堅牢かつ実用性に優れた機械式時計を展開する【ボール ウォッチ(BALL WATCH)】から最新モデルが登場。新開発のムーブメントを搭載した「エンジニア M エンドゥランス」の4型が発売となり、価格49万5000円(税込)。また、ブランド独自の基準値「BALL オフィシャルスタンダード」を新たに制定したことを発表した。
新開発のムーブメント、Cal.RR7309-CSを搭載
実用性に優れた腕時計を追求するボール ウォッチが、今回新たに発表した「エンジニア M エンドゥランス」。最大の見どころは新開発のムーブメント、Cal.RR7309-CSの搭載となる。ブランド初の自社製ムーブメントとなり、80時間パワーリザーブを有するCal.RR7309-Cをベースとしたもので、心臓部にあたるテンプのヒゲゼンマイに電気絶縁性の特性を持つシリコンを採用。さらに、UV-LIGA(紫外線露光による転写電鋳)プロセスで成型された脱進機(ニッケル-リン製)を用いたことで、腕時計の一般的な水準を大きく上回る2500ガウス(約200000A/m)の耐磁性能を実現している。
スマホやタブレット、PCなどのデジタルツールに囲まれて生活する現代人にとって、機械式時計の弱点のひとつといえる磁気への耐性の強さは、本機の大きな利点。精度面での安定性にも優れ、C.O.S.C.認定クロノメーターをパスし、同検定以上の日差精度-3秒~+4秒内を保証する。また、ボール ウォッチはこれまでミューメタル製の耐磁インナーケースを使い、耐磁性能を高めてきたが、本機はインナーケースが不要となり、シースルーバックからはCal.RR7309-CSの姿を鑑賞できる。
「エンジニア M エンドゥランス」は4色展開
「エンジニア M エンドゥランス」は、40mm径のラウンドケースと3連ブレスレットの素材に高硬度を誇り、耐腐食性にも優れる904Lステンレススチールを採用。文字盤のデザインは視認性を優先した作りで、バーインデックスと時・分・秒針、デイト表示をシンプルにレイアウト。これらには17個の自発光マイクロ・ガスライトが施されており、いかなる環境で時刻の読み取りがスムーズに行える。文字盤カラーは4種類用意されており、定番のブラックとブルー、トレンド感漂うモダンなオリーブ、都会的でフレッシュな印象のアイスブルーとそれぞれ個性十分。スマートなルックスと優れた実用性を両立したボール ウォッチならではの一本に仕上げられている。
ボール ウォッチ「エンジニア M エンドゥランス」 Ref.NM9032C-S3CJ-IBE 49万5000円/自動巻き(Cal.RR7309-CS)、毎時2万8800振動、80時間パワーリザーブ。904Lステンレススチールケース(シースルーバック)&ブレスレット。サファイアクリスタル風防(反射防止加工)。直径40mm。10気圧防水。
C.O.S.C.の基準値を上回る独自の基準値を制定
また、ボール ウォッチは新たに「ボール オフィシャル スタンダード」を制定したことを発表した。これは、スイス公認クロノメーター検定協会(C.O.S.C.)の基準値を上回る独自の基準値となり、その精度を日差精度-2秒~+4秒保証と設定したもの。かつて、ブランドの創業者であるウェブ・C・ボールは公式鉄道標準時計の基準として、ムーブメントのサイズ、石数、脱進機、等時性、耐久性に対して厳格な数値目標を定めて、一週間の精度は±30秒、または日差±4.29秒の範囲で規定した。
この基準が普及したことで、従来よりも丈夫で信頼性に優れる懐中時計が普及し、アメリカ鉄道員だけでなく、一般市民やビジネスマンたちの活動に大きく貢献。「自動車王」として知られる自動車会社、フォード・モーターの創設者、ヘンリー・フォードも時間管理のためにボール ウォッチの懐中時計を愛用していたというエピソードも伝えられている。
「ボール オフィシャル スタンダード」は今後、次々と適用
今回の「ボール オフィシャル スタンダード」制定は、ブランド哲学のひとつともいえる“厳密な精度”を改めて追及した結果である。現在、「ボール オフィシャル スタンダード」が適用されるモデルは、「エンジニア M エンドゥランス」と「エンジニア Ⅲ アウトライアー」の2モデルのみだが、今後、多くのモデルで採用される予定となっている。
ボール ウォッチ「エンジニア Ⅲ アウトライアー」 Ref.DG9000B-S1CJ-BK 44万円/自動巻き(Cal.RRM7337-C)、毎時2万8800振動、80時間パワーリザーブ。904Lステンレススチールケース&ブレスレット。サファイアクリスタル風防(反射防止加工)。直径40mm、厚さ13.8mm。20気圧防水。
問い合わせ先:ボール ウォッチ・ジャパン TEL.03-3221-7807 https://www.ballwatch.co.jp/ ※価格は記事公開時点の税込価格です。
Text/三宅裕丈
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