ラグジュアリーウオッチブランド「ブランパン（BLANCPAIN）」は、創業が1735年という現存するスイスブランドの中で最も古くから存在する老舗として知られている。2020年も積極的に新作を発表しているが、とくに人気の高い傑作ダイバーズウオッチのニューモデル3本について解説する。
モダンダイバーズの“元祖”と称えられるフィフティ ファゾムスに、魅力的なバリエーションが続々登場
1953年、フランス海軍の士官だったロベール“ボブ”マルビエからブランパンにあるオーダーが届いた。“第二次世界大戦に参戦した自らの経験を生かし、エリート潜水部隊向けのダイバーズウオッチの開発協力の要請”。彼のこの打診に対し、スイスきっての技術力を有するブランパンは期待に応え、その末に生み出されたのが、偉大なる「フィフティ ファゾムス」であった。
いまやブランパンのエクストリーム・スポーツシリーズに位置付けられ、多角的なコレクション展開も魅力となっている。今回ピックアップするのが、オリジナルモデル譲りの意匠をフルチタンで実現した話題作だ。
オリジナルデザインを軽量かつ耐食性に優れるチタン外装で!!
67年前に開発された革新的ダイバーズ＝フィフティ ファゾムスのオリジナルモデル。アイコニックなそのデザインを受け継いだ新作は、チタン製のケース＆ブレスレットで成立させた新世代機である。
モダンダイバーズのパイオニアと称えられるフィフティ ファゾムスを開発したブランパンが、チタン素材を初めて採用したのがアメリカ海軍掃海艇チームのために1960年代に製作したという、「MIL-SPEC II」モデルの特別シリーズだった。2015年にオークションに登場した本機は、気密性を高めるためにチタン製ケースバックを装備。当時、時計にチタンを使うのはごく稀だったこともあり、それだけ同社が先進性や技術の面で優れていたことを改めて証明した。
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