150年以上の歴史を誇る老舗であり、スイス時計界屈指の実直な時計作りの名手である「IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)」は、昨年、業界最長レベルとなる“8年保証”の付与を宣言した。これは自社製品に対する自信の表れのひとつといえる。もちろん2020年も魅力的なニューモデルの発売を控えており、先日その一部を拝見できる機会を得たためここでレポートする。
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IWCのシンボリックなコレクションが大型リニューアル
2020年、センセーショナルな新作を発表したブランドのひとつがIWCで、フラッグシップコレクション「ポルトギーゼ」の大規模なモデルチェンジが実施された。とはいえ、代を重ねても受け継いできた伝統のデザインは引き継がれており、そのなかで確実なブラッシュアップを果たしている。ここでは自動巻きの注目2モデルをピックアップする。
元祖ポルトギーゼの源流を汲む――「ポルトギーゼ・オートマティック 40」
多くの男性の腕に収まりやすいスマートなサイズも魅力。ピュアなラウンドフォルム、レイルウェイのミニッツトラック、そしてリーフ針がクラシカルな雰囲気を強調。
「ポルトギーゼ・オートマティック 40」Ref.IW358303 79万7500円/ステンレススチールケース
ゴールドモデルもラインナップされているが、ステンレススチールモデルの方がデイリーユースの面で扱いやすい
スーツやシャツの袖口に引っ掛かりにくい12.3mm厚。インデックスの立体感や繊細な設計の針など、隠れたディテールにIWCの高度な技術が垣間見れる
ステンレスモデルのシースルーバック。顔を覗かせる自社製造のキャリバー82200は、耐磨耗性に優れるセラミックパーツを用いたペラトン自動巻き機構を備える
「ポルトギーゼ・オートマティック 40」Ref.IW358304 79万7500円/ステンレススチールケース
「ポルトギーゼ・オートマティック 40」Ref.IW358305 79万7500円/ステンレススチールケース
ポルトギーゼのラインナップに新たに加えられたのが、スモールセコンドを6時位置に備える「ポルトギーゼ・オートマティック 40」である。1930年代に開発されたポルトギーゼRef.325を復刻させた本機は、まさに“ザ・クラシックドレスウオッチ”を体現する逸品。とりわけレッドゴールドモデルは、シルバーメッキダイアル上のアラビア数字インデックスと時分針もレッドゴールド製で、アクセントとしてブルースチール針を際立たせたデザインが秀逸だ。ステンレススチールモデルももちろん美しいが、ワンランク上の品格を求めるならばレッドゴールドモデルを推薦したい。
「ポルトギーゼ・オートマティック 40」Ref.IW358306 189万2000円/自動巻き(自社製Cal.82200)、毎時2万8800振動、60時間パワーリザーブ。18Kレッドゴールドケース(シースルーバック)。アリゲーターストラップ。直径40mm(厚さ12.3mm)。3気圧防水
7日巻きパワーリザーブモデルも健在――「ポルトギーゼ・オートマティック」
根強い人気のポルトギーゼに個性をもたらす新色ダイアル。バーガンディの光沢感と、ケースやインデックス、針の光を帯びるポリッシュ仕上げの調和が見事だ
「ポルトギーゼ・オートマティック」Ref.IW500705 146万3000円/ステンレススチールケース
ステンレススチールモデルのシースルーバックから見える、キャリバー52010。美しい仕上げやペラトン自動巻き機構、7日間パワーリザーブという魅力のほかに、巻き上げ爪とホイールにブラックセラミックを、ローター軸受けにホワイトセラミックを使って耐久性の向上を図るなど、自社製造ならではのこだわりが施されている
「ポルトギーゼ・オートマティック」Ref.IW500704 146万3000円/ステンレススチールケース
「ポルトギーゼ・オートマティック」Ref.IW500712 146万3000円/ステンレススチールケース
「ポルトギーゼ・オートマティック」Ref.IW500703 146万3000円/ステンレススチールケース
「ポルトギーゼ・オートマティック」Ref.IW500710 146万3000円/ステンレススチールケース
落ち着きのあるバーガンディカラーは、腕元に適度なアクセントをもたらす。定番の自動巻きポルトギーゼに新たな魅力が備わった
「ポルトギーゼ・オートマティック」Ref.IW500702 276万6500円/18Kレッドゴールドケース
「ポルトギーゼ・オートマティック」Ref.IW500701 276万6500円/18Kレッドゴールドケース
「ポルトギーゼ・オートマティック“ブティックエディション”」Ref.IW500713 276万6500円/18Kレッドゴールドケース
横並びで7日間ぶんのパワーリザーブ表示(3時位置)とスモールセコンド(9時位置)を配する、美しいシンメトリーダイアルが特徴の自動巻きモデルには、新たなカラーが加えられた。それがIWCではめずらしいバーガンディ。控えめなデザインと艶やかなアクセントカラーの融合が、既存バリエーションとは異なる雰囲気を生み出すことに繋がった。こちらもミニッツトラック、アプライドインデックス、細身のリーフ針のポルトギーゼ王道のディテールを備えている。なお、18Kレッドゴールドケースにブルーダイアルをセットした“ブティックエディション”も新加入となる。
「ポルトギーゼ・オートマティック」Ref.IW500714 146万3000円/自動巻き(自社製Cal.52010)、毎時2万8800振動、168時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)。アリゲーターストラップ。直径42.3mm(厚さ14.1mm)。3気圧防水
次回は、クロノグラフの2020年新作を紹介予定。乞うご期待。
問い合わせ先:IWC TEL.0120-05-1868
https://www.iwc.com/ja/home.html
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