今年は新型コロナウイルスの世界的な広がりによって、スイスで開催される予定だった最大級の時計見本市が中止や延期となった。そこでインターネット上でニューモデルを披露するブランドが増加したのである。そんな形式を採った時計メーカーより、フラッグシップシリーズのリニューアルに踏み切った「IWC」の注目2モデルにクローズアップ。
気品漂う上質なエレガンスを継承しつつ、大幅にグレードアップ
ふたりのポルトガル商人の依頼で1939年に製作した大型の高精度ウオッチをルーツに、いまやIWCのアイコンとなった「ポルトギーゼ」がモデルチェンジを実施。多彩な顔触れの中でも、40.4mm径のオートマティックと、ステンレススチールケースの永久カレンダーモデルは注目に値する。
ポルトギーゼのエッセンスを凝縮したシンプルデザイン
6時位置にスモールセコンドを配した端正なダイアルは、1930年代末に開発されたポルトギーゼの元祖Ref.325から受け継いだもの。時を経ても色褪せないシンプルなフェイスに、針、数字、レザーストラップにブルーを上品に取り入れた。
サファイアクリスタル越しに、自社製キャリバーの精緻なメカニズムを堪能できる。耐摩耗性に優れるセラミック製パーツを使ったペラトン自動巻き機構を搭載している。
《アイコニックなシンプルフェイスは全4タイプ》
「ポルトギーゼ・オートマティック 40」は全4型。ステンレススチールケースモデルは、前出のブルーパーツを使ったシルバーメッキダイアル、ゴールド色の針とインデックスをセットしたシルバーメッキダイアル、さらにブルーダイアルモデルが揃う。ワンランク上を求める人へは、18Kレッドゴールドケースモデル(下)をお薦めしたい。いずれも繊細なアプライドのアラビア数字インデックスと、外周のレイルウェイ目盛りが調和した美しい意匠は共通だ。
また、ステンレススチールモデルには新開発のバタフライ・フォールディング・クラスプが採用されている。
丁寧に仕上げられたアラビア数字の時字やリーフ針、スリムなベゼルが秀逸。飾らない、コンパクトなデザインだからこそ、控えめな上質感がさり気なく日常を彩ってくれる。
デイリーユース使いも可能なステンレススチールケースの永久カレンダー
複雑機構の永久カレンダー(パーペチュアル・カレンダー)を、実用性に優れるムーブメントとして好評な自社製キャリバー82000シリーズに初搭載。しかもステンレススチールモデルが用意され、200万円台半ばという魅惑のプライスを実現させた。程よいサイズも含めて、普段使いにもフィットする一本といえる。
マルチカレンダー(月、日、曜日、閏年、ムーンフェイズ)表示のキャリバー82650は、巻き上げ爪や自動巻きのホイール、カムなど負荷のかかる部品にセラミックを採用。複雑なメカとなる永久カレンダーを初搭載しながら、42mmケースに収めることに成功した。
キャリバー82650を搭載した永久カレンダーウオッチは、ラグジュアリーな18Kレッドゴールドケース仕様もラインナップ。写真上のブルーモデルは、ブティック限定リリースとなっている。
問い合わせ先:IWC TEL.0120-05-1868
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