ウオッチナビが選んだ現代のクロノグラフ20選――オリス編

現代の優れたクロノグラフを時計専門誌・ウオッチナビが厳選し、掘り下げて解説する好評の連載企画。今回は“スイス時計界の良心”とされ、コストパフォーマンスの高さを魅力のひとつとするブランド、オリスが今年発表したダイバーズ・クロノグラフをピックアップ。外観はレトロだが、デイリーユースにも適する実用派として支持を得ている一本だ。

オリス「ダイバーズ65 クロノグラフ」Ref.01 771 7744 4354 52万1400円/自動巻き。48時間パワーリザーブ。毎時2万8800振動。作動カム&振動ピニオン搭載。SS+ブロンズケース。カーフストラップ。直径43mm、厚さ16.2mm。100m防水

2つ目×ブロンズ×ヴィンテージスタイルのトレンドセッター

積極的にマイクロプラスチック問題の啓発に取り組むオリスは、いまや時計界でも環境保護活動のトップランナー。時代の先端を行くパイオニア精神は古くから根付いていた。たとえば1960年代、悪法と呼ばれたスイス時計法を廃止に追い込み、1980年代には機械式アラーム時計やムーンフェイズ付き複雑時計など次々と技術革新を成し遂げ、機械式時計の復興を牽引するブランドとなった。これはオリスが、いまや時計界でも珍しい独立資本だから成し得たにほかならない。あくまでユーザー最優先の独自戦略を貫き、価格以上の価値あるコレクションを多彩に展開している。

最近の復刻トレンドにおいても、いち早く魅力的な作品を連発している。1950年代以前に主流だった2つ目ダイアルしかり、セラミックやカーボンなど先端素材がもてはやされる一方で、着用者に合わせて自然にエイジングしていくブロンズにも早くから目を付けた。

オリスは決して、貴石を追加して価格を上げるような安易な手法はとらない。新作ダイバーズ65 クロノグラフのように、人気の要素を丁寧に積み重ねたスタイルこそ真骨頂。しかもベゼルだけブロンズというチラ見せ感覚は、トレンドセッターのオリスらしい芸当である。

ガラスは小傷が付きにくい硬質なサファイアクリスタル製。サイドから眺めると、そのドームフォルムがよくわかる。ベゼルのブロンズとともに、ヴィンテージデザインを演出するディテールだ

積み重ねが感動を呼び起こす「手の込んだディテール」

ブロンズ素材は経年変化により、育てる感覚が味わえるのが魅力だ。加えて、レトロ感を強調する屈折率の高いサファイアクリスタル風防を組み合わせることで、上品なヴィンテージスタイルを確立した。ストラップも、味わい深いヴィンテージ調をチョイス。ユーザーが何を求めているか熟知する、オリスらしい選択といえるだろう。

質感にこだわった、ブラウンのカーフレザーストラップ。白いステッチも前時代的なデザインといえる

オリスが原点回帰の視点から生み出した2つ目のダイバーズ・クロノグラフは、かつて潜水具に重宝されたブロンズをベゼルの一部に取り込むなど、デザインにも実用性にも配慮している。正面からはほとんどブロンズが見えず、袖口からチラリとのぞく控えめリッチなデザイン。そのローズゴールドのような色味が、経年変化によって日を追うごとに深まっていくという楽しみもある。1965年製のオリジナルのルックスと現代的なセンスの融合は、オリスが誇る最新技術によって見事に甦ったのだ。

問:オリスジャパン TEL.03-6260-6876
https://www.oris.ch/jp

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