世界三大時計ブランドのひとつに数えられる名門【パテック フィリップ（PATEK PHILIPPE）】から最新作が登場。ブランドの現名誉会長、フィリップ・スターン氏の85歳の誕生日を祝う「ミニット・リピーター・アラーム 1938P-001 モデル」が世界限定30本で発売される。
フィリップ・スターン氏の85歳を祝う限定モデル
今回、発表された「ミニット・リピーター・アラーム 1938P-001 モデル」は、ブランドの現名誉会長を務めるフィリップ・スターン氏の85歳の誕生日を記念し、同氏の息子であり、現社長のティエリー・スターン氏が父親への敬意を表した特別な一本だ。世界30本の限定生産で、本機のために開発された自動巻きムーブメント、キャリバーR AL 27 PSを搭載し、フィリップ・スターンが深く愛する複雑機構、ミニット・リピーターと、任意の時刻をチャイム音で知らせるアラーム機構を兼ね備える。
世界最高水準のムーブメント、キャリバーR AL 27 PS
本機最大の見どころとなるのが、新開発の自動巻きムーブメント、キャリバーR AL 27 PSだ。ミニット・リピーターとアラームのチャイムを組み合わせるために、561個のパーツが使用され、さらに技術特許が出願された「単方向クラッチ車」、「ミニット・リピーターとアラームを含み、ユーザーがこの2つから選択でき、その選択を変更できるタイムピース」、「リピーター、およびスライド距離を一定に保つスライドピースを備えたタイムピース」、「チャイム・シンクロナイザー機構」といった4つの新機構を採用。パテック フィリップの高度な技術とノウハウが最大限に駆使された世界最高水準の機械式ムーブメントとなっている。
キャリバーR AL 27 PSの使用は本機のみ
ムーブメントはデザイン性も強く意識されており、受けとハンマーには面取りと金メッキが施され、ロジウムメッキ仕上げで、縁がイエローゴールドとなる22金イエローゴールド偏心マイクロローターにはフィリップ・スターン氏の署名を再現した黒漆塗りの彫金をデザイン。シースルーバックを通して、精緻な作り込みで品格を漂わせるキャリバーR AL 27 PSの姿が心ゆくまで堪能可能だ。また、サファイアクリスタル・バックを保護するヒンジ付ダストカバーには、「À mon père, 85 ans de passion horlogère（我が父と85年間の時計製作への情熱に捧げる）」の一文が手彫金により刻印される。ちなみに、キャリバーR AL 27 PSは今後、他モデルに使用される予定は一切ないため、本機のみで駆動する超希少ムーブメントとなる。
文字場にはフィリップ・スターン氏の肖像
18金ゴールドの文字盤プレートには、地となる艶やかな本黒七宝があしらわれ、その上にホワイトとグレーの七宝細密画によるフィリップ・スターン氏の肖像が描かれる。微細で巧みな一筆ずつのタッチによるもので、こちらでもブランドの卓越したハンドクラフトの技術が遺憾なく発揮されている。ホワイトゴールドのブレゲ植字数字、ローズゴールドのアラーム指針、チャイムモードを表示する3時位置のベル型の窓、6時位置のスモールセコンドなど、他にも文字盤上で見るべきポイントが数多く用意される。
プラチナ仕様のオフィサータイプのケースを採用
手作業による全面ポリッシュ仕上げが施された、プラチナ仕様のオフィサータイプのケースは、1989年にマニュファクチュールの創業150周年を機に発表された「リミテッド・エディション3960モデル」を踏襲。ケース3時位置にはリューズが統合されたプッシュボタンが配され、ミニット・リピーターモード、チャイム・モードなどの各種操作はこちらで行う。プラチナ仕様の折り畳み式バックルを備えたブリリアント・ブラックのアリゲーター・バンドが標準装備となる。
ムーブメント、文字盤など多くの要素で、数あるパテック フィリップの名機と一線を画した「ミニット・リピーター・アラーム 1938P-001 モデル」。ティエリー・スターン氏のフィリップ・スターン氏への深い愛情から生まれたスペシャルなタイムピースである。本機のモデル番号となる「1938」は、フィリップ・スターン氏の生誕年であることも、最後に触れておきたい。
パテック・フィリップ「ミニット・リピーター・アラーム 1938P-001 モデル」 価格未定／自動巻き（Cal.R AL 27 PS）、毎時2万1600振動、48時間パワーリザーブ、ミニット・リピーター、チャイム。プラチナケース（シースルーバック）、アリゲーターストラップ。直径41mm、厚さ14.2mm。世界限定30本。
問い合わせ先：パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター TEL.03-3255-8109 https://www.patek.com/ja ※価格は記事公開時点の税込価格です。
Text／三宅裕丈
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