ジャンピングアワーにミニッツ・リピーターも登場【ルイ・ヴィトン】新作「エスカル」が示すメゾンの時計製造の極致

世界有数のラグジュアリーメゾン【ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)】が、製造哲学である「旅」のロマンを体現する「エスカル」コレクションから、新開発キャリバーを搭載したニューモデルを発表した。本コレクションでは初となるプラチナケースを採用し、芸術的な手描き文字盤を備えた「エスカル ワールドタイム」をはじめ、超絶技巧が光るトゥールビヨン搭載機や、分単位の時差にも対応する画期的なGMTウオッチ「エスカル ツインゾーン」をラインアップ。さらに、ジャンピングアワーとミニッツ・リピーターが共演する最高峰コンプリケーションも披露された。メゾンが誇る伝統的なクラフツマンシップと、深淵なる複雑機構が見事に融合した「エスカル」の新たな世界を解き明かす。

 

プラチナケースを採用した「エスカル ワールドタイム」

↑ルイ・ヴィトン「エスカル ワールドタイム トゥールビヨン」 Ref.W3PT41 3646万5000円

 

今回の新作群において、最も象徴的な一本が「エスカル ワールドタイム」だ。2014年の誕生以来、独創的な佇まいで愛好家を魅了してきたこのアイコンが、コレクション初となるプラチナケースを纏い再定義された。特筆すべきは、ダイアルに宿る手工芸の妙だ。極細の絵筆を操るミニチュアペインティングにより、世界を象徴する24のフラッグを見事に表現。35色もの色彩を1色ずつ重ね、その都度オーブンで焼き固める工程を経ており、ひとつのダイアルを仕上げるために丸一週間を要する。この芸術的なダイアルの裏側では、自社製ムーブメント「キャリバー LFT VO 12.01」が静かに、かつ正確に時を刻む。リューズひとつで都市と時刻を直感的に操作できる機能性は、複雑機構でありながら現代的な機能美を見事に体現する。

この「エスカル ワールドタイム」に、動的な美しさを加えたのが「エスカル ワールドタイム トゥールビヨン」である。自社製ムーブメント「キャリバー LFT VO 05.01」の搭載により、回転する都市ディスクとトゥールビヨンを同一空間に共存させるという超絶技巧を実現した。文字盤の中央では、スターシェイプのモノグラム・フラワーを象ったフライングトゥールビヨンが軽やかに舞うが、60秒で一周するその優美な動作こそ、本機最大の見どころといえよう。カラフルなフラッグの表現には、伝統的なグラン・フー エナメルを採用。730度から840度の高温で40回以上もの焼成を重ね、熟練の職人が80時間を費やして描き出す色彩は、まさに芸術の一言。また、プラチナケースの背面にセットされたサフランカラーのサファイアクリスタルが、プレシャスメタルの静かな魅力をより一層引き立てている。

 

細かな時差にも完璧に対応する「エスカル ツインゾーン」

↑ルイ・ヴィトン「エスカル ツインゾーン」 Ref.W3PG71 881万1000円

 

GMTモデル「エスカル ツインゾーン」は、温かみのあるローズゴールド製、そして艶やかな輝きを放つプラチナ製の「エスカル ツインゾーン ダイヤモンド」という2種類をラインアップする。特筆すべきは、30分や45分単位で時差が生じる特殊なタイムゾーンへの対応だ。自動巻きムーブメント「キャリバー LFT VO 15.01」は、単一軸上に4本の針を配置するという独創的な構造を採用しており、通常のGMTウオッチが1本の時針を追加するに留まるのに対し、このモデルは独立して動く分針を備え、世界中のあらゆる地点の時刻を分単位で表示することを可能にした。ホームタイムに連動したデイ&ナイトインジケーターは、エングレービングされた地球儀の上部に控えめに配置され、機能と美学が完璧な調和を見せる。調整はすべて2ポジションのリューズを介して行われるため、「エスカル」のピュアなフォルムは保たれたままだ。

↑ルイ・ヴィトン「エスカル ツインゾーン ダイヤモンド」 Ref.W3PT61 3492万5000円

 

また、ラグジュアリー仕様となる「エスカル ツインゾーン ダイヤモンド」は、この卓越した機能をプラチナケースに収め、メゾンが誇るジェムセッティングの技術を惜しみなく投入。星降る夜空を想起させるきらめくアベンチュリンの文字盤と計302個のダイヤモンドの優美な共演は、複雑な機構に華やかな気品を添え、究極の装飾品へと昇華させている。

 

ミニッツ・リピーターとジャンピングアワーの共演

↑ルイ・ヴィトン「エスカル ミニッツ・リピーター」 Ref.W3PGA0 5318万5000円

 

そして、この壮大なコレクションの頂点に君臨するのが「エスカル ミニッツ・リピーター」となる。本機最大の特徴は、手巻きムーブメント「キャリバー LFT SO 13.01」によるミニッツ・リピーターとジャンピングアワーのコンビネーションだ。レバーを操作すれば、ゴングとチャイムが美しい音色で時を刻み、これに合わせて、正時には文字盤上のアワーディスクが瞬時に切り替わるジャンピングアワーが作動。音と視覚による独創的な時刻表示を実現する。ケースは直径40mmの18Kローズゴールド製で、伝説的なトランクの意匠を継承したラグの造形がメゾンのアイデンティティをさりげなく主張。約80時間のロングパワーリザーブを備え、丁寧な仕上げが施された「キャリバー LFT SO 13.01」は、サファイアクリスタルのケースバックから鑑賞可能だ。

これらの新作は、ジュネーブに拠点を置く高級時計のアトリエ「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」にて、ブランドのウオッチ部門のディレクターを務めるジャン・アルノーの指揮の下、ムーブメントの設計から細部の仕上げに至るまで一切の妥協を排して作り上げられた。5つの「エスカル」は、伝統的なクラフツマンシップと現代的なエスプリ、そして深淵なる複雑機構が融合し、新たな“寄港地”の物語を紡ぎ出すに違いない。

 

問い合わせ先:ルイ・ヴィトン カスタマーサービス TEL.0120-00-1854 https://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/homepage ※価格は記事公開時点の税込価格です。

Text/三宅裕丈

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