超ニッチなブランドが集結する新たな高級時計イベント「ユニバーサルウォッチフェア 2021」が銀座三越にて4月7日より開催

株式会社オールージュ(東京・虎ノ門)と株式会社クロノセオリー(東京・銀座)の2社が主体となり、国内外のインディペンデントウオッチブランドの製品を集めた展示・販売イベント「ユニバーサルウォッチフェア 2021」が、「銀座三越 本館1階 ザ・ステージ」で開催される。後援はスイス時計協会(FH)。期間は、2021年4月7日(水)から13日(火)まで。

Text/Daisuke Suito(WN)

日常生活ではまず目にできない
インディペンデントウオッチブランドの世界

いま高級な腕時計に注目が集まっている。その理由は、資産価値として、節目の記念品として、次世代へ継承する品として、自分を高めるステータスアイテムとしてなど、人により様々だ。唯一、共通していえることは、高級時計は「時間を知る」以上の意味を持つアイテムとして定着していることだ。

WATCHNAVI本誌が昨年末に行った読者アンケートによると、高級時計の主な購入店舗は、正規時計販売店が44%と最も多く、ついで百貨店(18%)、ブランドブティック(11%)と続く。余談だが、有名正規店が支持を集める理由については、多くの人が知るロレックス、オメガ、カルティエ、ウブロ、フランク ミュラーといった人気ブランドから、さらに高額なパテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタン、ブレゲといった少量生産を旨とするメゾンのタイムピースまで揃える幅広い扱いや、専門知識に長けたスタッフの存在、ショップ自体の信頼性によるところが大きい。

話を戻すと、先にもあげたような有名時計ブランドは、取扱店舗の数にばらつきはあるものの自分の最寄りの取り扱い店舗を公式サイトで調べさえすれば、いわば何時でも見ることができる。もちろん、一部の限定などの希少品や人気の特定品番を除けば、の話だが。

そうしたメジャーブランドとは異なり、日本未上陸のブランドや取扱店舗の数が少ない時計ブランドも世界には数多く存在する。しかも、ヨーロッパやアジアなどの都市に拠点を持つ新興ブランドが、すでにグローバルに顧客を持つほどに成長を遂げているのだ。

独創メカニズムによって時刻を表示するウルベルク「UR-220」

だが、オンラインでの購入ということはやはり実物を見ることなく購入することに他ならない。以前ならばメディアが現地に取材して使用感を伝えたり、あるいは購入を検討している当人が直接海外へ足を運んだりすることもできたが、いまはそれも困難な情勢。当然、高級時計というだけあって安くない。いくら世界的に話題になっている腕時計だとはいえ、試着もせずに買う決断は筆者でもしくにくいものだ。

4月7日(水)より銀座三越 本館1階 ザ・ステージで行われる「ユニバーサルウォッチフェア 2021」は、そうした時計好きの歯痒さを解消してくれるイベントとなる可能性を秘めている。というのも、展示される約30のブランドは日本での取り扱いがないか、極めて少ないブランドばかり。対して価格は作家性が高い美術工芸品的な品物が多く、かなり高額となるものが多い。それゆえ、たとえワールドウォッチフェアなどの大規模イベントであっても特別出展することさえ珍しいのである。

近未来デザインのドライバーズウオッチを手がけるフェノメン「アクシオム フルチタニウム」

こうしたイベントを開催するにあたって、株式会社オールージュ代表の下山氏も自社Youtubeチャンネルにて次のように語っている。

“インディペンデントブランドとは独立したブランドということで、大手グループに属していません。大企業であれば体力があるからいろんなことができるし、組織として販路があるので新作を世界中のショップに並べることができます。一方で私たちが扱うHYTやフェノメンなどは企業としては小規模なため、面白いものを作ってはいるけれど、まだまだ認知度は低いし、たくさん売れているわけではありません。また、結果的に力がないから大手に比べたら広告も少ないし、目にしてもらう機会も少ない。つまり、知るきっかけがないわけです。今回の銀座三越のイベントでは、そんな知る人ぞ知る面白くて価値のあるブランドの、作り手の気持ちとブランド創業者の思いがそのまま詰まっているようなアイテムが並びます。”

ダイナミックな外装デザインが特徴的なレベリオン「リ・ボルト オレンジ」

銀座三越 本館1階という世界的にも有名な場所で繰り広げられる、かなりマニアックな腕時計イベント「ユニバーサルウォッチフェア 2021」は、現在の高級品市場のトレンドを予測する意味でも注目に値する。奇しくも同時期に遥かスイスでは、WATCHES AND WONDERS GENEVA 2021がデジタルプラットフォームで開催されるとあって、4月7日(水)以降、時計趣味の人々にとっては話題の尽きない1週間となりそうだ。

展示ブランド/Armin Strom(アーミン・シュトローム)、Christophe Claret(クリストフ・クラーレ)、CZAPEK(チャペック)、Formex(フォーメックス)、Konstantin Chaykin(コンスタンチン・チャイキン)、GREUBEL FORSEY(グルーベル・フォルセイ)、HYT(エイチ・ワイ・ティ)、Le Rhone(ル・ローヌ)、Manufacture Royale(マニュファクチュール・ロワイヤル)、Ophion(オフィオン)、RebellionTimepieces(レベリオン タイムピース)、PERRELET(ペルレ)、PHENOMEN(フェノメン)、Urwerk(ウルベルク)、Zeitwinkel(ツァイトヴィンケル)、JPN(ジェイピーエヌ)他

問い合わせ先:03-3562-1111 (大代表)
http://universal-watchfair.jp/

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