時計製造における外装技術の革新と、耐衝撃構造の限界に挑み続けている耐衝撃ウオッチ【G-SHOCK】の最高峰コレクション「MR-G」からブルーサファイアクリスタルを大胆に用いた革新的な新作が登場。ベゼル全面にサファイアを配する世界20本の限定モデル「MRG-D5000」をはじめ、同素材の使い分けが光る注目の3モデルを解説する。
”Blue Rose Project”から新たに生まれた3モデル
1996年の誕生以来、「MR-G」が貫いてきた“Breaking Ground”というフィロソフィーは、既存の概念を覆す素材選定と高度な精密加工によって数々の名作を世に送り出してきた。その弛まぬ研究開発の結実であり、かつて金無垢モデルや試作機を起爆剤として発展を遂げてきた”Blue Rose Project”から新たに生み出されたのが、今回のブルーサファイアクリスタルを用いた3つの新作である。超高硬度ゆえに細緻な加工や耐衝撃性の確保が極めて困難とされてきたサファイア素材を外装構造の主軸へと昇華させ、高貴なエレガンスと過酷な環境に耐えうるタフネスを高次元で融合させており、G-SHOCKの歴史のみならず最高級時計製造における新たな可能性を示すプロダクトとなっている。
世界限定20本となる「MRG-D5000」
まず、今回の新作群の中核を成す「MRG-D5000」は、ベゼル全面に透明感溢れるブルーサファイアクリスタルを纏い、圧倒的な存在感を主張するモデルだ。数ヶ月の歳月を費やして育成されたインゴットから、理想的な色彩と透明度を保つ部位だけを厳選して切り出したこの結晶体は、一般的な加工では破断の引き金となるねじ留め構造を完全に排除。複数のパーツに細分化したケース群を木組建築の如き緻密な嵌合によって組み上げる新設計のマルチガードストラクチャーを採用することで、外圧による衝撃を効果的に分散・吸収する構造を確立した。デザイン面においては、幾重にも磨き上げられたメタルパーツの硬質な質感と、透き通るサファイアの深遠なブルーが見事な対比を成し、屈折光によって様々な表情を覗かせる彫刻的な造形美を宿している。
また、スクリューバックにもブルーサファイアクリスタルが嵌め込まれ、シリアルナンバーと「G-SHOCK」のルーツとなる“Dream Project”への敬意を示す文字を刻印。スクエアフォルムの伝統を受け継ぐダイアルには蒸着による青の煉瓦パターンが広がり、純金があしらわれたロゴやSHOCK RESISTなどの文字が静謐な力強さを演出する。機能面も隙がなく、高照度の環境下で極めて高い充電性能を誇るガリウムタフソーラーを始め、マルチバンド6による標準電波受信、Bluetoothを通じたスマートフォン連携機能を完備。ケース外形は縦51.1mm、横43.2mm、厚さ16.5mm、重さ121gで、20気圧防水を確保しながら、立体的な煉瓦テクスチャーを施したデュラソフトラバーストラップと新開発のチタン製中留が格別の装着感をもたらしている。世界限定20本(国内1本)という希少性も本機の魅力で、クリアケースの中に鮮やかなブルーのボックスを埋め込んだスペシャルパッケージが付属する。
G-SHOCK「MRG-D5000」 1100万円/ガリウムタフソーラー(ソーラー充電システム)。チタン(64チタン)ケース、デュラソフトラバーストラップ。縦51.1×横43.2mm、厚さ16.5mm。20気圧防水。世界限定20本(国内1本)。2026年12月発売予定。
氷の洞窟から着想を得た「MRG-B5000SA」
このプロジェクトから派生したアプローチの異なる2つのコレクションも、サファイアクリスタルの多様な魅力を力強く物語っている。まずひとつ目の「MRG-B5000SA」は、アイスランドの氷河内に現れる神秘的な氷の洞窟“スーパーブルー”を着想源とし、ベゼルの12時位置と6時位置にファセットカットを施した各2カラット(計4カラット)の大きなラボグロウン・ブルーサファイアクリスタルをセッティング。トップベゼルに高硬度素材のコバリオンを配し、ケースやボタン類に64チタンを採用するとともに、ベゼルのブルーAIP加工やガラス風防などへのブルー蒸着を巧みに重ね合わせることで、深みのあるブルーの世界観を構築している。こちらは世界限定500本として展開される。
G-SHOCK「MRG-B5000SA-2JR」 88万円/タフソーラー(ソーラー充電システム)。チタン(64チタン)&コバリオンケース、デュラソフトバンド。縦49.4×横43.2mm、厚さ12.9mm。20気圧防水。世界限定500本。2026年12月発売予定。
べゼル4箇所にブルーサファイアをセット
ふたつ目の「GMW-B5000SB」は、“Gem Accents”というコンセプトのもとフルメタルの造形美に宝石のアクセントを融合させたプロダクトであり、スクエアベゼル前面にある4箇所のディンプル(窪み)内部にラウンドブリリアントカットのラボグロウン・ブルーサファイアが精緻に埋め込まれている。この構造を実現するため貫通穴を設けたベゼル内部にステンレス製の固定台座とラバー緩衝材を配する専用の耐衝撃設計が施され、ブラックIPベゼルや反転液晶、ブラックのウレタンバンドという静寂の黒の中に、鋭い青の輝きをピンポイントで際立たせている。20気圧防水や電波ソーラー、モバイルリンク機能など機能性も極めて高い。
このように今回の新作群は、ベゼル全体をクリアなサファイアで構築した「MRG-D5000」、ケース上下に大型の宝石として配した「MRG-B5000SA-2JR」、そしてディンプル部へピンポイントに煌めきを宿した「GMW-B5000SB-1A2JF」というように、部位や役割に応じたサファイアの用い方の違いが各モデルの固有の表情を決定づけている。カシオ計算機が自らの指針として掲げる「驚きを身近にする力で、ひとりひとりに今日を超える歓びを。」という言葉の通り、革新的なアプローチでタフネスの新たな地平を切り拓いた3つのモデルは、どれも手元に収めた瞬間に確かな高揚感を味わえるに違いない。
G-SHOCK「GMW-B5000SB-1A2JF」 11万円/タフソーラー(ソーラー充電システム)。ステンレススチールケース、樹脂バンド。縦49.3×横43.2mm、厚さ13.0mm。20気圧防水。2026年11月発売予定。
問い合わせ先:カシオ計算機 お客様相談室 TEL.0120-088925 https://gshock.casio.com/jp/ ※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。
Text/三宅裕丈
- TAG














