スイスウオッチブランド「IWC」の人気シリーズ「ポルトギーゼ」の2020年新作を深掘りレビュー【クロノグラフ編】

1868年創業の「IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)」は、スイスの伝統的な時計作りと当時最先端を誇ったアメリカ式の機械技術を融合した時計メーカーとして誕生。以来、数々の傑作ウオッチを輩出してきた。2020年も魅力的な新作の発売を予定しており、先日その一部を拝見できる機会を得たためここでレポートする。先日の【オートマチック編】に続き、今回は【クロノグラフ編】だ。

旗艦コレクションのポルトギーゼがリニューアルでアップデート

先日のレビュー記事でもお伝えした通り、IWCは今年、売れ筋であるポルトギーゼコレクションのモデルチェンジを実施した。そのなかでも印象に強く残ったのが、スポーツ系とドレス系の新型クロノグラフであった。見るからに期待感を抱かせるこの2つの“個性”について、WATCHNAVI Salon的視点から解説する。

ポルトギーゼきってのスポーティモデル――「ポルトギーゼ・ヨットクラブ・クロノグラフ」

洋上の優雅なワンシーンに映えるコレクションにブレスレットが初搭載された。ポルトギーゼにとってもブレスレットは初の試みだが、サテン&ポリッシュが生み出す質感の高さと、考え抜かれた設計による装着性は傑出したもの。とくに丸みを帯びたレッドゴールド製の中コマが高級感を漂わせるコンビモデルは、これまで以上にラグジュアリーなデザインを生むことに繋がっている。

クラシックデザインが主流のポルトギーゼにおいて、スポーティなスタイルで人気を博す「ポルトギーゼ・ヨットクラブ・クロノグラフ」もリニューアルされたモデルのひとつ。先代はラバーストラップが基本だったが、新作はポルトギーゼ初のブレスレットがセットされることとなった。このブレスレットが秀逸な出来で、サテン仕上げのH型パーツと立体感のある中央のポリッシングパーツから構成されている。重厚な作りだが見た目以上にフレキシブルに可動し、44.6mmケースとの重さのバランスも考慮された設計になっているため、装着感も優れたものとなっている。

なお、搭載キャリバーは先代から引き継いでおり、お馴染みの縦2カウンターデザインを形成。12時インダイアルは60分と12時間の同軸表示クロノグラフ積算計で、6時インダイアルはカレンダー窓が付いたスモールセコンドである。

「ポルトギーゼ・ヨットクラブ・クロノグラフ」Ref.IW390703 233万7500円(予価)/自動巻き(自社製Cal.89361)、毎時2万8800振動、68時間パワーリザーブ。ステンレススチール+18Kレッドゴールドケース(シースルーバック)&ブレスレット。直径44.6mm(厚さ14.3mm)。6気圧防水

 

ポルトギーゼのアイコニックモデルに新色――「ポルトギーゼ・クロノグラフ」

ポルトギーゼきっての、いやIWCきっての人気時計といえる「ポルトギーゼ・クロノグラフ」が自社ムーブメント化されるという情報は、今年初めにもたらされた。言わずと知れた大定番機のアップデートは期待通りで、シースルーバックになったことでこだわりのキャリバーの精緻な作りやメカニカルな動きを堪能できるようになった。

また特筆すべきなのが、バックルの仕様変更である。従来は片開きタイプだったが、機能性の観点から観音開きのデザインになったのだ。これで装着も取り外しもしやすくなり、レザーストラップにかかる負担を軽減できる。

そして新生「ポルトギーゼ・クロノグラフ」には、これまでの文字盤色のほかに2カラーが加えられた。そのひとつが写真のサンレイ加工のグリーン。トレンドの色合いで、若々しさを感じさせる。もうひとつはバーガンディで、こちらは落ち着いた大人の雰囲気たっぷりなカラーとなっている。

「ポルトギーゼ・クロノグラフ」Ref.IW371615 87万4500円/自動巻き(自社製Cal.69355)、毎時2万8800振動、46時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)、アリゲーターストラップ。直径41mm(厚さ13.1mm)。3気圧防水

 

次回は、2020年発売のスペシャルモデルをレポート予定。乞うご期待。

 

問い合わせ先:IWC TEL.0120-05-1868
https://www.iwc.com/ja/home.html

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