スイスの名門が打ち立てたハイエンドデイリーウオッチの新境地【CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ】コレクション名の由来と最新作から魅力を解き明かす

<取材協力>
オーデマ ピゲ

“奇跡の手”と称えられる技術を有し、創業者一族の家系で営まれてきた最古の時計ブランドとして知られる【オーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)】。そのような格式高きメゾンにおいて、2019年の誕生から早くも定番となった「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」に新作が登場した。これを機に、改めて人気コレクションが持つ魅力を掘り下げてみたい。

革新ウオッチに込められた思わず奮い立つメッセージ

 

もし良い時計の条件が「毎日着けたくなること」だとしたら、CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲは間違いなくその筆頭候補といえる。この時計は、オーデマ ピゲ自らが「最も複雑なケース」という通り、スタイリッシュなラグに細めのベゼル、八角形のミドルケースにダブルカーブを持つサファイアガラスを有する。見る角度によって変化する奥行き感は、いつまでも新鮮な驚きを私たちに与えてくれる。

なおコレクション名にある「11.59」とは、“日付が変わる直前、これから新しい日が始まる”という想いが込められている。未来を強烈に意識させるこのネーミングは、 伝統と革新が融合する時計の個性も同時に表しているのだ。さらにCODEにも、次のような由来がある。

 

Challenge -挑戦- クラフツマンシップの限界に挑む

2022年の公表値でオーデマ ピゲの年間製造本数は約5万本。そのすべてにクラフツマンシップが宿るのはもちろんだが、そこへCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲほどの高難度の外装をも加えること自体が驚異的。しかも選択肢は年々増えている。

 

Own -継承- 自社のルーツとレガシーを受け継ぐ

創業時より家族経営を続けている数少ないスイスの時計ブランドとして、オーデマ ピゲは1875年からの歴史を持つ。その由緒正しき伝統に則り、CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲにはあらゆるアーカイブの片鱗が感じられる。

 

Dare -追求心- 確固たる信念に従った大胆さ

発表された当初は、正面写真だけしか見なかった愛好家の間で賛否両論が巻き起こった。だが、メディアを通じて実機の圧倒的な作り込みが広まると否定的な意見は消滅。まさしく自らの信念を貫き、世間の声を一変させた。

 

Evolve -進化- たゆまない進化を重ねていく

CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲは、オーデマ ピゲの新たな技術開発フォーマットとしても重要なコレクション。「スターホイール」のような特殊機構はもちろん、複雑な凹凸を持つエンボスダイアルなど、外装面でも進化が続く。

 

このように立体的でボリュームを感じる外装だが、実際には3針自動巻きモデルで10.7mm程度。人間工学に基づいて設計されており、18Kゴールドでもしっくりと腕に馴染むのだ。その着け心地を体感したら、きっと毎日着けたくなるはずだ。

上に示した通り、CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲは、ひと文字ごとに意味がある。オーデマ ピゲが込めた想いは、自らに向けたものであると同時に、オーナーを鼓舞する言葉とも解釈できる。4つの言葉のエレメント「挑戦」「継承」「追求心」「進化」の志を腕に“新たな1日”へとのぞむ日々を送れば、よりいっそう明るい未来が待っているに違いない。

広がり続けるCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲの世界。最新作は38mmのゴールドモデルと41mmの新デザイン

CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲの全体像を知れば、このユニークなコレクションへの理解がより深まる。直径41mmをベースに展開が始まったレギュラーコレクションは、現在、38mmの選択肢が加わり、さらにバリエーションが豊富になった。

素材は18Kゴールドのほか、セラミックとのコンビネーション仕様やステンレススチールもあり、文字盤は色だけでなくヘアラインやエンボスなどといった表面の意匠も異なるモデルが存在。3針とクロノグラフの機能別だけでも、多くの選択肢が用意されている。さらなる特別感を得たいならば、永久カレンダーやフライング トゥールビヨン、ミニッツリピーター スーパーソヌリなどのコンプリケーションに狙いを定めるのも手だろう。

 

38mm径のゴールドケースモデル


↑オーデマ ピゲ「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ オートマティック」 Ref.77410OR.OO.A344CR.01 467万5000円

直径38mmの18Kピンクゴールドケースに、爽やかなライトブルーを合わせた最新作。中心から同心円が外側に向かって広がりながら、放射状の直線と入り混じる複雑なエンボスダイアルに新たな印象をもたらした。文字盤は制作に約1か月半を要するほど手が込んでいることから、新色の開発が簡単ではないことは容易に想像がつく。

スペック:自動巻き(自社製Cal.5900)、毎時2万8800振動、約60時間パワーリザーブ。18Kピンクゴールドケース(シースルーバック)、アリゲーターストラップ。直径38mm、厚さ9.6mm。30m防水。


↑ケースのサイズに合わせ、外径26.2mmのキャリバー5900を搭載。同じ3針仕様でも41mmの場合は、外径32mmのキャリバー4302となる。

 

41mm径の新デザインモデル


↑オーデマ ピゲ「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ オートマティック」 Ref.15210OR.OO.A348KB.01 489万5000円

人気モデル「ロイヤル オーク」にも通じる「ナイトブルー、クラウド50」の文字盤にグレーカウンターを合わせた直径41mmモデルに、18Kピンクゴールドケースを採用した新作。現代技術によって精緻な一体成形を実現したブランドロゴや夜光を持つ針とインデックスも外装に合わせて18Kゴールドになった。

スペック:自動巻き(自社製Cal.4302)、毎時2万8800振動、約70時間パワーリザーブ。18Kピンクゴールドケース(シースルーバック)、ラバー加工ストラップ。直径41mm、厚さ10.7mm。30m防水。


↑直径41mmでも細身の手首にフィット。38mmよりも1mmほど厚いが、快適な装着感は共通しており、好みで選んで問題ない。

 

このように誕生から5年にして一大コレクションを形成したCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲだが、その可能性はまだまだ未知数。新作のライトブルーのような明るいカラーリングさえもごく自然に取り込んでしまうのだから、今後も私たちを様々なアプローチで大いに楽しませてくれそうだ。

 

[東京・原宿]オーデマ ピゲによる世界初のエデュテインメント施設「AP LAB Tokyo」が絶賛オープン中

2023年7月のオープン以来、「AP LAB Tokyo」が好評を博している。世界中から人々が集まる東京・原宿に設けられた同施設では、オーデマ ピゲ初の試みとなるタッチポイントなどのゲームやエデュテインメント・コンテンツの体験を通じ、時計愛好家から初心者まで時計師に不可欠な要素を楽しみながら学ぶことができる。

周囲とは異なるブロンズ色のメッシュが目を引く建物だが、その外壁は本社が置かれているル・ブラッシュの「ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ」のガラスパビリオン周囲に設置されているものと同様の装飾となっている。本イベントには誰もが参加でき、事前予約が可能。この貴重な機会にスイス屈指のオートオルロジュリー・マニュファクチュールの技術の一端に触れ、オーデマ ピゲの奥深い世界に浸ってみてはいかがだろうか。

 

【AP LAB Tokyo】
住所:東京都渋谷区神宮前5-10-9
営業時間:11:00〜19:00
入場料:無料(予約来場優先、入店規制有)
AP LAB Tokyoに関する問い合わせ先:TEL.03-6633-7000

AP LAB Tokyo予約サイト>>>

 

製品に関する問い合わせ先:オーデマ ピゲ ジャパン TEL.03-6830-0000

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Text/水藤大輔(WATCHNAVI編集部) Photo/高橋敬大(TRS)

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