2/27 19:40
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珠玉の腕時計を、ドラマティックなシーンに重ねて紹介する時計専門誌・ウオッチナビの連載「TOKYO タイムピース」。

今回は、パーペチュアルカレンダーを発明した時計師の技術とパッションを受け継ぐブランド、「ブレゲ(BREGUET)」の複雑ウオッチを語る。

永久カレンダーのメカニズムを考案したパイオニアブランドとしてのプライド

「水を治めるものは、国を治める」――。

これは中国の春秋時代、斉国の桓公が国を治める方策として打ち出した指針だが、時計もまた国を治める重要な道具であった。機械式時計が発達した大航海時代。欧州の各国は海の覇権争いを繰り広げていた。航海では自分の位置を知ることが重要。そのためには正確な緯度と経度、それに時間を知る必要がある。この時代、列強各国は高精度な時計に対する報奨制度を設け、機械式時計の発展に拍車をかけたと言われる。

1775年、ある人物がパリに工房を開いた。天才時計師、アブラアン-ルイ・ブレゲである。時計技術を2世紀早めたと言われる人物で、彼が考案した複雑な機構は機械式時計に目覚ましい進化をもたらした。彼が44年もの年月をかけて製作した超複雑時計「ブレゲNo.160」は、王妃マリー・アントワネットからの依頼で製作されたモデルで、永久カレンダー(パーペチュアルカレンダー)、ミニッツリピーター、温度計などが搭載されていた。

「ブレゲ クラシック 5327」は、当時の革新的技術を彷彿とさせる名機。ギヨシェ彫りの文字盤の上に、焼きを入れて美しいブルーに仕上げられたブレゲ針が輝き、パーペチュアルカレンダーが回り続ける。天才時計師の創造力を思い知らされる名機ではないか。

ブレゲ「クラシック 5327」Ref.5327BB/1E/9V6 841万5000円

ブレゲ針、自動巻き機構、そしてパーペチュアルカレンダーという、アブラアン-ルイ・ブレゲ(1747~1823年)の遺産を宿す逸品。時分針と同軸の小針で月(Month)を、その周囲のサブダイアルで日付、曜日、閏年、月齢を表し、扇形のインジケーターで45時間ぶんのパワーリザーブを示す。かつての複雑ポケットウォッチを想起させる意匠も秀逸。搭載する自動巻きムーブメント、キャリバー502.3 DRP1はアンクルとヒゲゼンマイに先進的なシリコンパーツを採用している。18Kホワイトゴールドケース(シースルーバック)。直径39mm(厚さ9.05mm)。3気圧防水。

 

問い合わせ先:ブレゲ ブティック銀座 TEL.03-6254-7211 https://www.breguet.com/jp

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