ウオッチナビ注目のクロノグラフ――ムーンウオッチという唯一無二の称号を得た「オメガ スピードマスター」

腕時計クロノグラフが生まれてから1世紀以上を数える。従来では考えられないような多機能化を果たしてきたが、いくつか傑作と称えられているモデルが存在する。本企画では、そんな伝説的クロノグラフのDNAを受け継ぐ、現代のマスターピースに焦点をあてる。今回は人類と共に月に降り立ったクロノグラフ、オメガ「スピードマスター」のリミテッドモデルを取り上げる。

オメガ「スピードマスター アポロ11号 50周年記念」Ref.310.20.42.50.01.001 113万3000円/人類初の月面着陸50周年を記念した世界6969本限定モデル。9時のスモールセコンドには月面に降りるバズ・オルドリン飛行士の姿が描かれる。このレーザー刻印やベゼル、インデックス&指針などに、経年変化に強い18Kムーンシャイン™ゴールドを使用。1万5000ガウスの耐磁性を備えるマスター クロノメーターだ

NASAの宇宙開発を支えた歴史的クロノグラフ

「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ」

1969年、アームストロング船長の言葉と共に歴史に名を残したのがオメガのスピードマスターだ。船長に続き月面に立ったバズ・オルドリンの右腕で、人類初の月面歩行時間、計2時間36分を刻んだのだった。

オメガとNASA(アメリカ航空宇宙局)の出会いは、その7年前にさかのぼる。有人宇宙飛行のために信頼できる時計を探していたNASAは、世界中のメーカーに声をかけ、送られてきたクロノグラフの選考テストを行った。無重力、真空、-18℃から+93℃に及ぶ急激な温度変化、6方向からの40G±4G着陸衝動、すさまじい振動など、まるで壊すことを目的としたかのような厳しいテストの連続。他のモデルが脱落するなか、すべてをクリアしたのはスピードマスターだけだった。

こうして1965年にNASA公式装備品に採用されたスピードマスターは、アポロ13号の危機を救ったことでも知られる。月まであと6万㎞の地点で酸素タンクが爆発し、コンピュータも使えない絶体絶命の状態で、軌道修正のためエンジン噴射の14秒を計測するのに乗組員が使ったのが、スピードマスターのクロノグラフだったのである。

 

オメガ「スピードマスター アポロ11号 50周年記念」Ref.310.20.42.50.01.001 113万3000円/手巻き(自社製Cal.3861)。毎時2万1600振動。50時間パワーリザーブ。作動カム。キャリングアーム。ステンレススチールケース&ブレスレット。直径42mm。5気圧防水。世界限定6969本

 

問:オメガお客様センター TEL.03-5952-4400
https://www.omegawatches.jp/ja/

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