新作が続々登場しているGMT時計に颯爽と現れたボール ウォッチ「エンジニア Ⅲ アウトライアー」

アメリカの鉄道黎明期において時計ブランド【ボール ウォッチ(BALL WATCH)】の創業者であるウェブスター・クレイ・ボールは、安全な運行を促す高精度な鉄道時計の検査システムを構築した。そのような功績を残した彼の技術や哲学、そして情熱を受け継ぐ同社より、全く新しいコレクションとなる「エンジニア Ⅲ アウトライアー」が発表された。価格は40万7000円(税込)。

スタイリッシュなデザインとハイスペックを纏う次世代GMTウオッチ

 

ボール ウォッチといえば、堅牢かつ高い信頼性の実用的な機械式時計を得意としている。そのため、外観からタフさが伝わってくるコレクションを多数揃えているが、2023年の新作「エンジニア Ⅲ アウトライアー」は、デザインのスタイリッシュさが魅力のひとつ。その新鮮さは、ユニークな“アウトライアー(異端児)”というネーミングにも表れており、既存の価値観から脱却して新たな世界にチャレンジするというコンセプトから開発されている。

本機は、ボリュームのあるドーム型サファイアガラス風防、これを押さえる両方向回転式のソリッドなスチールベゼル、オレンジのGMT針やベゼルの基準マークなど、これまでのラインナップになかった異色のスポーツウオッチといった雰囲気である。


↑カレンダー表示の上に拡大レンズを備えた風防は、硬質で傷に強いサファイアクリスタル製。ドーム形状の盛り上がりが圧巻で、レトロチックだ

 

デザイン面だけではなく、スペック面でのこだわりも凄まじい。本機で初登場となるボール ウォッチのマニュファクチュールムーブメント「キャリバー RRM7337-C」を搭載。リューズを1段引いたポジションが短針を単独可動(1時間毎)できる構造となっており、早送りも早戻しの調整も可能だ。しかも日送り車が連動して動くため、カレンダーをローカルタイムの日付に迅速に設定できる。さらにはスイスのCOSC認定クロノメーターを取得して平均日差-4秒~+6秒以内の高精度を保証しており、24時間表示の回転ベゼルの併用によって第3時間帯まで表すことができる。


↑側面にスリップ防止の刻みを入れたベゼルはステンレススチール製。あえてセラミック製とせず、ソリッドなイメージにまとめた

 

高性能な新型GMTムーブメントを内包するケースは、直径は40mm、厚さ13.8mmという一般的な3針スポーツウオッチと同等のサイズに収めている。そのため装着性に優れているが、ユーザビリティの追求はこれに留まらず、外装の素材には904Lステンレススチールを使用。酸や塩化物の影響を受けにくく、高硬度かつ表面を美しい光沢仕上げにできる904Lステンレススチールは、316Lステンレススチールよりも高機能と位置付けられている。しかしながら同素材は成形加工に特殊な技術を必要とし、コストもかさんでしまうため採用を見送っているメーカーが多い。そんな中、コストパフォーマンスに定評のあるボール ウォッチでは本機を含めて採用モデルを複数揃えており、その有用性を実証している。


↑サイズやマテリアル、そして代名詞的な機能と言っていい自発光タイプの夜光機能など、ユーザー目線から開発を行うボール ウォッチ。新作は、そのエスプリが存分に発揮されている

 

そのほか、特殊合金ミューメタル製インナーケースの内蔵による1000 ガウス(8万A/m)までの磁気耐性、5000Gsまでの衝撃耐性など、機械式時計のウィークポイントをいくつも克服。インデックスと時・分・GMT針に自発光型マイクロ・ガスライトを取り付け、両方向回転ベゼルの24時間表示部には昼夜で色分けした蓄光型スーパールミノバを加工しており、暗闇においても明確な時刻表示を実現している。「エンジニア Ⅲ アウトライアー」は、これらの充実機能と洗練されたデザインを備えつつ、機械式時計のビギナーにも手が出しやすい価格としている点に驚かされる一本だ。


ボール ウォッチ「エンジニア Ⅲ アウトライアー」 Ref.DG9000B-S1CJ-BK 40万7000円/自動巻き(BALL自社製キャリバーRRM7337-C)、スイスCOSC認定クロノメーター、毎時2万8800振動、約42時間パワーリザーブ。904Lステンレススチールケース&ブレスレット、反射防止処理済みサファイアガラス風防。直径40mm、厚さ13.8mm。200m防水。2023年6月発売予定。

 

問い合わせ先:ボール ウォッチ・ジャパン TEL.03-3221-7807 https://www.ballwatch.co.jp/ ※価格はすべて記事公開時点の税込価格です。

Text/WATCHNAVI編集部

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