アヴァンギャルドな造形美を追求するスイスの名門【モバード(MOVADO)】が、ブランド創業145周年を記念する最新作を発表。1950年代のドレスウオッチ黄金期を牽引した名機「キングマティック」を現代の技術で再構築した「ヘリテージ キングマティック」が発売となり、価格は27万5000円(税込)~。
1956年誕生の「キングマティック」が復活
1881年、弱冠19歳のアシール・ディーテシャイムがスイスの時計製造の聖地ラ・ショー・ド・フォンに構えた小さな工房。これが、エスペラント語で“たゆまぬ前進”を意味するモバードの始まりである。同社はこれまでに時計の機構や装飾分野で100を超える特許を取得し、時計史に刻まれる数々の意匠を創出してきた。腕のラインに沿う三面構造ムーブメントを備えた「ポリプラン」、一世を風靡したポケットウオッチ「エルメト」、12時位置の円形ドットのみで時の概念を表現した「ミュージアム ウオッチ」、さらには巨匠アンディ・ウォーホルらとのアートコラボレーションに至るまで、その歩みは常に造形美への果敢な挑戦であった。
ブランド設立145年という大きな節目、そしてオリジナルモデルの誕生から70年の時を経た2026年に開発されたのが「ヘリテージ キングマティック」だ。そのルーツとなる「キングマティック」は、大西洋横断航空路の開設などによって新たなライフスタイルが切り拓かれた1956年に生まれた。スリムでエレガントなドレスウオッチが好まれた時代において、実に約30年間にわたり製造が継続された伝説的シリーズである。今回の新作は、同社が1962年に提示したクッション型フォルムを基調とし、現代的に再構築したモデルとなっている。
正方形と円形が融合したクッションケース
本機のケース径は35mm、ケース厚は9.5mmと、袖口にスマートに収まる理想的なドレススタイルを実現。ケースの外面にはイエローゴールドのイオンコーティングが施され、上部を覆うドーム構造のサファイアガラスと相まって、クラシカルな雰囲気を際立たせている。文字盤は、放射状の繊細な筋目が施されたサンレイ仕上げのベースに、立体的に造形されたアプライドインデックスを配置。正方形と円形を融合させたクッションケースは、正面から側面へと流れる緻密な面取りとエッジの切り返しが鮮やかで、ゴールドの光沢をドラマチックに演出する。
本機の心臓部には、約41時間の駆動時間を確保したスイス製の自動巻きムーブメント「キャリバー Sellita SW200-1 608B」を搭載。シースルー化されたケースバックからは、精密に組み上げられたメカニズムの躍動を存分に観賞可能だ。バリエーションは、ヴィンテージアイボリーの文字盤に細やかな編み込みのメッシュブレスレットを組み合わせたモデルと、パーチメント(羊皮紙色)の文字盤にマットなブラックレザーストラップを合わせたモデルの2種で展開。より華やかさを求めるなら前者、控えめな気品を楽しみたいなら後者をお薦めしたい。
20世紀中盤のミッドセンチュリー期に結実したドレスウオッチの美学を、現代の加工技術と信頼性の高いメカニズムによって現代へと継承した「ヘリテージ キングマティック」。普遍的なエレガンスと実用性を高次元で結実させており、ブランドの創業145周年を祝うにふさわしいタイムピースと言えるだろう
モバード「ヘリテージ キングマティック」 Ref.3650170 31万6800円/自動巻き(Cal.Sellita SW200-1 608B)、毎時2万8800振動、41時間パワーリザーブ。イオンプレーティングライトイエローゴールドスチール製ケース(シースルーバック)&ブレスレット。直径35mm、厚さ9.5mm。5気圧防水。
モバード「ヘリテージ キングマティック」 Ref.3650173 27万5000円/自動巻き(Cal.Sellita SW200-1 608B)、毎時2万8800振動、41時間パワーリザーブ。イオンプレーティングライトイエローゴールドスチール製ケース(シースルーバック)、ブラックレザーストラップ。直径35mm、厚さ9.5mm。5気圧防水。
問い合わせ先:MOVADO(栄光時計) TEL.03-3837-0783 https://www.eikotokei.co.jp/brand/MOVADO/
※価格は記事公開時点の税込価格です。
Text/三宅裕丈
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