スイスのレーシングチーム「レベリオン」が作り上げた唯一無二のタイムピースが今秋より日本を駆け巡る!

スイスを拠点にモータースポーツの世界に貢献し、自らもレースへ参戦してきた「レベリオン」が日本に本格上陸した。2007年のWEC初参戦を経て、翌年にはレベリオン・タイムピースとして腕時計を発表。以来、これ以上ないほどにレーシングマシンを想起させるコレクションを世に送り出してきた新鋭の実力に迫る。

 

富士24時間耐久レースを横目に記者会見を実施

このたび日本に本格上陸するレベリオン・タイムピースだが、実は時計好きの間ではすでに知られた存在であり、筆者も何度かバーゼルワールドの会場で取材したこともある(なんなら、すでに日本で購入することもできる状況でもあった)。

と、このレベリオンという名前は時計畑の筆者が知らなかっただけで、モータースポーツ好きには「レベリオン・レーシング」として有名。ル・マン24時間耐久レースでの勝利を目指して2007年に発足し、近年ではビッグチームであるTOYOTA Gazoo Racingをも脅かす成績を収めているようだ。

ひるがえって時計の話。レベリオンは本拠地がスイスなので、自社でレーシングマシンを作る技術があるならばそれを腕時計に向けるのは至極当然の流れ。出来上がる腕時計も、極めてレーシングマシンのディテールに通じている。

たとえばアイコンモデルとなっている「プレデター2.0」は、60以上におよぶコンポーネントが一体となったボリューム感のあるケースと、ダッシュボードの計器や燃料ゲージを彷彿とさせるダイアルデザインが特徴。1000万オーバーのトゥールビヨンや世界地図を組み込んだGMTモデルもあるが、筆者としては時分秒を単独表示するレギュレーターウオッチでのデザインワークと、秒表示をセンターにするという珍しい仕様に「やるな」感を受けた。

レベリオン・タイムピース「プレデター 2.0 レギュレーター」293万7000円。自動巻き。毎時2万8800振動。約46時間パワーリザーブ。ブラックDLCチタニウムケース。直径48mm。ラバーストラップ。5気圧防水

さらに注目が、ここ数年の時計界を賑わすスイスのマイクロブランドの一角でもあるレベリオンらしい、斬新なコンプリケーションウオッチの開発だ。レーシングカーのサスペンションにインスパイアされたという「ウィープワン」は、時間と分を表示するローラーの間に2軸フライングトゥールビヨンを搭載。トゥールビヨンキャリッジが1周60秒で回転するのと同時に、装置自体も円形のガラスに沿うような軌道を描きながら2分周期で回転を行う。さらにその軌道の軸をオフセット配置にして回転運動にひねりを効かせるギミック入り。この複雑時計はケース部分がベルトから脱着できるようになっており、置き時計としても使用可能。もちろん車のダッシュボードクロックとしても使える。

レベリオン「ウィープワン アシンメトリカル フライングトゥールビヨン」5610万円。手巻き。毎時2万1600振動。約50時間パワーリザーブ。チタニウムケース。直径40.0mm。高さ25.0mm。レザーストラップ。1気圧防水

残念ながら記者会見ではウィープワンは披露されなかったものの、上記2モデル以外にもプレデター SやスクエアケースのRE-VOLTなど、筆者の知らなかった複数のラインナップがあり、なかには100万円を切るモデルも展開していくとのこと。価格の捉え方は人それぞれではあるものの、「時計界のF1マシンをつくる」ことを標榜する某ブランドのそれに比べれば、レーシングマシンを作るのと同レベルの技術力を持って作られた本格機械式時計として適正価格といえるだろう。

さて、このレベリオンがなぜピレリ・スーパー耐久シリーズ2020第1戦『NAPAC 富士 SUPER TEC 24時間レース』をまさに行なっている最中の富士スピードウェイで記者会見を行なったかというと、レベリオンジャパンが同シリーズのST-TCRクラスに参戦するAudi Team Marsのサポートを行なっているから。

会見を行うレベリオンジャパン代表の長谷川氏(壇上左)とオールージュ代表の下山氏(壇上右)。それぞれがドライバーとしてレースにも参戦し、レベリオンを盛り上げる

レベリオンカラーに包まれたアウディ RS3 LMSを走らせるのは、元F1ドライバーの山本左近氏と、経験豊富な松井猛敏氏、塚田利郎氏、チーム代表兼任の加藤正将氏に加え、レベリオンジャパンの代表でもあるバズ・アセット・マネジメント代表の長谷川大祐氏と、レベリオン販売元となるオールージュ代表の下山征人氏。第1戦は予選でポールポジションを獲得しながら決勝ではスターティンググリッドにつくことができず全車スタート後のコースインに。それでも結果はクラス3位という好成績で、残る5戦での活躍に期待がかかる。どこよりも“レーシングウオッチ”なタイムピース共々、レベリオンの今後に要注目だ。

問い合わせ先:オールージュ TEL.03-6452-8802
https://rebellion.co.jp/

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