ふるさと納税とは、応援したい自治体に寄附をすると、税金の一定額が還付・控除され、さらに寄付先の地域から返礼品がもらえる制度のこと。地域ごとのお礼の品は地元の名産品を中心に様々。もちろん時計を産業とする自治体であれば、返礼品が腕時計というところもある。そこで、ふるさと納税ポータルサイトの「ふるさと納税ナビ」（https://minatoku-time.com）が2021年12月にリサーチした腕時計の還元率トップ5から、時計と自治体の関係を見てみよう。
トップ5中4つにカシオの時計がランクイン
ふるさと納税「腕時計」の還元率ランキング5！
（2021年12月21日時点、ふるさと納税ナビ調べ。還元率は市場価格を基に算出）
【1位】還元率33%「CASIO腕時計 EDIFICE EQW-T630JDC-1AJF」寄付額：130,000円
自治体：山形県東根市
寄付額：500,000円 自治体：長野県岡谷市
寄付額：155,000円 自治体：山形県東根市
【3位】還元率29%「CASIO腕時計 SHEEN SHW-1700D-7AJF」寄付額：115,000円 自治体：山形県東根市
【5位】還元率28％「SEIKO ASTRON SBXC053」
寄付金額：732,000円 自治体：長野県塩尻市
5位中3本もランクインしたカシオは、山形県東根市にある山形カシオがその背景にある。この工場は新幹線ならば「さくらんぼ東根」という駅が最寄りとなる。山形カシオでは、同社のウオッチ製品のなかでも特に上位モデルの生産拠点「プレミアム プロダクション ライン」にて、技術者が手作業で時計を組み上げる。エディフィスは高額ラインではないが、カシオ製品ということで返礼品となっているのだろう。
「SPQR」（スポールと読む）は、諏訪精工舎（現セイコーエプソン）で幾多の商品企画に携わった人物が信州にて立ち上げた国産ブランド。小ロット生産の知る人ぞ知る存在ながら、この返礼品のような漆文字盤の時計開発など意欲的なウオッチを展開。信州岡谷の返礼品として相応しい逸品といえよう。
同じ信州でも塩尻になるとセイコーの返礼品になるのは興味深いところ。ちなみにエプソン（トゥルーム）も塩尻市の返礼品となっている。これ以外にもセイコーであれば岩手県の遠野市や二戸市、雫石町でもふるさと納税の返礼品に腕時計があるようだ。
なお、今回のランキングでは出てきていないが、シチズンの腕時計ならば長野県飯田市や山梨県富士吉田市という候補もあった。
還元率で考えると30％を超えるかどうかが高い低いの境界線となる模様。直接購入した方が良いという意見もあるだろうが、節税や社会貢献なども考えれば「ふるさと納税」を通じて時計を入手するというのは有意義と言えるだろう。